殺人欲求は異世界で

えちょま

転生前

 俺の名前は黒住 あきら、 年齢は17歳で一般的な家庭に生まれた人間、だが…

 俺は自らの殺人欲求を満たすために犯罪組織を潰し回っている。

 そして今潰している組織は人身売買、麻薬、銃の製造、他にも色々な犯罪行為を行っており、世界中から目を付けられている『イービルロメリア』だ。


「ッチ…流石、世界から目を付けられている組織だ 。敵の量が尋常じゃねぇな…まぁ、それでこそ殺しがいがある!」


 ズガガガガガガと銃声が鳴り俺が今盾にしている障害物が削られ始める

 それにこちらも応戦し、手に持っているハンドガンで敵の頭をぶち抜く。その瞬間に脳に電撃が走る。

 あぁ、これだよ、これ!これこそが俺の生き甲斐である、人の命を奪う時が自分が生きていると実感できるのだ。

 しばらく撃ち合っていると…


「お前らぁ!なんだこの有り様はぁ!」


 野太い声が戦場に響き渡る

 声がした方向に目を向けると、そこには

 身長は2m以上あり、筋骨隆々、顔には恐らくこれまでの戦いでつけられたと思われる顔全体を覆う傷がある男が立っていた。


(ふむ、あいつが『イービルロメリア』のボスか?)


 そんなことを考えていると、ボスらしき人物はこちらに気付いたらしく …


「ガキィ、よくも俺の組織を荒らしてくれたなぁ!落とし前はつけてもらうぜぇ!」

「落とし前か、一体何をするんだ?」

「死ねばいいんだよ!簡単だろ?!」


 まだ殺し足りないから死にたくないんだけどな…だから…


「全力で抗ってやるよ」

「はっ!やれるもんならやってみな!」


 そう言い合い戦闘が始まる。


 -10時間後-


 戦いは日が昇るまで続き、戦いが行われた場所には2人の男が横たわっていた。


「まさか、この俺が17のガキに負けるとはな。大したもんだ」

「俺もだよ、最初は負けるなんて思ってもいなかった。」


 10時間戦い、今話しているこの男の名は郷田 極というらしい 。おまけに20代だという…マジか。

 日が昇るまで戦い続けた2人はスタミナが尽き、同時に倒れたのだ


「ガハハハハッ!どこまでも生意気なガキだ!…だが、俺の人生の中でこの戦いは1番楽しかったぜ。」

「ハハッ!…俺もだよ。今までの殺し合いでここまで楽しかったのは初めてだ。」

「そりゃよかったぜ…っと、そろそろか」

「あぁ、こっちもだ。」


 俺達の身体はナイフ、銃によってつけられた傷、素手で殴られ折れた骨、打撲などでボロボロ。

 死ぬのも時間の問題だった。


「次があったら、今度は…ゆっくりと暮らしてみたいもんだ」

「たしかに、それもありだな。だけど俺は自分の殺人欲求を我慢できそうにない。」

「ガハハハ!とことんイカれてるな!」

「るせぇ!俺だってゆっくりと暮らしたいよ!」


 そう言い合いながら俺達2人の人生は幕を閉じた…はずなのだが

 次の瞬間、俺たちは真っ白で何も無い世界に立っていた


「な、なんだここは?俺たちは死んだんじゃなかったのか?」


 郷田は混乱しているが俺は至って冷静だった


「とりあえず、少し歩いてみようぜ」

「そ、それもそうだな」


 郷田も俺の提案に了承し、少し歩いてみる

 と…


(あ〜!ちょっと待ってください〜!)


 脳内に直接声が響いた

 驚いて周囲を見渡すが何もいない

 さっきの声は郷田にも聞こえたようで


「今の声は何だ!?」

「わからない…」

(誰の声なんでしょうね〜)


 本当にどこか…ん?

 2人以外の声がした方向に視線を向ける…

(だ、誰だこいつは?!)

 そこには顔全体に霧がかかっており 、キトンを着ている女がいた。


(ふふ〜驚いてますね〜。ネタばらししちゃいましょうか!私は…)

「「女神(だろ)」」

(へあっ!何で分かるんですか〜?!)


 そりゃこんな神聖な雰囲気醸し出してればな


「で、女神様が何の用だ?」

(うぅ〜この人たち女神に対して無礼ですぅ…)

「生憎、俺は無神論者でな。」

「俺もだ。」

(この人達さっきまで殺し合いしてたのに仲良すぎですぅ〜)

「喧嘩するほど仲がいいというだろう?それだ。」

(あれは喧嘩の範疇を超えてるのですぅ〜)


 それもそうか。今まで見てきた喧嘩なんかはナイフや銃なんて使ってなかったし。


「で、女神様が俺たち悪人に何の用だ?」

(うぅ〜確かにあなた達は人をいっぱい殺してるから悪人ですけどぉ〜、殺した人達は全員極悪人だったらからなのか…善行ポイントがMAXなのでぇ〜)

「おい待て、極悪人とは言えど俺達は人を殺したんだぞ。」


 郷田に善行ポイントがあることはスルーして…

 そうだ、極悪人だとしてもそいつらには家族がいたはずだ。俺は気にしなかったが。


(でもその極悪人を殺したおかげで救われた人がたーくさんいるんですよぉ?)


 たしかに…俺が殺してきた奴らは全員一般人の生活を脅かしているギャングや売人、犯罪組織ばかりだ。


「それなら、筋が通るな…話を止めて悪かった、それで?俺達はどうなるんだ?」

(ふふ〜!これからあなた達にはスキルを受け取ってもらって異世界に行ってもらいます!)

「は?異世界?スキル?なんなんだそれは?」


 どうやら郷田はあまり分かっていないようだ。

(異世界か…面白そうだ)


(ふふ〜明さんは分かってるみたいですね〜…あっそうだ!同じ場所に転生させてあげるので2人で一緒に冒険したらどうですか〜?)

「明、お前は異世界について分かるのか?」

「あぁ、大体のことは分かっているつもりだ。」

「なるほど、それなら安心だな!女神!転生させてくれ!」

「待て、俺は転生するとは言っていな…」

(分かりました〜では良い異世界ライフを〜!)


 立っている真下に黒い穴が空き、落ちていく。意識が朦朧としてきた。完全に意識が無くなる寸前に俺は叫んだ。


「クソったれがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


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えちょまです。新作です。

闇隠も書けてないのに書いちゃいました。

ごめんなさい。頑張ります。

こちらも読んでください。

それじゃ











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殺人欲求は異世界で えちょま @mepuru127

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