第42話 緊急招集

オ「なんと、ステンド王国が勇者召喚をしたんです!」

ラ「なんだと!?」

勇者召喚ってなんなのかよくわからんけど、僕はめちゃくちゃ喜んだ。

魔王という嫌な役職に転生してしまったが魔王ゆえに楽しみにしていたことがある。

それが勇者だ。

どんなやつなんだろうな〜。

やっぱりあっちは異世界転移なのかな?

おっと顔が少しにやけてしまった。

ラ「そうか、ステンド王国ついにやりやがったな」

オ「まさか魔王様、このことを事前に予測していたのですが!?」

ラ「もちろんだ」

オ「流石です!」

こいつは僕のことを心酔しているため全発言を肯定してくれる。

そんなに関わりないのに心酔ってなんでだろ。

ラ「とにかく一度全大臣を招集しようか」

オ「ええ、そうですね」

オムライスがそう言うとあっと思い出したかのような声を出して。

オ「まあとりあえず今ここに居る人たちだけにしましょうか」

ラ「ああもちろんだぞ?」

オ「よかったです」

オムライスは安心していた。




というわけでオムライスには部屋を取らせて僕は他の五人を呼んだ。

ちょうどリスインが居たおかげで就任ぶりの全大臣集合か。

あっサンドラも呼んでおくか。

ラ「おーいサンドラいるか」

僕はサンドラの部屋を叩きながら言った。

サ「なんでしょう」

ラ「緊急招集だ、今の仕事を終えたらすぐに来い」

サ「緊急招集ですか?珍しいですね」

ラ「まあな」

サ「さあ終えたので行きましょう」

ラ「はやいな」

今の一瞬で終えたのか。

仕事が早いのか、もしくは今仕事をサボっていたのか。

どっちでもいいや。

サ「それで緊急招集ってなんですか?もしかしてなんか他国でありました?」

ラ「ああ、そうだな。でもなんでわかったんだ?」

サ「先ほどオムライスさんが見えたので。それ関係かなと」

へーすごい洞察力。

ラ「なんかステンド王国が勇者召喚をしたんだって」

サ「勇者召喚ですか!?それは本当に危険じゃないですか。なんでそんな落ち着いてられるんですか」

ラ「なあ、僕は父から勇者召喚などについて何も聞かされてないから知らないんだけど、そんなにやばいのか?それ」

サ「当たり前ですよ!」

ラ「なんかいつも冷静なサンドラが慌てているの見るとウケるわ」

サ「全然面白くありませんよ。いいですか?そもそもそ勇者召喚っていうのは異世界から人を転移することです。それだけでもとても危険です」

ラ「危険ねえ」

転生した人間に言われてましても。

サ「そして成功された場合魔王国は非常にまずいことがおこるんです」

ラ「ただの強い人間が来るだけじゃないのか?」

サ「そうですね。解釈的にはそれで合ってます。ただですね、ここからが問題なんです」

なんなんだろうな。

サ「その勇者が召喚されると魔王は勇者に討伐されるというのです」

ラ「まじ?」

てことは勇者が来るのか。

楽しみだなあ。

サ「なんで喜んでいるんですか」

ラ「いやいや喜んでないぞ。呆けていたのだ。というかそんなのただのおとぎ話じゃないか?」

サ「もちろん確証はありません。しかし今までにも勇者召喚というのは何回かされたことがありましてね。そのたびに毎回魔王は討伐されるのです」

ラ「へー」

サ「へーって勇者をどうにかしないとあなた死ぬんですよ」

サンドラが強く心配そうに言った。

ラ「何を心配してんだ。確かに前例があるな。それは魔王全員討伐される前例。確かにやばい。だがなそれは確定ではない。ここで我が生きればそんな前例は消える。それだけのことだ」

サ「...そうですね。前向きに見ていた方が良いですね」

ラ「勇者がなんだ。討伐してくるまえに話し合いをしたりすればそれで解決。僕は生きれるさ。もしそれで解決しなきゃ我が倒してやろう」

サ「あっ魔王様は別に強くないのでそこは頑張らなくて大丈夫です」

ラ「急に冷静なツッコミをするな〜。切り替えやば」

そんなこんなで僕とサンドラは会議室に向かった。




オ「なぜ貴様がここにいるのだ!」

リ「それはこちらのセリフですよ?」

僕はらは会議室に到着したがなんだか会議室の中で喧嘩が始まってる。

ラド「声的にオムライスとリスインだよな?」

サ「そうですね。まああの二人は種族的に相性が悪いので」

ラド「そっか、精霊と悪魔だもんね」

そんなわけで僕らは部屋に入った。

ア「魔王様!やっと来られましたか」

ラド「全員集まっているようだな。とりあえずオムライスとリスイン今は会議を始めようじゃないか」

と言ってもこれサンドラの情報的に僕の命危ないって議論なんだろ?

それ僕が先に勇者を、いやここはシュテルクストとして蹴散らせばいいだけの話な気がするが。

まあ強さを知らないから手こずるかも知れないけど。

オ「まったくなぜこやつが今日ここにいるんだ」

ラル「とにかく今はこの議論のほうが大事でしょ?」

リ「そうですね、そもそもこいつと話していても何も嬉しくありませんし」

オムライスはギロっと睨んだ。

ラド「まあいいや。えーと、そう。ステンド王国が勇者召喚をした」

ア「ええ?」

ガ「は?」

ハ「!」

リ「え?」

ラル「ま?」

何も聞かされてない五人はびっくりしていた。

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