#9 友情のボートその場で解体

現段階では情報がたくさんあるから、まず情報をチェックしてみる。

俺、時駿、主神は太平道の黄天。クールタイムなしの転送スキルと、秘法残り7回の時間読取能力を持ってる。うちの女神がダメすぎて、今は信者が一人もいなく、みんなを止まってる「神々の境界」を開けないんだ。

天宮羽衣は、隣の島国の神道巫女で、預言者や法王に似た宗教首席だ。目標は全世界を賢者モードに投入する「持釦人」を見つける。俺を表面的に信頼されてるけど、実際はいつも警戒心持ってるんだ。異能は体を交換する心リンクで、働物や、身近にいるたくましい男性パク先輩を操ったり、持ち歩いている日本刀で攻撃したりすることも可能なんだ。相手の経験値を吸収することもでき。たとえば、先生から学んだ知識はあるけど、記憶は含まれない。秘法は一回だけのコピー能力だが、彼女の話が本当かどうかまだ分からない。

観月愛、俺の幼なじみで、最近仏教の使徒になっだ。異能は人のすべての欲望を奪い、思想を空虚にすることができる「空」だ。秘法は11回の【相印】を使って、あるアイデアを相手の脳に24時間直接投影することができる。彼女は俺に向かって両方の能力を使っていたので、本当だと確信した。愛ちゃんの「神々の境界」は信者が多く、優先度が高いため、羽衣の境界を閉じることはできるけど、羽衣は愛ちゃんの境界を自ら閉じることはできない。

つまり、我々を攻撃するために大量の動物を召喚したのは、別の人間だったというか?もちろん羽衣の仕業である確率も高い。

夜、今日の宿題終わった。愛ちゃんはお風呂に入って、終わったら彼女の宿題をチェックした……うん、最近、この子は真面目に勉強するようになって、ミスが少なくなったみたいだ。逆に羽衣の方は宿題をする習慣が全然ないみたいだけど、彼女の能力ではそんな訓練は必要なさそうで、授業後の宿題は免除を申請した。また、朴先輩は自主的に降格したので、2年生の宿題をしなくてもいい。

「ところで羽衣はどこへ行ったの?」

「お風呂に入ったよ」

彼女もお風呂に入ったか。

嫌な予感。

予感がするたびに、物事は悪い方向に進んでいく。

突然、灯が全部消えて、交流電流が切れた後、外の赤い月の光がライトに取って代わり、唯一の光源となった。

【神々の境界】が来た。

愛ちゃんが開いたのか羽衣が開いたのかわからない。

しまった、二人が一緒にいると、境界が開くと同時にお互いの使徒の身分がわかるようになってしまう。

でも、俺はシャワーカーテンの外で待つしかない。

パチパチ……濡れた足がタイルを踏んで早足で走る音。逃げ出すにはせめて体だけは拭かないと……

「おいおいおい、まさか」

来た来た。一人が飛び出して、俺の腕をつかんで、後ろに隠れた。そしてもう一人も追いかけて、目の前の2メートルほどまで来た。

彼女たちの足には水が流れていて、それは入浴後に乾かなかった。その中で愛ちゃんは、ボディソープを流す余裕もなく、俺の腕つかんで手をつるつるしてた。なに?足以上ってどんな風景なの?知らない、知る勇気もないから、とにかく視線を地面に固定してればいいんだよ!

幸いにも、俺は彼女たちが本当にこんな風に飛び出してくる可能性があることを知ってて、もうバスタオル2枚用意して、1人で1枚だ。

そして目を閉じ続け。

「幼馴染は使徒?」(羽衣)

「実は今日知ったんだけど。でもさ、彼女は俺たちを襲った人じゃなくて、持釦人でもないんだよ。彼女は今日使徒になったばかりで、時間的に判断して持钮人であるはずがない。でもなぜ急に境界を開いたの?」

「さっき、彼女は変に私を見つめていた。しゃがんで、こんなふうに……」(羽衣)

えっと、これは何か変なポーズ。俺は愛ちゃんの耳元に近づいてささやく——

「それは何をしているの?」

「ちょっとはっきりしたいことがある」

「何をはっきりするつもりなの?彼女がボタン持ってるかどうかは、どうやって見れるの?」

「あいつが女かどうか確認してみて」

ビーチバレーでお前に勝ったから、仕返しのチャンスを狙ってるんだか?

「え?だから、結論は?」

「そうみたい~」

「みたい?」

「ほら、見てみろ」

携帯電話を取り出して、水の霧以外は肉色とピンクだけの写真見せてくれたんだ。

どうして見せてくれたんだ!このバカ、やりすぎだよ!

削除!削除!削除!

「だからなんでそんなことやっちゃったの!?」

「あいつが男かどうかを確かめるためにさ。バレーボールがこんなに上手なのは男の人だけだと思う。駿ちゃんも疑問があるでしょう?」

「意味を勘違いしてるんじゃない?魂は男の代打だが、肉身は大丈夫だよ」

「少林寺の縮陽功かも?」まばたきをしながら尋ねた。

「むしろお前は頭を縮めたのか!」

「二人は何かひそひそ話してんのか!彼女が持釦人であることを私は強く疑ってるんですけど」(羽衣)

「いや、彼女は本当に違います。絶対に保証できる。これではっきりしたでしょう?この世界には2人の持鈕人がいないから、俺と愛ちゃんをバインディングすれば、彼女も普通の使徒だよ。」

「あんたの話は信用できない。法律的に家族の証言も無効だから」

「俺と愛ちゃんは家族じゃないよ。」

「あんたは彼女のロデ男」

はあ?

「ねぇ駿ちゃん、ロデ男て何?」(愛ちゃん)

「俺も知らない。無限ED前の言葉かな?」

「知らない」(愛ちゃん)

「とにかく愛の疑いは非常に大きい」(羽衣)

「あなたのほうが大きい、駿ちゃん、私たちは彼女をやつけてみよう!」(愛ちゃん)

うん、本当に望み通り、接触した使徒たちはそれぞれ戦って、俺を敵視する前にもう仲間同士で殺し合いの準備を始めてたんだ。

でも愛ちゃんは俺の幼なじみだから、できれば彼女に誰とも敵対したくないんだ。

愛ちゃんは頭を上げて考えていたが、急に足を踏み出して羽衣の腕をつかんだ。おい、そんな大きな動きを振り回すな、バスタオルが落ちたらやばいぞ、ばれるぞ!

羽衣は脱出しようとしてるけど、彼女の能力が使えなくて、朴学長も近くにいなかったんだ。自分の女の子の腕力だけじゃ一気に振り切れない。

「何をする?」

「秘術-相印:愛ちゃんと仲良くなる」

なに?なんで羽衣にそんな思いを植えつけるのか。保身の方法はたくさんあるじゃん。

ただし、愛ちゃんの性格だと、何かを思いついたらすぐに行動することが多い。

「あなた……私に何をしたんた……」

羽衣の体は少し震え始め、赤い色が彼女の首から頬に広がった。

「へへ、直接思考を植えつけることができるんだよ。あなたは私の命令に従わないことはできないよ~」

いや、他の人とお前を仲良くさせることは、命令することができるって意味じゃないと思うよ?

ましてや、この『仲良く』って、どの程度『仲良く』のか?

ほら、今は羽衣が逆転して、ニシキヘビみたいに四肢であなたの体に絡んでるよ……そして、しっとりしたピンク舌先を伸ばして、首に向け……するする!

恐ろしいことが起こった。



「もう汚くなっちゃった、うぅ」

「自業自得だろ」

愛ちゃんの能力は無限EDの効果を一時的に隠すことができるようだ。

しかし、羽衣の方がもっと惨めでした。正確には先輩の方が惨めです。

その愛ちゃんを好きにさせる秘法は、魂ではなく肉身に作用するようだ。今、羽衣と朴先輩が入れ替わった体の後、羽衣は朴先輩の体をコントロールしていて、ベッドに縛られながらよだれを流している自分を冷たく見つめていました……

あまりにも恐ろしい場面だったので、羽衣(先輩の肉身)は俺たちを中に入れないようにした。彼女は自分ですべてを解決できる。

やっぱり彼ら2人には申し訳ない感じがする。

「電気消したよ。もう寝る時間だからさ」(米雪さん)

「うん」

そして寝るつもりで、今夜はうちのバカ女神に報告しなきゃいけないことがたくさんあるんだ。

…………

……

5分後。

「ねぇねぇ駿、天宮さんに襲われるのが怖いから、今日は寝てこない?」

「彼女が入ってきてからにしようね」

「うぐ」

…………

……

また5分後。

「蚊がいるよ……」

「蚊帳をかけないから。夕食中にちゃんと注意したでしょう?今みんな蚊帳をかけているが、お前だけがない」

「ふん、後知諸葛孔明です。じゃあ、今蚊帳をつるす?」

「夜中にどうやって蚊帳を吊るすんの?電気つけたらみんな目が覚めちゃったよ。」

「じゃあ、下の雪ちゃんのベッドで寝るわ~」

「雪ちゃんは寝てるかも。起こしちゃうよ。」

「わかった」

ある黒い影が俺の蚊帳を開けて、二段上のはしごを…………寝返りを打って、来た。

「何!?このまま来たのか?寝スカートを押してよ!……毎日俺を振り回してくれないと、寝られないんか?」

「ん?」

あっちゃー、仲良いから気づかなかったけど、俺の言葉が直球すぎたかな。

振り回されたって言うのはちょっと言いすぎかな。

「うん!そのとうりだ!」

「うんってなんだよ!」

「ちょっと……ブーンブーンって音が聞こえなかった?」

「蚊がついてきちゃったよ。」

携帯電話を取り出し、光源として蚊の姿を探し始めた。幸いなことに、範囲は小さな場所に限定されているため、見つけるのは難しくない。

パチンとたたいて死んだ。

「死んだの?」

「ほら」

手を広げると、血溜まりがでてきた。

近づいてくると、丸い瞳が俺の手のひらをジッと見つめてて、鼻先が俺の顔にぶつかっているのに気づかなかった!

今の状況はヤバいし、愛ちゃんって人は秘密守れないタイプだから、俺が自分が持釦人——性別意識持ってることを彼女に伝えられないんだ。

しかし、彼女自身は万トン級の重ポンド爆弾だった。

「私の血だよね。赤いし、駿ちゃんはいい友達できたみたいだね」

「は?」

「朱に交われば赤くなり墨に交われば黒くなり、私は赤だね」

「そうそうお前は赤ちゃん。」

「もう大人だよ!」

「寝ても付き添わないといけない大人ってこと?」

「ふん、どうせ私を追い出したいんでしょう」

愛ちゃんは俺の顔をつねった。

「よしよし、今帰ってもいいかな?」

「行かない。そこには他の蚊がいるだろう」

「でもお前……」

不思議ね、どうして話が続かないのでしょう。

そうだ、俺は今日愛ちゃんの秘法【相印:愛ちゃんの言うことを聞く】に当たったので、彼女のすべての命令に従わざるを得なかった。一眠りしたり24時間経ったりしてこそ、その効用を洗い流すことができる。

「まあ、仕方がないから……寝るよ」

「うん」

…………

……

「愛ちゃん、足を動かさないでくれる?」

「くすぐったいだもん」

「蚊に刺されたんだか?」

「そう。足の指の後ろに」

「指に血がついて……掻いて破れたのか?」

「えへへへ」

これは笑えることか。

「揉むだけで、爪で掻いちゃダメなんだよ。ところで、この爪もそろそろ切るべだよ」

「今すぐ電気つけて、爪切るのはちょっと無理かな。駿ちゃんが掻いてくれないか」

「何を掻くんだ……いいだろう」

意志は、【相印】の秘法に左右された!すべての要求は実行されるか?怖い!

上段には片側だけ欄干があるので、向きを変えて寝るのは危険すぎる。だから愛ちゃんは右足を上げただけで、たぶん私の股間の位置に着いた。

「おいおい、この位置、まずいだろう!」

「なに?」

彼女は何も変だとは思わなかった。

愛ちゃんの足はギリシャ足で、モートン足指とも呼ばれる。比較的よく見られる2本目の指が長い指型です。ギリシャ足の方が美人が出やすいと言ってたが、今から見れば確かにそうだろう。どうやってそんなに徹底的に研究したのか聞かないでください。ありがとうございます。

もちろん蚊に刺されたのも、最も長くて最も美味しい見える足の人差し指でした。

彼女に自分で引っ掻かれて破れちゃってさ、触ってみたらちょっとベトベトしてたんだ。でも少し離れた肌はひんやりしててすべすべしてる。

指の後ろの足マットを揉み込むと、とても柔らかにしているため、突然猫の柔らかい爪が好きになる人が少し理解できます。そのピンク色の足マットは本当に魅力的だ!

何かが目覚めそうだ。その前に決着技をつけよう。

蚊に刺される表面に爪で線を引いた。

「う?……うんうん……気持ちいい」

「変な音を立てないでほしいけど……今かゆくないでしょ?」

「うん、だいぶよくなった」

「ところで足の裏がめっちゃ冷たいよ。」

「うんうん、今日はあのおなかが痛い日だよ」

「ああそうか」

日を計算して、今日のはずだ。

どうやって知ったのか聞かないで、このような混居状態の下で、俺は米雪のあの日までも知っている。

「それなら、今日はなんでビーチバレーをやったの?」

「まあ、どうせ海に泳ぎに行かないんだけどさ」

「じゃあ、ちゃんと靴下を履いておいてくれ。風邪ひいたらどうするの?」

「ベッドを降りて取りに行きたくない。外には蚊がいるよ」

わがままだね、この子。

「まあ、俺のは着てあげるから」

「ヒヒ、ありがとう」

その足をこっちに置いて……俺が履かせてあげるという意味か?

いいだろう。

自分の靴下を脱いで、彼女の足の上に履いた。ちょっと大きすぎたが、朝まで保温効果があればいい。

「耳にも刺された」

「お前すごいね。蚊が耳に飛んでくるのは何といっても音で察知できるでしょう?」

「うへへ~」

「笑ってごまかすな」

「……掻いて」

「自分で掻けるよ。しかも、俺の手が足に触れたばかりなのに、伝染病菌とか怖くないんのか」

「あれ?……駿ちゃん、足が汚いの嫌なの?」

「いいからいいから、掻いてあげるから、ちゃんと寝て」

飼い主に撫でられたラグドール猫のように、目を細めて寝る前のなでなでを楽しんでいた。

こいつ、甘え上手じゃないか。

ただ無限EDがなければ、彼女は今日のように俺と何の拘束もなく、誰の目も気にせず一緒にいられるのだろう。

呼吸がゆっくりになって、愛ちゃん、寝てるのかな。

彼女のきれいな淡い髪をしごくと、ライムの味が伝わってきた。

よく知っている、安心できる匂い。

いつまでも、彼女を見守っていてほしい。

こんなすばらしさがいつまでも続くように。

「……」

彼女は片目を開けて俺をちらっと見て、またすぐに閉じた。

なんだよ、謎めいてるじゃん。

寝ます!



【今日は気分が良くなった?そんなキモい笑顔は消えたけど、めちゃくちゃ幸せそう……】

「うん、愛ちゃんのことだよ」

【奥さんはどうしたの?】

奥さんはどういう言い方ですか。奥さん?むやみにペアを組まないでほしいけど。困るよ!

へへ~

この女神バカだけど、人柄は悪くないね。

「愛ちゃんは仏教の方から使徒に選ばれた。異能は人の思想を空っぽにすることができる「空」であり、秘法は人の思想を植え付けることができる「相印」だ。俺の目の前で使っているから、ごまかしの余地はない。でもすぐに羽衣に目をつけられて、彼女がボタンを持っていなくても、危険だと思ってた」

【容疑を晴らしてあげたいのか?自分はまだ容疑を晴らしていないのに。でも君たちも協力して、巫女さんを先に片付けてもいいんじゃないかな。】

「今のところ、容疑を完全に晴らすのは難しい」。

【実は方法があるんだよ。例えば、もう一つの能力を加える。】

「能力の追加?代償は?」

一度損をしたから、もう同じところでつまずかないようにしなきゃ。

【えへへへへへへ……】

「何でそんなに陰険に笑ってる?」

【第二の能力を獲得した後、確かに代償を支払う必要がある。例えば自分だけが見えるスプーンを持った妖精に追われ、妖精は飛んだり壁を抜けたり、無敵状態だ。しかし、君を殴る力はそれほど大きくない。指で頭をポンと叩く感じだよね】

「死ぬほど煩わされると思う」

【もちろん妖怪に取り憑かれている可能性もある。この妖怪は君の人生の中のある時間に突然体を半分間制御するだけだ。公の場でいきなりズボンを脱ぐかもしれないし、ライバルの手を握って「好きだ」と怒鳴るかもしれないらしいよ~】

なんでこれら全部が社会的な死亡?これを設計した神はうっかりドアに頭を挟まれてしまったか。

拒否。

絶対に拒否するよ。

…………

……

何か柔らかいものが俺の頬にくっついているようだ。

目が覚めた。

愛ちゃんはまだ俺のそばにいるけど、呼吸がちょっと早くて、顔がちょっと赤くなってる。頭にはまだ汗がドバッと出てきてるよ。

本当に熱があるかもしれない。彼女がちょっと目を開けたから、指で顎の辺りをつまんでみた——ここではもっと正確に体温が測れるそう。

顔は沸かしたやかんのようだ。おかしいな、この前まで俺の額に直接額を当てていたのに、どうしてこうなったの?

おや、ベッドの斜め下から鋭い視線が伝わってきたようだ。

羽衣が俺たちを見てるんだ。彼女は何か取りに来たみたいで、ちょうど俺と愛ちゃんを見ていたんだ……

「もし君たちの中に本当に性別意識があれば……」

「あははは、まさか?」

帰っちゃった。

でも羽衣が言わなくても、今の姿勢はめっちゃまずいと思う。愛ちゃんは外周で寝ていて、なぜか手が俺の腰に置いてあるんだ。もし俺が外に出るなら、彼女を越えないといけない。起こす?不可能だ、こいつは10分もしないと再起動できない。前は俺より早く起きたのは偶発的な事件だった。

俺は彼女を平らにして、腕立て伏せの姿勢で空から移動しようとしたが……

「えっ!」

彼女は突然目を開け、開けようとした肘がちょうど俺の体重を支える手にぶつかった。

落ちた。

まだ30センチだけど、俺の顔が愛ちゃんの肋骨に落ちて……ドン!

痛い!

「ひゃっ!」

「あら愛ちゃん、むやみに動くなと言ってたのに……痛いの?」

「まあ、大丈夫です」

こいつはどうしたんだ、一眠りして俺を見る目がふらふらになって、右にたり、左にたり、上にたり、とにかく俺を見ていない。

俺は先にベッドを降りて、まだ俺のベッドに横になっている愛ちゃんに言った——

「そうそう、靴下を先に返して。女の子が男の靴下を履いているのも変だよ」

「うん……」

「じゃあ、先に持っていってやる」

彼女の足から俺の靴下を抜いた。

「じゃ、嗅いちゃダメですよ」

「誰が嗅いでんだよ、俺が無限EDになる前の変態おじさんだと思ってんのか」

「うんうん」

「おまえ、今日は何てささやき声なんだ、ちょっと慣れないな」

「き、気のせいかもね」

「早く起きて学校に行く準備をしといてよ」

「はい、うんうん」

なんだか変な感じがして、愛ちゃんは元の元気と活力がなくなったようですね。寝起きが悪い?

そこで、彼女の様子をよく見ることにした。たとえば、歯を磨いている時も、顔を洗っているときも、彼女はどうしているのだろうと、よく調べることにした。

「じっと見ないで」

「昔は、俺がめんどくさいと思ったことなかったよね」

「昔は昔だったけどさ」

ん?やっぱり変わってるよ。

きっと彼女の主神が俺に不利なことを言って、愛ちゃんの俺に対する態度が180度大逆転したに違いない。絶対そうだ!だから急いで彼女の見方を変えなきゃならないんだ。

わざと俺を避けてるみたいだな。靴を裏返して何度かガタガタ震えさせてから履くと、まるで靴の中に釘が出てくるって怖がってるみたいだ。まったく、誰がお前をいじめるんだよ。それにまたグズグズして、「時駿さん、先に行っていただけませんか?」

おかしい!なんでフルネームで呼ぶの?俺たちこんなに疎遠なの?昨日は一緒に寝てたのに?

それに靴を履くだけなのに、俺を先に行かせるの?この靴の紐、もう結べできないかな?こんなに長くやってたんだよ?

しゃがんで結んであげた……彼女スカートの裾を押さえた。

「は?」

「顔を上げないでくださいよ」

「はいはい」

靴ひもを結んで、先にドアを出た。彼女は間もなくついてくるだろう。

階下に行ってけど、愛ちゃんの信頼を早く取り戻さないと、朝の授業で心が落ち着かないかもしれない。そこで俺は芝生のそばにしゃがんで、芝生の中に埋もれているヒョウのように。

携帯にメッセージ届いた――「荷物を片付けますから、先に行ってくださいね」って観月愛から。

おかしい!

愛ちゃんが自分で片付けてくれるなんて!やっぱり変だよ!

自分のことを女の子だと思わない観月愛だよ!

…………

……

「駿ちゃんまだいる?」

少し距離感が元に戻ってきたようだ。

「一緒に行くのを待ってる」

「わかった」

彼女は黙ってうつむいたまま、俺から1メートルほど離れて歩いてる。おい、これって常識に合わないだろう。今日はどうしたの?お腹を壊したか。

「なんでうつむいて歩くの?地面にネジでもあるのか、地面に拾える金でもあるのか……ほら、前見ろよ!」

「なに?」

「前を見て、俺に【なに】じゃないよ!」

キャーーン!

電柱にぶつかった。

鼻から血が出ちゃった。

俺はティッシュペーパーを取り出して錐の形にして、彼女の鼻の穴に押し込んだ。止まった。

「ありがとう~」

「今日はどうしたの。おや、道を渡るぞ」

「うん」

この道は学生だけが自転車で通ってるけど、誰にぶつかっても電柱にぶつかるよりめっちゃヤバい。

安全確保のため、とりあえず愛ちゃんの手を掴んで……

「えっ!」

「【えっ】てなんだよ、そわそわしているた……きちんと渡れ」

初めて手を繋いだわけでもないのに、まるで俺がお前を犯すつもりみたい。

道を渡って手を放すと、彼女はまた地面で何かを探し始め、地面を見つめていた。

「頭を仰向けにしてくれよ。そうしないとまた鼻血がザラザラするんだって……ちょっとここで待ってて、朝ごはん買ってくるからさ。」

うなずいて、声を出さなかった。

どうして今日は唯々諾々としているのか。その時、朝食屋で食べている時の絵夢を見た。そう、あの3歳年下の妹だ。。中等部は遅くなるから、ゆっくり食べる時間がたくさんあるんだ。

「お兄ちゃん、やっとやったね」

「は?」

「兄ちゃん、愛ちゃん姉さんをいじめたんだろう?いつまでも天然でぼんやりしていても、手を出してはいけないよ。ほら、兄ちゃん見てビビって避けてたんだよ。家庭内暴力は絶対にダメ!」

「同級生の前でそんな変なこと言わないでよ。それに、俺が女の子を殴るような人に見えるか?」

「うん、兄ちゃんいつもダメな顔してるよね……」

「なんで俺に対する評価っていつも二極化するの?ちょっと和らげてくれない?」

朝食を買った後、俺と愛ちゃんは学校の方向に歩き続けた。

でも夢ちゃんも俺の考えを実証してくれた——今日の愛ちゃんの様子はめっちゃ普通じゃないって!

ほら、校舎に着いたらこいつは待ちきれなくて入ろうとしてんの。普段授業に出ないベルが鳴ったら絶対最後まで外で遊びた。

「ああそうだ、お前に話があるんだ」

「今言わなきゃいけないの?」

「そうだ」

「分かった」

愛ちゃんは両手を胸の前に置いて、右手でフードをまとめるためのロープを握ってたんだ。大雑把な愛ちゃんには珍しい仕草だった。

俺を警戒しているの?不安か?

ちょっと心臓が痛いな!長年の友達で、幼い頃から知り合って助け合って生きてきた人に、新しく出会った神様の言葉で俺を疑われたなんて——確かに疑うのは間違いないけど!

このすべてを逆転しなきゃいけない!

「まだ覚えてる?子供の頃初めて会った時、お前は自分よりも背が高いウサギを抱いてたんだ。その時、俺の家族は生まれたばかりで体が弱い妹を見守っていて、俺に付き添う時間が全然取れなくて、お前がそばにいてくれたんだ。その後、お前がぬいぐるみ好きだって聞いて、誕生日には必ずぬいぐるみをプレゼントしてるんだ。『クローゼットに隠しておくのはかわいそうだ』って言って、毎晩自分のベッドの上に積み上げて、偏心しないように、子犬たちくまちゃんたちにやきもちを焼かせた。

まだ覚えてる?お母さんがその男帰ってこないから、料理する気になれない時は、お前がよく家で作った料理持ってきてるわ……後で知ったけど、一部は、親に教えてもらって作ったものもあるんだ。

まだ覚えてる?俺が足をひねった時、お前は手の中の全部を放して俺を保健室に連れて行ってくれるんだ。当時の同級生に笑われても、みんなの目なんか気にしない。『痛い痛い飛んでって』って、とどこかの国の呪文も言う。俺さ、お前はきっと天が俺にくれた天使なんだと思う。」

「そう……か……」

彼女の視線は近くを歩いていた同級生に絶えず漂っていたけど、誰もこっちを気にしてなかった。

「俺のためにしてくれてありがとー」

「こ……こっちも、ありがとうね」

愛ちゃんの手、もっと襟をしっかり握ってる感じになった。

「ずっと言いたかったんだけど、お願いがあるんだ」

「な、なに?……」

彼女の顔がなんで赤くなってりんごになっちゃったのかな。

「本気だ……俺たちの友情がずっと続くことを願ってるんだけど——痛い!扇情してる時に、なんで俺の足踏むの?」

「【友情】ってなんだよ!?」

「違う?……あ、クラスに入った?まだ話し終わってないよ」

失敗!嫌疑を晴らすのに失敗!友情のボートはその場で解体された!

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