第53話 ルルとの食事 後編

ズ「てめえのようなゴミみたいなやつがなーに偉そうに座りながら話している。目上に対してなっとらんぞ」

一気に表変した。

変わりすぎじゃない?

ラ「これはこれは申し訳ございません。どうぞこちらへ」

ズ「何を言ってるんだ?貴様が座り終えた席にわたしを座らせる気か?」

やべえやつだな。

こいつ。

ズ「ほら、お前ここに四つん這いになれ」

ラ「はあ...」

僕は言われるがままにそうすると。

ズ「まあここも汚いが違いをわからせるためにはこれが一番だ」

そう言うと僕の背中に座った。

サ「いや、それはまずいんじゃ」

ズ「何を言ってるんですかサンドラさん。おやそれなら」

ズロウはルルをほうを見て

ズ「そこのお前、こいつのように四つん這いに...いや」

ズロウはルルをじっと見ると、

ズ「君はとても美しい」

そう言うとズロウは立ち上った。

ズ「サンドラさん。あなたはここにお座りになって」ズロウは僕の背中を指しながら言った。

サ「いや、私は平気ですよ」

ズ「何を遠慮なさってるんですか」

僕はサンドラにしか聞こえない程度の声で

ラ「大人しく従っとけ」

サ「ラドさん、すいません」

そう言うとサンドラは僕の背中に座った。

そしてズロウはルルの膝の上に座った。

ルルは無反応でぼーっとしていた。

ズ「ふふふ、その無反応。むしろいいですね。これが崩れるところを見るのが楽しみですな」

そうしてルルの膝の上に座るズロウと四つん這いになったラドの背中に座っているサンドラのとてもシュールな光景になった。

ラ「そのールルの膝の上には座らないでもらえませんかね?」

ダ「なんだ急に」

ラ「ルルが嫌がっているのでやめてほしいと言ってるんですよ」

ダ「こいつは何も嫌がってないだろ」

ル「いや、迷惑」

バッサリというルルに少しばかりビビるダロウ。

ダ「なんだと貴様。この私が座ってあげているのに」

ル「そもそもあなた誰?」

ダ「私はズロウ・サクラク家の長男に当たる者だ」

僕はなんとなく嫌な予感がしたので

ラ「サンドラ、ちょっと降りてくれないか?」

サ「あっええ」

サンドラは立ち上がり、僕も立ち上がった。

ズ「いいか!」

そう言うとズロウがルルの首を掴もうとしたので、

ラ「おやめくどさい」

僕はダロウの手を掴んだ。

ダ「触れるな!」

ル「そこで噛む?」

ラ「いやあ決まらないねえ」

ダ「ええい、離さんか!」

ダロウが僕の掴んでいる手を引き離そうとしたので、

ラ「まったく」

僕はもう片方の手で思いっきり首に向かってチョップした。

ダロウは失神した。

ル「死んだ?」

ラ「なーに死んでないはずさ。ちょっと寝てるだけだから心配すんな」

ル「別に心配はしてない」

ラ「そっか笑笑」

サ「えっと、私はどうすればいいんですか。これ?」

ダロウを指しながらどうすればいいのか困惑するサンドラ。

ラ「ここに置いとけ。こんなゴミは」

ル「いや外に置こう。ここじゃ迷惑」

ラ「それもそうか」

サ「とりあえずこの人はラドさんにお任せでよろしいんですね?」

ラ「任せとけ」

サ「色々と話したいこともあるんですけどとりあえず今日は帰りますね。また明日色々と謝罪も込めて」

ラ「別に謝罪なんていらないけどな。むしろこっちが悪いし」

サ「いえいえラドさんは悪くないですよ」

ラ「まあとにかく今日は帰りなされ」

サ「それでは」

そうしてサンドラは去っていた。

ラ「さぁてじゃステンド王国にでも行きますか」

ル「え?今から?」

ラ「むしろ今じゃないとダメだ。さあ行くぞルル」

ル「まあ了解」

僕とルルはここを出るとその辺にダロウを放置して帰っていった。




ラ「よしじゃあルルそれを脱いでこっちの服に着替えて」

僕が今持っている服は全体が黒色の部分が多く、どこか上品さを保っている服だ。

そしてルルはそれを着てきた。

ラ「似合ってるー。なんか動きにくいとかないか?」

ル「特には、むしろなぜか動きやすいですね」

ラ「ではこの仮面をあとでつけてくださいね」

そうして僕らは玄関を出た。

そして僕はルルを抱えて

ラ「全力ダッシュ!」

ル「わお」

魔力で周りを囲みながら一気にステンド王国に向かった。




ラ「さて着いたぞ、って気絶して...ないの?」

ル「なんとか意識は保てました」

私はラドさんの無茶な走りになんとかついて来れた。

そして

ル「すごい...」

目の前には縦にも横にも長く分厚い壁が目の前に聳え立った。

ラ「では」

そう言うと大ジャンプをして壁を楽々に超えていった。

本当に生きた心地がしなかった。

ル「心臓に悪い」

ラ「こんなんで心臓に悪がられてもねえ」

ル「えっとステンド王国に入ったんですね」

ラ「ここから一応王の居るところまで行くが僕は勇者の居るところがわからないからルルの占いでも最悪勘でもいいからさ」

ル「もしかしてそれを頼りにしようとして私についてこさせたんですか?」

ラ「それもある」

そんなことを話していると

ル「わお」

目の前に凶暴な魔物が出た。

ラ「そう言えばこの辺は魔物が出るって言われていたっけ?」

ル「その辺ちゃんとしてくださいよ」

これは…死ぬ?

あっでもラドさんたしか強いって自称してたし

ラ「よーしルル、逃げるぞ」

なるほど嘘か。

そして私はラドさんに抱えられて走っていった。




ラ「とりあえずこの先が王国だ」

ル「うう、耐え〜」

ラ「あんた人間なのにすごいな」

私的には走りというよりも途中途中で出会う魔物に殺されるんじゃないかと常にヒヤヒヤしていた。

ル「帰り道でこの恐怖をまた…」

私は考えるのをやめた。

ラ「とりあえず占いで勇者が居そうなところ案内してくれ」

ル「わか…」

ラドさんの後ろに二頭身の化け物が立っていた。

全然気づかないほどの気配の隠し方なのに見た瞬間の恐ろしほどの殺気に私は固まった。

いけない!

ル「らどさん、後ろ!」

その瞬間化け物の手がラドさんに向かって振りかぶった。

私は思わず目をつぶった。

そして私は目を瞑ってるなんてないと思い助けようとした。

しかし

ラ「まったく、君もしつこいね」

ラドさんの手が化け物の手を抑えていた。

ラ「そのしつこさ讃えてやらねばな」

するとラドさんはもう片方の手で仮面をつけて

?「ここからは」

その瞬間、目の前から消えた。

そして化け物の首と体が別れ真っ二つとなった。

そして目の前にラドさんが出てきた。

服装やアクセサリーなど全てが変わっていった。

シ「私の出番だ」

私の前には最初に会ったラドさん、シュテルクストと名乗った男が現れた

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