第8話「学園生活」
俺の事を調べる斉狐先生によってまるまる一時限目が潰れてしまった。
斉狐先生から連絡はしているから問題ないよと、生徒の授業より自分の興味を優先したんだよこの先生。
休み時間になったのでお迎えに来たアリスと凛に連れていかれた教室、どうやら移動教室のようでクラスとは違う場所に連れて行かれた。
俺には得意な科目が無い、全てが平均点のテスト用紙を毎回返される事から友人達は俺をミスターオール3(スリー)と呼んでいた。
通知表が見事に3だったからだ。
俺が小学生の時も中学生の時も1~5までで通知表が記されていて小、中、そして高校一年の時全てが3だったので長らく付き合いの長い友人達は面白半分にそう言っていた。
赤点もないからある意味で羨ましがられたこともある。
ただ超能力を使用して相手を鎮圧するための体育の授業は俺には出来なかった
グラウンドの危なくない範囲で見学する事になりぼーっとしていると凛が隣にピッタリとくっついてくる凛なりに気をつかってくれているらしく、そのままあれはなんだ、さっきのはこうだと説明をしてくれている。
とてもありがたいのだが、時折、猛禽類のような獲物を狙う瞳をしてつまらなければ
向こうの庭園へいこうと、いやいや、流石にそんな瞳をしている人にはついて行きません
ギラギラした瞳で食いぎみにどうして、と言われましても怖いです。
「行くならアリスも呼びます。」
そう言うとチィッと舌打ちされました。
いや、本気で何をしようとしていた?
ここは学園の高等部の中だぞ、見た目中学生な凛は何故か俺に高い好感を持ってくれているのはありがたいけどそんなに俺の何処が良いのか全くわからない。
まあ、アリスにしてもたびたび無意識に俺の性癖を歪ませようとしてくるのだが
少しずつだが慣れてきた、か?
ちなみに体操着に着替える時アリスは普通に着替えるのか?と思いながら聞いてみたら
なんと、制服と体操着を身につけたままで
服だけをテレポートさせるという事をして見せてくれた。
なにそれすごい便利!俺にもやってと言うとアリスは顔を赤らめて自分にやるのは成功するけど人にするとなるとその人に対して理解度が詳しくないと失敗する可能性がと言ってもじもじしてた。
失敗すると隣に服だけ落ちて下着だけになるらしい、それでもいいからやってみて!と
俺はわくわくしながら体操着を机の上に出したんだ。
結果?ハハッ失敗して何故かアリスの上に落ちてきて物凄く慌ててたな。
「はわわっり、輪道君の体操着がっ」
「おいおい、慌てすぎだろ、じっとしてろよ
被さってる服取るから」
「あ、ありがとう(・・・すんすん、あぅ輪道君の香りがぁ~)」
「よっと、悪いな無理言ったみたいで」
「そ、そんな事ない、よっ!?り、輪道君っ服!?」
「うん?まあ、パンツだけだな」
「は、早く着てっ!!」
「お、おう」
何故か顔を真っ赤にして顔を両手で隠して反対側を向くアリス、おいおい、なんて反応をしているんだアリス、君は男だろう?
「アリス、自分の身体で男の裸なんて見慣れているだろ?」
俺がそう言うとアリスは顔を真っ赤なまま目元まで目隠ししている両手を下げてチラリと俺を見ると慌てたように目線を横へと移動させた。
さらに恥ずかしそうに言う
「り、輪道君の、その、裸は、はじめてだもん」
「っ!?ガハッ!!」
俺は胸を押さえながら四つん這いになる
アリスめ、何てあざとい事をしてくれるんだ
堕ちるから!堕ちちゃうから!もうアリスで良いのか?と俺の闇の部分が騒ぎはじめてるから!!
ま、待つんだ、俺、アリスは男、男なんだよ
いくら見た目が美少女でも男なんだよぉ(血涙)!!
はぁはぁ、よ、よしっ落ちつい───
「り、輪道君?だ、大丈夫?」
体操着姿の薄着でハーフパンツから覗く真っ白な柔らかそうなおみ足が見える
屈んで、まだ顔を赤らめているアリスの姿がやけに眩しい・・・男でも・・・
「喝!っ!!」《スパーン!!》
「うひゃぁ!? 」
両手の平で力一杯両頬を張り正気を保った俺
頑張ったよ、俺・・・
まあ、そんな事もありました。
ちなみに凛は俺以外の男子の着替えは目が汚れると言ってクラスの男子達をゴミでも見るようにして教室の外へと出ていきました。
変な所だけお嬢様と言うべきか凛が来てからチラチラと凛を見てくる者が居たらしくそれがとても不愉快だと言っていたからなぁ
女子はそう言うのにすぐに気が付くと教えて貰いました。
俺にはそう言う視線をまだ向けられたことが無いのですがと、残念そうに言われたけど
可愛らしいものを見る目でなら見てますが?
あれ?と、言うことはクラスの男子ってロリ
ううんっゴホン、彼らの名誉のためにこれ以上は言わないでおこう。
そんなこんなで俺の学園生活は大分慣れて来たと言っても良い一週間がたっていった。
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