第5話 淫乱巨乳はお互い様


「2人とも、変わった場所でエッチするのに興奮する変態さんだったら、ここが都合いいと思うよ?」


デンモクを操作しながら言う日和。


「どうゆうことだ?」


「ここさ、カラオケボックスじゃん? 普段なら歌うところでエッチするって非日常で、変態な2人は興奮するかなーって」


「俺まで変態呼ばわりするのはやめてくれ。変態なのはゆんだ」


「だ、誰が変態ですってぇ!」


変態呼ばわりされたことに気が障ったか、声を荒げるゆん。


「あれ? ゆんは女子トイレに連れ込んで凛希飛のを野獣のように貪る変態さんじゃないの?」


「言い方悪いから! それなら日和だっていつも私より先に凛希飛とエッチしたがるじゃん!そうゆう日和の方が変態だよ!」


「でも私は時と場合を選んでるけど?」


「っ……! 変態は変態なの! スケベ! エッチ! 淫乱巨乳!」


言い返せなくなったゆんは、機関銃のように言葉を浴びせる。

俺からしたらどっちも変態なんだけどな。


時と場合を選んでると言ってるわりには、ここでシようと提案してきているし、はたして教室は場所を選んでいるのだろうか。

隠しきれないスケベが滲み出ている。


淫乱巨乳に関してはゆんも特大ブーメランが刺さってるしな。


「でもさカラオケって、監視カメラとかあるんじゃないのか?」


と、俺は部屋の中を眺める。

最近、どのカラオケ店でも個室ごとに監視カメラがあるところがほとんどだ。

その役目は主に犯罪防止だが、防音で、部屋も暗く出来る場所ということで、いかがわしいことをする人が居る。主に俺たち含め高校生。

それらを防止すべく、カメラがどこかしらに仕掛けられているはずだ。


「なんで今日私がこのカラオケ選んだか分かる?」


急に意味深な質問をしてくる日和。


「ここ初めて来るところだし、なんかあるんだろうなーとは思ってたけど、最初からそうゆう目的だったのかよお前」


どうやら監視カメラのないカラオケらしい。そして、それを何故か知っていた日和はヤるき満々でここを選んだというわけだ。

とんだ策略家だよ。


「ま、まさかコスプレの件……も?」


「それは偶然。私もビビったくらいの偶然」


「よ、よかったぁ~。全部仕組まれてると思ったらなんか無性に腹が立ってくるから」


「それは俺も同感。全部日和の思いがままだったら鳥肌ものだわ」


俺とゆんはホッと胸に手を当てる。

ちょっと待てよ、安心している場合ではない。


カメラが付いていない薄暗い防音の部屋に、俺を竿役にしている美少女姉妹が2人。

コスプレまで貸し出しがあり、俺のバッグの中には前回の余りのゴムが2つ入っている。


……役満もいいところだ。

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ただの竿役の俺は、今日も美少女双子に迫られる もんすたー @monsteramuamu

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