第2話 孤独ですけど。

僕は引きこもりになる前は普通に学校に行ってた。でも、毎日月曜日から金曜日まで通ってたまに土曜日も行く日々の中で自分が他人よりおかしいことに気がついたのだ。

他人の目を見ることが出来ず、人とは違う耳の聞こえ方に悩み、周りとの距離を置きながら喋る自分に何か特別感もなくただ人嫌いに見られる自分に嫌気がさした。

自分は一体何者なのだろうか。と悩み出た言葉がただの孤独人【こどくびと】だった。

初めて自分について相談した相手が母親だった。


『母さん、僕ってさ変だよね』

母さんからの返答はとても短調だった。

『そうね、変かもしれないけど、母さんも変だから同じよ』

僕にとってはいらない回答でいらない慰めだった。

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