メイド服でめちゃくちゃに

@tsuraraturatura

第1話

今日俺は勝負にでる。待ってろよ雄二。

とか意気込んでるなんて、アイツはきっと夢にも思ってないんだろうな。

雄二は俺の恋人だ。告白したのは俺の方。俺は昔は普通にかわいい女の子が好きだったけど、アイツの不愛想なくせにたまに見せる無邪気な笑顔に恋してしまった。アイツはなんだかんだすごく優しい。さりげなく車道側歩くし、小柄な俺に絶対に重い荷物持たせないし、…ガラス細工でも扱ってんのかよっていうぐらい優しく抱いてくれる。そんな俺の彼氏が優秀すぎて最近めちゃくちゃ不安になってしまう。あんなイケメン絶対に女子からモテモテじゃん!いい女の子に告白軟化されたら、俺なんか絶対に捨てられちゃう!そんな不安から、俺は昨日密林であるものを速達便で購入したのだった。

ピンポーン「宅急便でーす。」

噂をすれば例の物が届いたらしい。

「はーい!」

俺は元気よくドアをあけ、段ボールを受け取り、ドアを閉めるや否やガムテープを破いた。

段ボールのなかに入っているのはメイド服である。

レディースサイズしかなかったけど、一番大きいやつなら俺もいけるだろう。

これを来て、「おかえりなさいませご主人様!」って出迎えればさすがの雄二もムラムラきちゃうに違いない。そしたら、勝負だ!俺の魅力で雄二をメロメロにしてやるっ! というわけで俺は試着してみることにした。

「まずはメイド服っと……。」

シンプルな黒と白を基調としたメイド服でスカートの丈はミニスカである。

「おぉぉ……。」

ノリノリだったくせに、実際に現物を見ると気後れしてしまう。

俺これ着た姿を雄二に見せるの…?正気か…?

いや、ここで弱音を吐いたらいけない!と気合を入れ直し、スカートに足を通す。一番大きいサイズなのにウエストはパツパツだった。女の子ってこんなに細いんだな、と少しショックを受ける。

「うぅ……、キツい……。あとスカートが短すぎ……。」

なんとか試着を終えた俺は鏡の前に立つ。

「……ヤバいな。」

自分でもドン引くくらい似合っていなかった。

男の身体にメイド服はとてもアンバランスで、渋ハロでも通報されそう。

「こんなの、絶対振られるじゃん。」

俺の体は多少小柄とはいえ男の体でしかなかった。棒切れみたいに細い足と飾り気のない胸元。

自分の姿を鏡で見ていると急に涙がこぼれてきた。

「俺雄二と別れたくないよ…。捨てないで…。」

涙は止まらない。

心なしか呼吸もきつくなってきた。

息を吸うたびにカヒュ、と変な音がする。

深呼吸をしようとしてもうまう行かない。

「雄二、っ、やだよっ。」

息が吸えない。やだ、死にたくない、別れるなんて言わないでよ、雄二。

その時、ガチャと音がしてドアが開いた。

「ただいま、ってどうした諒太!?」

そこには俺が今一番会いたかった大好きな人。

「ヒュッ、はーっ、ひゅっ、雄二っ、いかないで」

雄二が俺の様子に気づき慌てて駆け寄ってきた。

「おい大丈夫か!苦しいのか?」

俺はまともに呼吸ができないまま雄二にすがりつく。

「ひゅーはーッ、ゲホッゴホっ!」

苦しくてうまく息が吸えない。涙で視界がかすむ。もうダメだと思ったその時急にふわりと抱きしめられた。

そして耳元で優しい声がする。

「落ち着け。俺はずっとお前のとこにいるから。」

と雄二は俺の背中を何度も優しくさすった。

「ほら、俺に合わせて息吸って…吐いて…。」

必死になって俺は雄二と呼吸を合わせる。息が出来なくて苦しいはずなのに、雄二と一緒になってるみたいでなんだか嬉しかった。

「…だいぶ落ち着いてきたな。大丈夫か?」

俺が落ち着いたのを見計らって雄二が優しく声をかけてくれる。

「うん、だいぶ大丈夫になってきた……。ごめん迷惑かけて。」

まだ体はじんわり温かいけどなんとか息ができるようになってきた。

「全然迷惑なんかじゃないから気にするな。」と笑いながら言う雄二を見てまた泣きそうになる。

「ありがとう雄二……。」

しばらく抱き合ったままお互いの体温を感じた。雄二の体はいつもあったかい。不愛想でクールな顔してるくせに、赤ちゃんみたいな体温でいつも笑ってしまいたくなる。

「ところでさ、その服どうしたん?」

雄二はおずおずとそう聞いた。

俺は完全に自分が今メイド服を着ていることを忘れていた。

「えっと、これは…。」

やばい、何も言い訳が思いつかない。てかこんなひどい恰好見ないでほしい!

「もしかしてさ、俺のためだったりする?」

「えっ!?」

図星で思わず声が裏返ってしまう。

「やっぱりそうなの?」

雄二はニヤニヤしながらそう言った。

もう、なんでわかんの!恥ずかしくて死にそうなんだけど!!

「でも全然似合わないしマジで死にたい…。」

「は?」

「雄二もさ、本当はこういう服がめちゃくちゃ似合う女の子と付き合いたいんでしょ?俺なんかに付き合わせてごめんね、雄二優しいから俺の告白断れなかったんでしょ。」

「は?」

その瞬間、雄二は俺の両手首をガッと掴んだ。ぎりぎりと指が食い込んで手首には指の跡が赤く着き始めていた。

「お前さ、俺が優しいから諒太と付き合ってるって思ってるわけ?」

「だってそうじゃん、他に何があるっていうの?」

雄二の目つきが急に変わった。これはガチでキレてるやつだ。

「ふーん。」

やばい、地雷踏んじゃったかもしれない。今までの優しい雄二が嘘だったみたいに冷たい声でそう言った。

「じゃあさ、俺の優しさを実感させてやるよ。」

もう既に手首には跡がついてるのにさらに力が強くなる。思わず顔をしかめると雄二は

「俺お前のそういう顔好き。」

と言いながら、スカートに手を突っ込み、俺の下着を乱暴に脱がした。

「やっ、やめろって!」

急な行動に驚いて俺も抵抗するが、雄二の力には到底敵わない。

「抵抗すんなよ。」

そう言うと、雄二はメイド服のエプロンをもぎ取り、俺の手首を縛りつけた。そしてそのまま強引に足を開かせた。

「やだっ!」

抵抗しても全く歯が立たない。必死に抵抗するが力ずくで押さえつけられる。

「見るなよ!!」

俺が叫ぶと、雄二はまた冷たい声でこう言った。

「……黙れよ。」

もう逆らえない。俺は従うしかなかった。

雄二はその長い指で俺の後孔に触れた。

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