第31話 演技が向いているような向いていないような。
ド「おそらくこっちにいると思うが」
?「貴様らか…」
目の前にはエルフの男がいた。
随分とイライラしているようだ。
サ「こいつか?」
?「誰だ、てめえ。それになんでそいつらを連れているんだ」
サ「答えは簡単。わしがこいつらをあそこから解放して」
?「そうかならば死ね」
男はそう言いながら、僕に剣を向けて突撃してきた。
どうやって受けようかなと思っていたら、
ド「はっ」
?「邪魔だ!」
ド「ぐぬぬ」
二人の剣が混じり合う。
サ「おいおい、そんなにイライラしなくても良いだろうが」
?「こっちは今忙しいのにてめえが解放したそいつのせいでもっと忙しくなるのが確定したんだよ!」
サ「おや?忙しいのか」
?「てめえみたいな侵入者がやってきてな!」
男が剣を強く握り弾きあった。
睨み合う状態になっている。
サ「聞いた感じそいつを捕まえられてなさそうだな。侵入されまくる組織とは」
僕は笑いながら言った。
?「あの世で笑ってろ!」
男は剣を振るう。
僕は華麗に避ける。
サ「ひっひ、怖いねえ」
僕は避けたあとに
サ「わしが終わらせてもいいがここはわしの番じゃないな」
ドハが横やりを入れて、男に襲いかかる。
ド「てめえのせいでこっちはめちゃくちゃなんだよ。命で償え」
?「知るか。そもそもこうなることは必然だった。お前の親との契約なんだからな」
また親関連かよ。
ド「不思議だよな。本来は信じるもんんじゃないけど、なぜか信じる自分がいるとはな」
そんな予感はしていたんだな。
ド「くれえ!」
ドハが火魔法を放った。
相当魔力が入っていて、あいつの体じゃ当たれば確実に死ぬだろうな。
そう思っていた。
しかし
シュワン…という音がして消えた。ドハは驚いていた。
その隙を突かれて、ドハは土魔法の硬そうな塊にぶつかり、吹っ飛んでいった。
?「馬鹿め、俺に勝てるわけがないだろうが。俺は世界最強になる男だぞ。敵うわけがなかろうが」
…おそらくだが、魔法が消えた時何か発動したような感じアーティファクト…魔力を打ち消す系か?いやそれなら強すぎるし世界を侵略できるはずだから、火魔法を打ち消すとかか。
うんその方が高そう。
?「貴様、さっきは良くも馬鹿にしてくれたな。安心しろ。殺さないぞ。てめえはここにきたことを後悔させるほどに痛ぶってやる!」
男がそう言いながらこちらに突撃してきた。
僕は思ったことを言った。
サ「世界最強…それを簡単に口に出すとは」
僕は白服の内ポケットから袋を取り出した。
木炭と硝石、それに硫黄を足したみなさん知っている火薬だ。
それを男に投げて、火薬に火魔法を放つ。
男はニヤリと笑っていた。
おそらく火魔法を使ったからかな。
?「うわーやべー(棒)」
酷い演技だな。
だがここからの表情は演技にはならないぞ。
ドッカンー!
軽い爆発。
流石にここを壊すにはいかないから少し弱いが。
狙い通りなら問題ない。
?「何が起きた!?」
サ「何が起きたんじゃろうな」
?「てめえと居ると疲れる。くたばれー!」
僕は男を見て狙い通りになっているとわかった。
サ「よかったな。休めるぞ。永遠とな」
男の剣がサイエンに届く前にドハの火魔法が男を貫いた。
?「がはっ」
ド「お前は俺の人生の機転になった。良くも悪くもな」
男は倒れた。
そう、さっきの爆発はアーティファクトを壊したのだ。
ド「さてとこれで終わりか。あっけなく終わっちまうとはな」
サ「終わりなんて、そのようなものじゃ。それと“終わり”ではない。これから始まるのだ。お前の新たな人生がな」
ド「そうだな」
サ「それと終わらせるならちゃんと終わらせるのじゃ」
ド「え?」
男は治療を行っていた。
?「まだだ」
シ「いや終わりだ」
シレの長くなっている爪で心臓が貫かれていた。
サ「首と体を分けておけ」
シ「こんな感じですか?」
そう言いながら頭と体を手で引きちぎった。
サ「腕力あるんじゃのお」
ド「腕力あるんだね」
ラ「首の中が丸見え…」
サ「ラミには少しきつかったか」
ラ「なんでお三方はキツくないんですか」
ラミがわかりやすく引いている。
サ「まあまあそんな顔するな」
ド「おっこいつの血をもらうか」
サ「さっきたくさんの血を吸ってなかったか?」
ド「あれ効率悪くて本人にはそんなにいかないんだよねえ」
そう言いながらドハは飲み切った。
ラ「骨が…」
ラミの顔は相変わらずだった。
サ「ラミみたいな反応久々に見たぞ」
ラ「わたしの反応が正常なはず…」
ラミがどこかに行った。
まあ気持ち悪くなったんだろうな。
ド「そういえば、さっきの爆発さ」
サ「あれかすごいだろ研究の成果じゃ」
ごめんなさい。
パクリです。
ド「いやそれもまあすごいけど、あれってアーティファクトだろ?壊してよかったのか」
サ「気づいておったのか。別にいいじゃろ」
ド「まあそれならいいんだけどさ、サイエンってそういの研究してそうなのに意外だな」
そう言われてサイエンは少し考えた。
そうしてサイエンは答えた。
サ「別にそういうのは興味ないな。まあ興味ないは嘘になるけど、正直あんなもんつけてた方が邪魔だ。それにセンスも悪いし。なんか炎の形をした物でしょ?胸に刺さってチクチクしそう」
ド「確かにそうかもな」
ドハは笑いながら答えた。
シ「まあアーティファクトって使ってて楽しいけどね」
サ「それはそうじゃな。さてラミを見てくるか」
ド「あっそうだ。おいジジイ」
サ「なんだ」
ド「そのジジイの演技と語尾にじゃとかやめとけ。演技だとわかってるし、あんた結構若いだろ」
サ「バレてたか」
ジジイ演技は向いていないラドであった。
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