第25話 親玉登場
??「おいヒミサレン、随分と時間がかかっているようだな」
ヒ「申し訳ございません」
明らかにここの親玉のような服装をして現れた。
こいつは…尻尾が生えてるな。
エルフしかいないからこいつもエルフだと思ったんだがな。
なかなかに強そうだな。
シ「おやおや、ぞろぞろと兵士を連れて自分で戦うのが怖いのかな?」
??「わざわざ俺が手を下す必要はないと思ったのだがな。お前を見たらそうはいかねえみたいだな」
男はこちらを振り向いて、
??「てめえだな、前に荒らしてくれたシュテルクストってやつは」
シ「ほー知っていたか」
??「うちの組織に手を出したやつの名前は忘れねえよ。しかしうちのような巨大な組織に手を出すとはな。イカれてるな」
シ「え、巨大なのか?」
??「まさかお前、てきとうに施設あったからぶっ潰そみたいな考えでここを襲撃してきたのか?」
シ「ふっ」
僕は真面目な顔をして
シ「その通りだ」
??「なに真面目な顔して答えてんだ!てめえの動機酷すぎるだろ。本当に何してくれるんだ、てめえ!」
シ「知るか!そもそも私が何してようが貴様らにあれこれ言われる筋合いはない」
??「いいだろう。舐めたやつだ」
そう言うと男は剣を抜いた。
シ「何が‘いいだろう’だ。もともとこうなる運命だったろうに」
僕は氷の剣を出した。
??「魔法で剣を造るとは。無駄な魔力を使うことだ」
シ「些細な魔力を使ったまでだ」
僕と男は睨み合う。
お互い一切動かない。
これで時間潰せたら楽なんだけどな。
僕は建物をちらっと見た。
まだ特に何も起きてないよな。
すると
??「はっ」
男が剣を突いてきた。
シ「危ないな」
僕の剣が混じった。
男は魔力を高めて僕の剣に強く当てた。
僕も男と同じぐらいの魔力で戦った。
こうなると魔法を使わない限りただの剣の殴り合いだ。
シ「そういえば少しいいか」
??「なんだ、降参か?」
僕と男は止めることなくずっと剣で殴る。
シ「違う。ここの組織の名前ってなんて言うんだ」
??「言って何になる?」
シ「では、ここの組織はいつからできているのだ?」
??「それもまた言ってどうなる?」
シ「どうやら、答える気はないようだな」
僕は少し差を取った。
シ「ここの組織は大きいと言っていたな。おそらく古くからあるのだろう」
??「そうだな。古くからの歴史がここにはある」
シ「ここには“古の力”があるのかなと思ってな。アーティファクトとは違う、別の力」
なんかそんな物があるのだとかないのだとかと前にサンドラが言ってたしな〜。
ここならあるかもな。
??「...」
男は黙った。
??「だからなんだと言うのだ」
シ「なんでもない。ただの世間話だ」
??「そうか、お前がどうであれそれを狙っているのならやはり処分しなくてはな」
そう言って男は剣を再び構えた。
さっきよりも殺気がすごい。
おっと寒いジョーク失礼。
すると
アナウンス「侵入者、侵入者」
ヒ「侵入者だと?」
?「そのようですね」
おっ終わったか。
アナウンスが鳴ったのは救い出せたアイズ。
まあ救い出せてなくてもバレちゃもう終わりだよね。
シ「さて、では私はこれで」
??「逃すわけが無かろう」
シ「悪いがもうようはない。全員ここで死んでもらおう」
シ「氷魔法のが得意なんだがここじゃ使えんな」
??「何を言っておる」
男は剣を僕に振った。
僕は飛んで回避した。
??「飛行できたのか」
シ「さあ、終わりだ」
僕は魔力を高めた。
シ「これより貴様らを断罪する」
僕は雷魔法を天からここにいる人たち全員に当てた。
おそらく即死しているだろう。
っと思ったが、案外息をしているものが一人いたようだ。
シ「さすが、ここの主だな」
??「きさまに、ハァハァこんな力がハァあるとはな」
シ「全力ではないぞ」
??「まさかこの組織が終わりを迎えるなんてな」
シ「お前が組織の主なのか。そんなお偉いさんがここにいたとはな」
シ「ここの組織は長いと言っていたな。どれだけ長いのか。私が生まれるどれだけ前なのかは知らない。ただどれだけ長くても、どれだけ盤石でもいつか終わりを迎える。歴史とはそういうものだ」
??「それが今日だったのか」
シ「そうゆうことだ。でここの組織の名前は?」
??「またそれか。ウォームグレムだ」
シ「そうか」
そういって僕は施設に向かった。
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