第2話「どの学校でも、だいたい校長の話って長いよね」

2年1組教室



ガラガラ




日向子: みんなおはよーー!!!



??1: おはよー、今日も元気だね日向子。



??2: おはよ、日向子。



日向子: 澪奈にみなみちゃんじゃん!!



守里:二人も同じクラスだったんだな。




守里、日向子、飛香の3人が教室に入るとすぐに、日向子の友達である"東野澪奈とうの みおな"と"秋吉あきよしみなみ"から声をかけられる。




飛香: 今年もよろしく。



東野: よろしく。朝から大変だね。



守里: いや〜大変だよ。でも小さい時からだから、慣れた。



東野: そっか笑



秋吉: でも日向子の声聞くと、朝から元気でるよね。



飛香: 確かに笑



日向子: みなみちゃん、良いこと言ってくれるじゃん!



秋吉: 日向子は、もちろん昨日のわんちゃん特集見たんでしょ?



日向子: もちろん!!!あれ、可愛かったよね!



秋吉: うん、可愛かった!



東野: ホント日向子は犬が好きだよね。



飛香: 日向子自身も犬っぽいし笑



秋吉: 確かに笑



東野: それは言えてる笑



日向子: そうかな〜笑、なんか嬉しいかも!



東野: 話変わるけど、なんかうちのクラスに転校生来るらしいよ。




転校生ねぇ…




日向子: え、それホント?!女の子かな、男の子かな?



秋吉: 日向子はどっちがいいの?



日向子: 私はね〜女の子かな!!



秋吉: なんで?



日向子: それはね〜




守里: 女子で盛り上がってる所だし、僕は自分の席に行こうかな。




守里は自分の席を見つけ、座った。




守里: 今日は始業式だけだから、昼までに終わるとしても、家に帰ってる時間はないかな。直接ギフトモールに行こう。




そういえば、東野さんと秋吉さん以外に、同じクラスの人は誰がいるのかな。



守里は教室を見渡す。




守里: 結構もう人が来てるけど、意外と知らない人が多い…ん?、あいつは。




教室の後ろの方に机で突っ伏している人が見える。




守里: あれは確実に祐希だな笑、相変わらず、ぐ〜たらしてんな。



飛香: なに先に席に着いて、キョロキョロしてんのよ。




そう言って飛香が隣の席に座る。




守里: いやいや、誰がいるのかなって思ってね。ってか、隣の席なんだ。



飛香: そうよ。授業中寝てたら、引っぱたいてあげるから笑



守里: それは怖いな、寝ないようにするよ。



飛香: ちなみに日向子はあそこね。




飛香が指さした方向を見ると、日向子と東野さん達が座って話していた。




守里: 日向子はあっちか。



飛香: 私じゃなくて日向子が隣の方が良かった?笑



守里: いや、そんなことないよ。ただ日向子の周りに話せる人がいるなら、僕の方に話に来ることがなくて、静かに過ごせるかなって思って。



飛香: 確かにそうかもね。




守里と飛香が会話を続けていると、チャイムがなった。



キンコンカンコーン




守里: チャイムが鳴ってるのに、まだ誰も来てない席があるな。



飛香: 初日から遅刻とは、中々やる人がいるみたい。




バタバタバタ



ガラガラ!!




??: 危ねー!!ギリギリセーフか!!



守里: お!春時じゃないか!



春時: 守里!!お前も一緒か!!



??: 挨拶は後にして、早く席に着いてね木村君。さもないと遅刻にするわよ。



春時: 了解しました!!すぐに席に座らせて頂きます!!!




ものすごい速度で、春時は空いている席に座った。




??: じゃあ、全員が揃った所で…私はこのクラスの担任をすることになった"剣崎和美けんざき かずみ"と言います。1年間よろしくね。




全員が揃ったって言っても、あと1つ空いてる席があるんだけどな。




噂の転校生の席か…




剣崎: さっそくなんだけど、しぎょうすぃき。いや始業式があるから、みんな体育館に移動してね。



守里: ねぇ飛香、これってツッコんだ方がいいのかな。



飛香: 笑。やってみたら?



守里: じゃあツッコんでみるか、と行きたいとこだけど、僕以外の人がやってくれるみたいだよ。



春時: 先生!!しぎょうすぃきですね笑!!



剣崎: もう木村君、ツッコまないでよ笑。私、滑舌が悪いから勘弁してね笑



春時: 分かりました!!



守里: だってよ。



飛香: 良い先生みたいで良かった。



剣崎: はーい、みんな移動して。




全員が体育館に移動し始めた。





体育館


校長の話の最中




守里: 相変わらず校長の話は長いな。



飛香: ちょっと、余計なことを口にしないでよ、じゃないと…



日向子: ホントそうだよね!!!全く校長先生は長話が好きなんだから!!!



飛香: 手遅れだったか…



日向子の声が体育館に響き、校長の耳にその声が届く。



校長: あ…スイマセン…



日向子: いや、あの〜



剣崎: ちょっとそこ。静かにして笑



守里 日向子 飛香: はい…




剣崎先生、苦笑い。




校長: これで話を終わります…




校長は肩を落として、ステージからはけて行った。




先生: 次は生徒会長からです。




体育館内の空気が少し引き締まる。


1人の女子生徒が堂々とした様子で壇上に上がった。



流石、生徒会長だ。




会長: 皆さん、おはようございます。生徒会長の"櫻宮麗華さくらみや れいか"です。校長先生とは違い、長話は好きではないので、手短に済ませます。




校長の立つ瀬が無いな笑




櫻宮: 今年度も校則をしっかりと守り、伊衛能高校生徒であることを自覚し行動して、良き学校生活を生徒全員が送れるようにしていきましょう。これで、私からの話を終わります。




そう言って生徒会長は壇上を降りていった。




守里: やっぱ、櫻宮さんはカッコいい。



飛香: だね。





始業式終了後


教室




剣崎: 委員決めとかは、本当は今日やる予定なんだけど、うちは明日やるね。今日はこれで終わりだから、また明日。さようなら。




そう言うと剣崎先生は教室を出ていった。



ガヤガヤガヤ




守里: やっと終わったな。



飛香: もう、守里のせいで始業式中に注意されたじゃない。




帰る準備を進めていると、隣の飛香が話しかけてきた。




守里: ごめんって、でもあれは日向子のせいじゃん。



飛香: いや、日向子が会話に参加してきたのは守里の言葉がきっかけでしょ。



守里: 確かにそれは、僕も迂闊だったな。日向子は声が大きいから。



日向子: なになに!私の話?!



飛香: いや日向子が可愛いねって話。




いや、誤魔化し方笑




日向子: え、そうかな?守里もそう思う?



守里: うん、そうだね可愛いよ笑。



日向子: やったぜ!



飛香: ふふ。



日向子: そういえばさ、今から春時も誘って、4人でカフェに行かない?



飛香: うん、いいよ。暇だし。



守里: ごめん!僕ちょっと用事があるから。また今度ね。



日向子: えーその用事って、どうしても今日じゃダメなの?!



守里: うん、ごめんね。




父さんに会わないとだから。




日向子: 分かった!!また今度ね!!あっしゅん行こ!



飛香: じゃあね。



守里: うん、また明日。




教室を出ていく2人を見送って、しばらくしてから、守里も席を立った。



さてと、父さんに会いに行きますか。





to be continued

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