第25話 好き過ぎると永くなる

人のコトに限らない話。


好きなモノのコトって、みんなどれくらい好きなんだろう。


わたしの好きは、生半可な好きじゃない。





例えば、この服凄く好きって思って買ったとしたら、大事に何度も適度に着て、布が死ぬまで着る。





だって好きなんだもん。





例えば、この本凄く好きって思って買ったとしたら、一定期間を空けながら何度も熟読する。


ごく稀にその本に興味を持ってくれた人が居たなら即座に買ってプレゼントする。


でも相手の感想は求めたりしない。


だってわたしは、好きな本が多くの人に読まれるためにやっているだけで、贈る相手のためにやっているんじゃないからね。





例えば、このカバン凄く好きって思って買ったとしたら、カバンとして修理不能になるまで使い込む。


もちろんとても大切にしながら。





そういうコトを続けていると、持っているモノのほとんどが、10年以上にわたってわたしの生活の一部になっている。


モノ持ちがいいね、とかいわれるんだけどそういうのとは、ちょっと違うような気がする。





何度も使うのは好きだから。


大事にしているのは好きだから。


永く使えるようにメンテするのは好きだから。





自然な欲求に従っているだけなんだよ。





なのにそういう話をごくごく稀にする機会があった時なんかは、なかなかに驚かれる、というか引かれているのか、あれは。





飽きないの?


新しいの欲しくなんない?


目移りしない?


アンティーク趣味?





全部ひっくり返して返してあげたい。





なんでそんなにすぐ飽きるの?


新しいモノしか見えないの?


なんで1つモノの価値をちゃんと見ないの?


新しかったらなんでもいいの?





わたしは新しいモノが嫌いだなんて一度も思ったコトはない。


好きなモノを本当に好きなだけなんだ。


---

つづく

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