第41話 部下の方が強い

さあてこの二人をこれからどうしたものか。

一応力関係は思い知らせたけど。

ニ「まだ何か用か」

ジ「うちの大事な娘をよくわからんところに行かせるのはやはり話は別だ」

こいつら本当に自分勝手だな。

ニ「あのな「おやめください」

僕が喋ろうとしたがタムが遮った。

タ「いいですか、今回の勝負はもう終わりました。話し合いでは解決しなかったから戦った。そして負けた。ここからはただのわがままです」

ジ「なにを!まだ負けていないわ」

マ「こうやってピンピンしているじゃないなの」

タ「それはトドメを刺される前だからでしょう。もしわたしが止めていなかったらあなたたちはまちがいなくお嬢様の一撃をくらっていたでしょう。そこまでフルボッコにされるんですから少しは冷静になってください」

ジ「はい...」

マ「そうね...」

どっちが主人かわかんねえな、ほんと。

ニ「タムだったか、ありがとうな」

テ「まあわしとしては別にもっと戦ってもいいけど」

ニ「奇遇だな?わたしも正直に言うと全然戦い足りないから正直戦ってもよかったがな」

僕とテンは笑いながら二人のドラゴンを見た。

ジ「こいつらのほうがよっぽどやばいやつだったか」

マ「とりあえず離れたほうがいいわね」

二人がこそっと何か話してる。

まあ聞こえてるけど。

ニ「まあとにかくヒアリヌスはここに置くでいいな?」

タ「ええ、お嬢様のことお願いしますね、ニックさん」

こいつに自己紹介したっけ?

まあどっかで聞いてたか。

ニ「じゃあ帰った、帰った」

僕がそう言うと二人は

ジ「わかったわかった。それとそのーヒアリヌス、何かあったらすぐに帰ってくるんだぞ」

ヒ「ええ、もちろんです。でもここでの暮らしはもう気に入っているので当分は帰りませんけどね」

マ「気に入ってくれるならいいわ。でもこれだけはわすれてないでね。わたしたちはいつまでもあなたの味方よ」

良い親ではあるが、気にしすぎる親は良くないな。

まあ子育ては人それぞれだから価値観などは言わない方がいいな。

テ「いやあでも良い親ではあるけど、むぐっ!」

僕はテンが何を言うのかわかったため!すぐに押さえた。

ニ「おい、こう言うのは人それぞれなんだから言うんでない」

テ「そ、そうだね」

はあ、こいつは本当に。

そんなことを思っていたら二匹のドラゴンはタムを乗せて帰っていった。

ニ「ヒアリヌス、あんなあっさりした別れでよかったのか?」

ヒ「いいのよ。あっさりぐらいで」

ニ「まあそれならいいが」

僕らも拠点に帰っていた。




ハ「あっ三人共」

ハドがこっちにきた。

周りの人たちもこちらを見ている。

正直目立ちすぎかとも思ったが、族が族だし今更感はあるけど。

ハ「どうだった?」

テ「こうやって三人で帰ってきたってことはわかりますよね?」

ハ「とりあえず終わったならよかったわ」

ハドはそれだけ言うと全員に指示を出した。

ハ「とりあえずこれからは他の組織についての調査を大々的に初めて行きましょう」

そうやって色々とグループに分かれていった。

・表で稼ぐグループ

・あらゆる組織を調査するグループ

・戦闘グループ

・内部仕事グループ(ハドの補佐)

他にも色々とあれば追加していく予定らしい。

僕とテンとヒアリヌスは戦闘...かと思ったが、ヒアリヌスは頭が良いため表で稼ぐグループ。

テンは俊敏だから他の組織を調査するグループ。

そしてニック...私は内部の仕事グループ。

まあハドの補佐。

シュテルクストとして色々と聞きたいんだろうな。

というわけで早速テンとヒアリヌスとお別れ。

ははは。

はえーって。

というわけで早速ハドの部屋でハドに色々と言われたり補佐をしたりした。

ニ「結局こうやってハドとおしゃべりすることになるとは」

ハ「いやー私としてはこれで楽できるからよかったー」

ニ「まったく、これじゃあわたしがここの管理の仕事をしているみたいじゃないか」

あれ?魔王としての仕事みたいだ。

いやだ。

暗躍中でもそんなことするなんて。

ニ「おいハドしっかり叩き込ませてやる。覚えろよ」

ハ「あのーニックさん?少し怖いんですけど」

ニ「うるせえ、しっかり主として叩き込ませてやる。っと忘れてた」

ハ「なんですか?」

ニ「そういえばたくさん物を入れられるアーティファクトを持っていたよな?」

ハ「ええ、持ってますけど」

ニ「そこに服を詰め込むから貸してくれ」

ハ「あーはい」

ハドは僕にアーティファクトを投げた。

ニ「おいおいもっと慎重に扱えば?」

ハ「別にいいのよ。そのアーティファクトはね...」

ハドは少し遠いところを見ている。

あんまり言わないでおくか。

そうして僕は家に帰った。




ラ「やあ、サンドラ」

サ「本日も頑張ってください」

ラ「はい」

僕とサンドラはいつもの挨拶をしてサンドラは部屋を出た。

いやあしっかしあんなにも詰め込められるなんてアーティファクトって便利だね。

あんまり好きじゃないけど、こういうのってやっぱり語学のためにもしっかりと参考にしなくちゃいけないよなあ。

僕はアーティファクトを眺めながらそんなことを考えていると。

?「大変です!魔王様!」

ラ「びっくりしたぁ。なんなんだ。ってお前帰ってきてたのか。オムライス」

目の前の青髪の男はオムレツ・オムライス。

悪魔族でテレポートなどをできる移動に便利な最後の外務大臣。

飯の名前だが、ちゃんとしたやつだ。

オ「ええ魔王様お久しぶりです」

ラ「で?なんだ、急に」

オ「実は、ステンド王国が勇者召喚をしたんです!」

ラ「なに、勇者召喚だと!?」

勇者召喚きたー!

ラドは内心めちゃくちゃ喜んでいた。

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