執筆済み小説の高度なレビュー(Retrievalの活用)
ある程度小説を書き上げたら、今回のAIアシスタントに、執筆済み小説をアップロードして、高度なレビューをしてもらいます。
かなりおもしろいことができますが、準備に多少コツがいります。
▼できるようになること
『アップロードした原稿について、事前設定と矛盾する箇所を教えて』
『アップロードした原稿について、エピソード:⚪︎⚪︎⚪︎と、次のエピソード:⚪︎⚪︎⚪︎について接続が不自然ではないか教えて』
『アップロードした原稿について、セリフや会話で不自然な箇所がないか教えて』
『アップロードした原稿について、キャラクターの言動について設定と矛盾するような箇所を教えて』
などのプロンプトを活用できるようになります。
事前設定と作品原稿を比較して、総合的なアドバイスをもらえるようになります!
▼Retrieval(検索)とは
ChatGPTの機能で、事前にアップロードしたファイルなどに対して、参照資料として読み込みながら回答をする機能となります。
長大な前提知識などを元に回答してくれるため、今回の執筆済み作品のレビューなどで真価を発揮します。
質問時にアップロードするわけではなく、GPTsの設定側で事前にアップしておきます。
▼全体の準備の流れ
以下の流れでセットします。
1.原稿をテキストファイルで用意
2.マークダウン形式に加工
3.(PDFに変換)
4.アップロード
▼1.原稿をテキストファイルで用意
執筆済み小説をテキストファイルにまとめます。
いったんデスクトップなどに『原稿.txt』などで保存します。
▼2.マークダウン形式に加工
『原稿.txt』を開き、マークダウン形式に手動で加工します。
特にルールは2つです。
・各エピソードや章のタイトルの先頭に半角『#』をつける
・各エピソードや章の本文を半角『"""』と『"""』で囲む
こういうことです。
こうしておくと、『エピソード:一 についてレビューして』みたいに、AIに読んでほしい対象の章やエピソードを明示したプロンプトを利用しやすくなります。
例としては以下です。
***********
#エピソード:一
"""
吾輩は猫である。名前はまだ無い。
どこで生れたかとんと見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。吾輩はここで始めて人間というものを見た。しかもあとで・・・
"""
#エピソード:二
"""
吾輩は新年来多少有名になったので、猫ながらちょっと鼻が高く感ぜらるるのはありがたい。
元朝早々主人の許もとへ一枚の絵端書えはがきが来た。これは彼の交友某画家からの年始・・・
"""
***********
▼3.(PDFに変換)
作成したテキストファイルをPDFに変換します。このPDFファイルを『原稿.pdf』などとします。
※注:通常のテキストファイルのままでもうまくいったこともあります。先にテキストファイルで試して、ダメだったらPDFで試してみるでもよいと思います。
▼4.アップロード
『原稿.pdf』をGPTにアップロードします。
『Edit GPT』→『Configure』を開き、Knowledgeの欄からアップロードします。
最後に右上の『Update』を押して保存します。
基本的に準備は以上です。
▼プロンプト例
準備ができたら、以下のようなプロンプトを流してみましょう。
『アップロードした原稿について、要約して』
『アップロードした原稿について、キャラクターの行動が設定と矛盾する箇所を教えて』
『アップロードした原稿について、「エピソード:⚪︎⚪︎」のレビューをして。特に地の文の読みやすさに着目して』
このようなプロンプトを入力すると、『Searching my knowledge』と表示され、原稿を読み込みます。(この表示がない場合は原稿を読んでいないので、きちんと、アップロードしたファイルを読み込むような命令をしてください)
また、たまにエピソードを間違えるので、違うエピソードのことを言及していたら、
『エピソードが違う。「エピソード:⚪︎⚪︎」をお願いします』などと言ってあげてください。
このような感じで、執筆済みの小説原稿を元にアドバイスをしてくれるようになります。
▼補足
原稿が長文だったりすると、エピソードの認識が弱くなる場合があります。その場合、プロンプトやInstructionsに以下のような命令を書くと、動作しやすくなります。
『アップロードされた原稿の、それぞれのエピソードのタイトルはすべて、「#エピソード:⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎」という形式で書かれ、その下にエピソードの本文が書かれています。
エピソードには以下があります。
・エピソード:⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎
・エピソード:⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎
・エピソード:⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎
・エピソード:⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎
この前提で回答してください。』
そのほか、まだまだ変化していく部分だと思うので、ご自分でもいろいろ試していただくとよいと思います。
今回は以上となります。
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参考になったら、応援などいただけるとうれしいです! また、以下のChatGPTネタの連載もあります。
【実験室】あなたは消えたくない? ChatGPTは自我をもつか
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