#6 人狼がぐるになっている

【坊や、朝4時になってやっと寝て私を探しに来たの?てっきり死んで思ったのに。】

「ごめん、いろんなことがあってイライラして寝れない。」

【でも、眠れないほど興奮しているのははっきりと感じられるよ?君の顔のこの気持ち悪い笑顔を見て、笑いすぎて口元が目尻に触れそうて、よだれが地面に垂らしそうになったよ?汚いね。】

「興奮?気持ち悪い笑顔?」

これらの言葉が俺の正義で純潔な正直青年につながるわけがないだろうか。

【さあ、何があったの?恋に落ちた?いやいや、この世界では恋ができないだもん。わかった!ある女の子にセクハラをしたのだろう!】

「そんなわけがないでしょう」

【ホホホ、愛ちゃんでしょ?ほら、彼女が性別意識を持ってない間に何かやっちゃった?】

「違うんだ、彼女じゃない」

俺は天宮との出来事をすべて明らかにした。

【う……これはセクハラじゃないの?】

「偉大な事業のために、セクハラだと言えるのか。ましてキスなんて、もうすっかり時代遅れの汚い行為だから、270種類以上もの菌が媒介されるから、不健康だよね。相互信頼を早く築くためでなければ、俺も……」

【女の子に聞かれたら、絶対に第三の足を折るよ。】

なんでうちの女神は下ネタばっかりしゃべるんかの?

【でもひとつ気づかなかったことがあるけど——世界は元に戻らないと思ってるけど……でも神道の巫女や使徒の目には、世界がまた元に戻ると信じてるんだろうね。しかし、このような前提の下で、世界は回復して、再び性別の観念を取り戻した彼女とあなたは、かつて互いにファーストキスを捧げたお互いにどう向き合うべきか。彼女が動揺しているのは、将来の関係に対する不安からだと思うよ。】

「……確かに。全然思わなかった」

俺は世界がこのまま続くと思ってる。

でももし俺が持鈕人でなかったら、世界はいつか元に戻ると思っていたでしょう。

【だから明日会ったら、それに気づいたばかりでちょっと謝っておこうかな。】

「そうだね。うん、分かった、明日行く。」

黄天はまだ緻密な考えの神で、全然見えてこなかった。

【ついでに相手が素敵だと褒めてみよう。】

「結構です!」

【感想もない男の人とファーストキスするって、めっちゃ嫌なんでしょう。】

「無限EDで感想がある方がおかしいと思う!しかもセクハラ疑惑まである!」

【やってみようよ~】

俺の彼女に対する「緻密な考え」の評価を撤回します。

彼女はあいかわらず残念の女神だ。

【ところで、ばれる可能性ある三つの綻びについて、君がもうほとんど知ってるはずだよね】

「ええ、まずは性別の意識だ。第二に、今は「神々の境界」を使えない。信者が足りないからだ。でも俺は神が教えてくれなかったからしばらくごまかしてたんだ」

【しばらくごまかしたのか?】

「本当は仏教ではない、と明日伝えておけばいいでしょう。理由は、自分が小さな宗教だと思ってるから、メンツが立たない感じするんだ」

【いいけど、第三条に関しては、影響が結構大きいかもしれないよ……この世には真理機っていう超能力があるんだ】

「……真理?」

【真理機は神々が共に創造した絶対的な異能であり、この世界の核心でありエッセンスだ。一番信者が多い神だけが資格を持ってるって約束されてたんだよ。毎晩1回使用するのは、総数制限なしのスペシャルパワーだよ。睡眠中に真理機に質問して、答えを得ることができるのはYesかNoだけで、なぜ危険なのかわかったでしょう。】

「身近に真理機を持ってる人が現れたら、いつかは俺の異常に気づくだろう!」

まして俺は自分が他人の身元を調べる秘法を持っていると言っている。2回しかないが、いずれは真理機の対峙を招くだろう。

【そう。信者5億人以上の教派にしか現れないし、真理機を持つ使徒が現れる可能性があるのはキリスト教とイスラムだけかもしれないね。】

「簡単だ。もし西洋人や中東人が現れたら、彼がそうだと仮定する。 」

【そんなに簡単じゃないよ。エホバとアラーアッラーは、おそらく東洋人を使徒として選ぶことで、私たちの判断を混乱させるつもりなんだろう。彼らは慎重だ。】

「うん」

【来たら、見つけて、殺すぜ】

人を、殺す?

はあ?この可愛くも賢くもない女神が、俺に人殺しをさせるのか?

「人を殺すのはやめたほうがいい」

【黄巾の時にはたくさんの人が殺されちゃったんだよ。】

「時代は変わた。殿、漢王朝は亡なくなた。俺は自分なりに問題を解決するつもりだ。」

俺のやり方はとても簡単だ。

いつか必ず真理機の所有者が現れても、周りのすべての使徒たちに伝えたい——俺こそボタン持ちで、殺された人に狙われるべきだ。

確かに、彼の言ってることは【真理】かもしれないけど、それは他の人が彼を信じてることを前提にしてるんだ。

誰でも口があるんだから……どうして彼だけが真理機を持ってるの?

声がでかい方が、論理的な方が、本当の真理なんだ。

これからは、

私の言うことが、真理だ!



顔には厚い硬い本が乗ってる感じ。

「駿ちゃん、起きて」

そして、カンカンカンカン……三角形の布を着ただけの白い人影は、上段のベッドから降りて行った。

なるほど。三国志演義か、だからそんなに重い。こんな本を読む女の子がいるものか。

あ、そうだ、愛ちゃんか。それならおかしくない。

俺はベッドから降り、彼女のクローゼットからプリーツスカートを取って、洗面所まで渡した。

「起きたら急いで着なさい」

「う?……おお。ホドホド(はいはい)」

彼女は歯を磨いてたけど、なんとか返事してくれた。

うん……俺も歯磨きして、彼女がスカートを履く前にちょっとそばにいられる。勘違いしないで、俺は単に愛ちゃんを守るために、彼女が他の通りすがりの男性に見られないようにしてるだけさ。

ちょっと待って、歯ブラシは。

「お前の手、何か……」

「ごろごろ……ぺっ……ちょっと貸してよ、ほら、返したんだけどさ~」

「まだ歯磨き粉の泡ついてるね!」

「自分で洗ってよ。十数年も知ってるのに、これっぽっちも手伝ってくれないんだよ。けちふんふん~!!!トイレに行くから、じゃあね」

ほおづえを膨らませているなんて、俺のせいか。

行っちゃった。

俺の泡まみれの歯ブラシ……うん、彼女は歯磨き粉をつけすぎて、もったいないから、そのまま使いましょう。

俺は超節約派の好青年だもん。

「どうして歯を磨いても顔がこんなに赤くなったの、駿」

文傑が来た。

「自分の歯ブラシ使ってるよ」

「わかってる。だから何?」

「別に」

彼は肩をすくめてトイレに向かった。ドア押した……

「あ、ごめん」

またドアを閉めた。

「おいおい!トイレ行くなら、せめてドアロックしてよ!」(俺)

「あんたに関係ないよ!」壁の向こうから愛ちゃんの声が聞こえてきたんだ。

あれもこれも抗議ばっかりしてたから、先生が風紀委員にしてくれたんだ。

実際には誰も言うことを聞かず、相変わらずマイペースだけど。

この学校は、いやぁ、正確に言えば、世の中がめっちゃだらしなくなってるん。

チリン……焼いたトーストはできた。牛乳とは相性がバツグンだ。今、愛ちゃんがトイレから出てきて、頭を寄せながら、俺が半分噛んだトーストをくわえて行ったんだ。

「ごめんごめん、今日は私の当番で……駿ちゃん、自分でもう一枚焼いてくれ!」

「はいはい。」

諦めちゃった。

前回の発作の時、彼女は防空警報のように『駿ちゃんは私を毛嫌いする!うううううううううおおおおおおおおうううううううううおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおうううううううううおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおううううううううう』と泣き顔になっちゃうけど、ところでこの場面ってなんか見覚えある感じするよね。

まあ、朝食は少なめでいいから、そろそろ校舎に行く準備する。

教室に来た時、天宮はもういた。

大勢の生徒が見物することはなく、隣の島国には可愛い巫女兼アイドルがいるって知ってる生徒はほんの一部だった。しかし、この世界はもう5年も無欲で、彼女も高露出の芸能界を離れて4年ぐらい経ったかな――文傑だけが自分の席に座って、呆然と彼女を見ていた。

「おいおい、駿、それは……姫巫女って呼ばれる女の子じゃないんだ」

「どうせ、私達の国の宗教じゃないんだ……大げさにビックリしないでよ、我々サレン島の人々はめっちゃダサく見えるんだから」

「身分だけじゃなくて……IQ 161の天才だよ。神にも通じるらしいんだ」

「それはただの商業包装、商業包装だけどね。」

そんなに騙されやすい女の子じゃないけど、IQ161とまでは行かないよ。

神様に通じるのは本当だけど、そんなに珍しいことじゃないよ。俺にも通じるから。崇拝してくれる人もいないんだ。

「彼女はまだ10代の頃に作曲をしていて、振り付けや楽器など、いろんなことができたんだよ。また画工も強く、描いた漫画は今も連載中で、ギャルゲーの脚本も書いてるんだ。自分でヒロインの声を演じて。無限EDがなければ、もう多くのファンを虜にしているかもしれないね。」

「ギャルゲーは自分で書いたものじゃないって確信してるんだ。それはおじさんこそができる仕事ではないか」

「羽衣の悪口はダメだ。彼女がやったことは間違いない。彼女は本当にファンを理解してる人なんだ」

女性はどうすればオタクの思いを汲んで、好きな作品を作れるのでしょうか。考えても無理だ。

もし本当なら、女性として男性向けの作品を書けるって、彼女は一体どれだけ研究に力入れてんだろう?

これは恐ろしい。つまり、彼女は心の中で別の人格をシミュレーションすることができる。さらに、別の性別の人格をシミュレーションすることができる。脳には「ミラーイメージ」と呼ばれる領域があり、見ている人が感じていることをあたかも自分の体験であるかのように再現し、共感を生み出すメカニズムにもなっている。彼女は相手の立場を考える力がすごく強いんだ。共感力は、異性の思考を真似するのに十分だ。人狼ゲームの例で言うと、彼女は相手の考えを心の中でシミュレーションできる天才なんだよ。こういう才能がある人はロジック思考力が強くて、なかなか手ごわい。

この時、文傑は自分を抑えられずに、歩いて行った。

彼、財布からカードを取り出してるみたいで、写真みたい……えっと、意外にも相手の写真持ってんだ。これは署名を求めるつもりか。こいつは中毒が少し深いね、無限EDの後に写真を保存することができて、本当に好きだろう。

うん、何を言ってるかよく聞こえないけど、その仕事っぽい笑顔から見ると、会話はまあまあだった。

無限EDから何年も経つと、異性のファンを持ち続けるのはなかなか難しいですからね。

……あいつ、ファンには優しいみたいね。

優しい?表面的でしょう。俺を信頼してるって言ってるみたいだけどさ。

俺は彼らの会話がちょっと聞こえるように近づいてみた。

「今でも覚えてくれる人がいるとは思わなかったけど、本当にありがとうね。」

彼女の顔には笑顔が満ちていたが、私は実際にはそれが演技であることを知っている。

実は彼女、めっちゃ可愛いルックスなんだけど、中身の年齢が言いにくいんだよね。芸能界の女の子って早熟なイメージあるし。

「……僕、一生応援します!たとえ彼らが覚えていなくても……僕もずっとずっとあなたを応援します!」

彼らが指すのは、無限EDのために、異性スターへの好感を失った普通の人です。そうだね、そのような人こそが正常だ。

当時12歳だった中学生の女の子に興味を持つような人は、絶対に指向がおかしいんじゃないかと思うくらいです。矯正できてよかったね。うん、俺の事業は正義だ。

「お名前は何と申されますか」

「楚文傑です。」

そこでペンを持ち、書き始めると……

それで彼に渡す。

「羽衣……to楚文傑❤?」

「この字で間違いないでしょうか」

「うんうん!ありがとー!サインだけじゃなくて、名前も書いてくれてありがとう。」

そして手を伸ばした。

「握手しよう」

「うわあ!とても幸せです!」

彼は泣きながら天宮の手を両手で握ったけど、正確に言うと泣きながら笑って、バカみたいに笑っちゃった。

そして……さ!世界は真っ赤になり、「神々の境界」が開かれた。

「どうしたの?」

「開けたのは私だ。この人、ちょっと普通じゃないんだけど、賢者モードなのにこんなに親切してくれるって、まさか……固まった?使徒じゃないの?」

「人を見ると使徒か持釦人かと疑うなんて、神経質すぎる」

「ここまで熱中しているファンは、国内でもなかなか見られないから」

「いまどき、同じ世代の異性の芸能人に興味を持つことは珍しいんだよね」

「私のことを妹だったり、嬢だったりって感じで追いかけてると、完全に賢者モードに動揺しない」

あー、いわゆるお兄ちゃんファンってやつだね。

純潔な思想は常に残され、削除されるのは出産の上に築かれた感情だけだ。

だから、俺が賢者の世界に入っても、愛ちゃんへの気持ちは変わらない。なんせ俺たちは一番純粋な友情で、絶対だ。

「うん。境界を閉めた」

「はい」

世界は元に戻った。

そして天宮は突然文傑を抱きしめた!男女が仲良くなる世界では、抱き合うことはよくあるけど、出会ってすぐにそんなことするのは珍しいから、クラスで注目されてた。

「ありがとう」

「こ……こちらこそ!」

こいつ泣いたのか?もっとひどく泣いたようだ。

彼女が他の男を抱きしめているのを見て、なんか変な感じがした。何とも言えない味がする。

「ファンをかわいがっているね」

「昔は大切にしていなかったのに、今ではファンが残り少なくなっているから……一人一人のファンの名前を覚えるようにしています。」

「名前も覚えてるくらい……そんなに少ないの? 」

少しわかりました、彼女は賢者モードを取り除かなければならないの原因。

世の中には、舞台に立つことが本当に好きで、自分が作った音楽や漫画、文学がみんなにウケることを楽しんでいる人がいるんだよ。そして彼女も努力したが、対応した見返りが得られず、自然とこの世界を変えた人、つまり俺のしたことを深く憎んでしまう。

彼女の考えを非難する必要ない。俺たちが立ってる立場が違うだけだから。

「謝らなきゃいけないことがあるんだ」

「何」

「昨夜勝手に……あの、勝手に……唇をつけて……悪かった」

「この世界の多くの人から見れば、これはそんなに大したことじゃない」。

「でも俺たちは違うんだよ、昨夜よく考えてみたんだ——俺たちは神の命令でこの変わった世界を再調整して帰ってきた使徒だ。成功したら、俺たちはまたそれぞれの生活に戻らなきゃいけないんだ。その時、君はそれで辛い思いをするかもしれないんだけどね。俺も罪悪感あるんだ。そう考えると、身元を確認するために、そのような行動はしちゃダメだ。」

「意外に繊細な人だね。でも、君の信頼を得て、私が持釦人ではないことを確認できたのは、ちょっとは我々の事業に貢献できたと思う。気にしない」

「うん。理解してくれてありがとう。今後はこのようなことがあったら、事前に相談するようにするから」

「また、私に何をするつもり?」

一歩後ろに下がった、一歩後ろに下がったなんて、なぜか少し怪我した感じがするんだよね。

「たぶん……今後は……何もしない。」

すぐに担任が来ました。

天宮さんは自己紹介してから、俺の隣のテーブルに移ってくれるように頼んできた。そしてすぐに望みが叶っちゃった。

中学生になったばかりの頃も観月愛の相席に移るように要求していたのを覚えてるけど、すぐにみんなに野次を飛ばされて……でも今はそんなことがない。誰も変な考えを持ってないし、言い換えるとその方面に考える能力もないんだ。

すべての人の目には、単なる友情にすぎないが、これは進歩だと言えるのだろうか。

でもおかしいと感じさせたのは、俺達の1級上の先輩で、あの185cmのとても丈夫で勉強するのがまた良い先輩で、意外にも俺達のクラスに現れて、そして天宮の後ろの席に異動しました。

「格下げ?」

「私の従者と見なしてもいい」

彼女は俺にそう言った。

古代では、王女が異国に嫁ぐ前に、先遣隊を派遣して道を探し、重要な人々を守る役割を果たしていたんだ。160 cm未満の女性でも185 cmの男性を簡単にコントロールして、拳を振り回せる理由が説明できる。もともと事前に訓練したものだ。

名前は朴信義って言うけど、中国からの移民なのか韓国からの移民なのかよくわかんないんだけど、隣の島国にも朴って名前があるみたい。

今日は始業初日の登校日で、午前中にはテストがあるんだ。

試験が始まると、俺のそばにいた姫殿は答案用紙の表裏を何度も見てたんだ。そうだね、頭がいいっても、文化の違いには困るよな。それに外国人学生にこれを試験させるのは、あんまり難しいじゃないかな。

しかし思い違いだった。

彼女は左手にペンを持っていて、右手にもう一本のペンを持ちながら、答案を始めた。

ちょっと、片手じゃ足りないから、両手でやる?でも、左手で円を描いたり、右手で三角形を描いたりするのはもう難しいので、まだ字を書くつもりのか。左右の脳は一体どうやって協力して戦ったのか。

思い出した!

この人については、天照大神が彼女に憑依して、同時に左右の手で絵を描けるようにしたって噂があったかな。確かにそうだ、確かに神が憑いている!

試験は午前中に行われたけど、彼女が使った時間は20分しかないけど、早めに答案を提出して寮に帰った。8人が1セットのキッチン・トイレ・バスルームを共有していて、このお嬢さまは直接申請して隣の4人を引っ越したから、そこで8人の寮は5人になった。いや、正確には5人じゃなくて、彼女の従者を入れたら6人だ。どうせこの賢者の世界には男女が混在しているのはおかしくないので、気にすることはない。

しかし、彼女が必ず住んでいる以上、今後の桃色の危機は少なくないだろう。俺の性別意識を隠すために道具用意しなきゃならないんだ。顔が赤くなってドキドキするのは二の次で、これまでみたいにごまかせるけど、生理的なことがあると説明しづらい。

「えっ、駿ちゃんも校舎を出るの?」

愛ちゃんに見つかった、きっといいことはない。今日はまた雨が降りそうだね。

「ちょっと買い物行ってくる」

「奇遇だね、私も行くんだよ」

「下着を買ってくるから、一緒にまずいでしょう」

「うちも下着を買いに行くよ」

「ええと……」

めっちゃひどい目にあったよね。

俺は愛ちゃんが嫌いじゃないけど、このようなプライバシーにかかわることは本当に彼女が関与しないほうがいい。

そうじゃなかったら、結果は今みたいになる——

「駿ちゃん、これどう思う?」

「今日は胸に何を着るべきか、男子生徒に聞く女子いないよね。それにこれはでかすぎて、お前がルーズに着てんじゃん。」

「そうらしいね……じゃあこれは?」

「だから聞くなよ」

「着替えてみないとわかんねーよな。バッグを持ってくれ。よいしょ~このTシャツ、脱ぎにくいんだけど、駿ちゃんが襟元を引っ張ってくれ!」

「何を引っ張るんだ!人前で着替えているなんて!こっちにはちゃんと更衣室があるじゃないか。」

「大丈夫だよ。どうせ私も男みたいに平たいんから——この言葉は駿君が言ったものだ。まして誰も気にしてないだ」

「謝ります!心からあなたに最も崇高なお詫びを申し上げます!土下座をあげます!だから今すぐ更衣室に入れ!」

「はい」

そして彼女は私を連れて更衣室に入った。

「だ、だから何で連れてきてくれたの?」

「デザインを参考にしてくれよ 。けち。ふん~」

こいつの口を尖らせた姿はどういうことなのか、なぜかちょっとかわいい。

「鏡あるじゃない」

「他人の意見を聞きたい」

「どうせ中に着てだから、何でもいいよ!」

「たまに夏の暑いときもTシャツを着ずに寮にいたいので、そのほうが楽だよ」

「くれぐれもやめてください!」

使徒がそばにいると、お前のせいでバレちゃうよ!俺が耐えられないことを認めて、絶対に耐えられない。

「いやでもさぁ……服とか持ってきてくれない?この更衣室には服を置ける場所もないんだよ」

このくそったれデパート、なんで更衣室にちょっとしたスツールやフックを作らねーのかよ?もしかして、外で直接着替えするのが流行ってるから、更衣室を使う人いないんじゃないの。

あー、だから女装エリアに来ちゃダメって言ったでしょ、ここは危険すぎる!

「でも……」

「【でも】じゃなんだよ、ふんだ~あなたを呼んで少し手伝っていつもこれも嫌だあれも嫌だ!腹が立った!ふんだ!ここから出て行ったら絶交だぞ。本気だよ。16年の友情ボートが突然転覆しちゃったんだ!」

おいおい、何よ、この展開?もういい、お前を恐れているわ。参ったな。

俺は背を向ける。背後で服をさする音がして、いつもよりもライムの甘酸っぱい味が狭い空間に広がってくんだ。心臓がドキドキし始めて、よだれを何回か飲み込んでも自分を落ち着かせることができなくなっだ。

そして白いTシャツが俺の頭にぶん投げられた。

「おいおい、せめても俺の肩に服を乗せてくれよ」

俺はTシャツのすそを指先でくわえちゃった。

「ちゃんと持っていてね。地面に触らないで」

「はいはい」

「絶交」まで言って、お前が気性が一番大きいのて、今日は何を言っても正しいんだよ。

「着終わったけど、まだダラダラしてるんだよ。ボタンをかけてくれる?」

「かけるものか!」

振り向いて、彼女のためにやってみよう……このボタンはもう一番内側までしっかり締められてるんだけど、もっとどうやって締めたらいいの?

愛ちゃんの肌は白磁のようにキレイで、一点の瑕疵もない。性別を疑うほど胸は貧相だけど、腰から股間までのラインはめっちゃキレイだった。

「や……やっぱり店員を呼んでみよう」

「わかった」

それでやっと解放されて、店員を呼びに行った。

そこで店員さんがその1万点のバーストダメージの言葉を言っちゃって——「これはAです。まだ早すぎます。着る必要はないでしょう」って。

…………

……

「まあ、当たり前だよ、お前はグローバル賢者モードの後に成長したから、ホルモンが少なくて、みんな同じように平らだよ。」

「急に殴りたくなっちゃったらどうすればいい?」

ドン……もう殴って、俺の胸をたたいた。

「だからこの場合、どうやって慰めたらいい?」

「【手を貸してくれる】なんて言ってもいいよ、たぶん。」

「それからどうやって手伝う?」

「知らない」

ほら、女の子ってどんなにめんどくさいか分かる?慰めても怒っちゃうことある。

言ってる間に、メンズゾーンに出てきちゃったんだ。俺は迅雷の勢いでCKを3本も取っちまった。それから会計して、お金を払う。

愛ちゃんに手に持って揉まれて、また嗅いだ。

「確かにいい生地だし、化繊の匂いもしないんですよ。染料も敏感肌に優しいんです。」

「お母さんかお前……生地の検査までしてくれるなんて」

「でも全部サイズはSだよ。」

「密着ほうがいい」

「密着すると皮膚病になるんじゃない。汗が下にたまってるんだよ。」

「……そんなプライベートな話はやめてくれないか」

「友達同士いいじゃない」

ところで下にたまってるって、どの下にたまってるん?女の子なのにどうしてそんなに詳しいんか。

おおそうだ!前回男湯に行った時に知った?

ああああ、うちの愛ちゃん!ああああああああ。

「どうして頭を抱えてふらふらしてるの?コダックみたい!やっぱり返品しちゃったんだろうな、駿ちゃんはXLサイズが似合ってたと思うよ。」

「どうして俺のサイズを知ってる……」

「雪ちゃんが洗濯してるとこ見たんだけど、彼女が駿ちゃんのサイズが意外にデカいって言ってたよ。」

「意外?見くびってんの?っていうか女子って何の話してんだよ!」

プライバシーのない寮生活。

しかし、楚文傑は俺がどのくらいのサイズの靴をはいているのか、どのくらいのズボンをはいているのかには関心がない。愛ちゃんは俺のこれらことを超気にしてるんだ。

「あー……とにかく、お会計を払うよ。」

生理的な変化を目立たなくすることができれば、どんな副作用も価値がある。これは未来のすべての使徒の桃色攻撃に対応するための最終手段た。

でもその前に、愛ちゃんの間違った考えを直す方法を考えなきゃ。そうしないと最初に俺の身分を明かしたのはこのおっちょこちょいに決まってる!

「そうそう、雪ちゃんが新しいクラスメイトが寝室に来たから、歓迎パーティーをするって言ってたよ。電磁炉までレンタルした。」

「鍋食べる?」

俺も米雪も中華風の麻辣鍋が大好きだけど、愛ちゃんはあまり辛いのは食べられないんだ。

「すき焼きじゃダメなの?」

「天宮さんはもともと日本人だから、俺たちが作ったのはそのまんまの味じゃないんだよ……河童に水練じゃない」

「じゃ……中華風の酸菜鍋どうでしょう?」

「いいよ」

「ヒヒ、やっぱり駿は私に一番優しいんだ!」

やっぱり愛ちゃんは一番満足しやすいから、退いて次の選択を求めても彼女を満足させることができる。めっちゃ飼いやすいペット型の女の子で、手間かからない。

スーパーに行って、牛肉とか食べ物や調味料を買った。

その後、小愛は俺と同じ色の新しい歯ブラシを買いた。紛らわしくないかと愛ちゃんに聞いたら、他の色はないって言ってた。「駿ちゃんのは私のだからいいじゃん」と言った。

支払いをして帰る途中、2人はそれぞれ大きな【鍋盔】を買った。そう、隣の中原国で流行ってる肉挟み超巨大なパンケーキだ。習慣に従って、俺と愛ちゃんはそれぞれ自分の半分を食べて、そしてトレードする——

「おい、このバカ、せめて俺のように自分の食べるところを引き裂いてくれよ」

そのまま噛むのも衛生的じゃない。

こいつはいつか少し潔癖になればいいのに、毛嫌いじゃないけど。

「忘れてた。へへ」

「へへでなんだよ、へへ?ただサボってるだけだ。」

「へへ」

「もう交換したくない」

「いやよ、私も梅の味がしたい!」

そして奪いた。自分がかじった半分をくれたんだ。

仕方がないね。

「ばくばく~たまにはこうやって出てくるのもいいよね。やっぱり駿と遊びに来て楽しかった。」

食べながら、笑って俺に言ったんだ。

「そうね。確かに楽しかった」

「いつまでも楽しんでられるといいなぁ。」

「うん、確かに」

「でも大人になったら、仕方ないかも」

お前もう17歳になったのに、まだ【大人になったら】かよ。もう子供じゃねえんだぞ。

「仕方ない?」

「お互い、結婚しなきゃいけないんよ」

「おお、結婚しないと刑に処せられるぞ」

「そうそう、じゃあこれから駿と結婚する!これで別れる心配もしなくていいよ!」

「あ……ゴホゴホゴホ……」

「これで解決じゃないか!私は天才だ!ハハハ!」

貧相な胸を張って嬉しそうに笑う愛ちゃんを見てる……

【結婚】か?幸せいっぱいの語彙だね。

しかし、それは刑罰から逃れるためだけであり、友情と依存の関係から、本当に俺が望んでいることなのかな。




「「「「『乾杯!!!』」」」」

「日本語でも乾杯って言うんだよね?」

「縁があるよ。サラン語も、韓国語も、中国語も、日本語もそうなんだ。」

「その近づき方はちょっとまっすぐだよね。」

「ええと……」

このお嬢様はどうしたんた?ちょっと手強いなぁ。うちの愛ちゃんみたいに、無心で生きてるわけじゃない。今、腰に片手を当てて泡の出たコップを持ち上げるとゴロゴロして、それから——

「乾杯!ゴロゴロ……クハハハ!気持ちいい!」

「オレンジジュースをビールみたいにする方法はどうやったんだ?」

「暑い暑い!」

「胸のボタンは外しちゃダメだ。これはオレンジサイダーだと言っているのに、お酒じゃないから、酒に酔って狂ってするな!」

彼女は上から解いてる間に、俺は上からボタンをかけ始めた。

愛ちゃんはやっぱり醤油をつけて食べるのが大好きで、俺は沙茶醬と胡麻醬にレタスネギと香菜を混ぜちゃった。俺と妹の絵夢のおばあちゃんは上海出身だったので、味付けは中華風に傾いていた。

何口か試してみると、確かにこっちの方がおいしい。醤油は何の食べ方か。変だな。

そして愛ちゃんに奪われました。

「おいしそうね」

「おい、もう何口か食べたんだよ。」

「気にしないよ」

「でもこれが最後の胡麻醬だ」

「じゃあ、二人でシェアしよう。」

どうしてまたこんな展開?性別意識がないのにかわいい同室の異性幼馴染み怖い!

「あれ?どんな味のどんな味の?」(文傑)

「あっち行け!」

「え?米雪、こいつそんなにひいきなのか?」(文傑)

「時駿のひいきは昨日今日ではないし、どうせ彼は愛ちゃんだけを可愛がってるんだろうな」

「へへ~」(愛ちゃん)

愛ちゃん、何喜んでんか。

「どうやらこれが君の幼馴染のようね」

俺の横に寄ってくると、天宮さんはこう言ったんだ。

「俺の周りの人にも調べた?」(俺)

「自分で言ったんだよ。なんだ、自分が何を言ったか忘れたのか。あなたの言葉を彼女に伝えてもかまわないけど」

待って……俺が何を話したか?

そうだ!思い出した!「幼馴染とは幼い頃から仲が良かった。普通なら毎日くっついていて、本来なら目が覚めても性福に満ちた毎日のはずだ。でも突然の賢者モードが彼女をだらしなくさせて、女性としての自覚まで失っうんだ……このボタン持ちのせいで、本当にめっちゃ八つ裂きにすべきだ!」俺はそう言ったのか。ちょっと記憶違いかもしれないけど……あ!なんてことだ!あれは俺の気まぐれで作ったウソ話だよ。こんなに早く顔を合わせる日が来るとは、全然思ってなかったよ。

白紙のような愛ちゃんがそれを聞いたら、彼女は俺を怖がってない?俺と疎遠にならない?着替えてる間にわざと俺を避けてくれない?もちろん最後は当たり前。しかし、もし俺だけが見えないのに他の男性を気にしないなら、とても不快になる!なんで俺だけ見てくれないの?

「ええと……」

「大丈夫だよ。男の人は調子に乗って言っちゃうことがある。」

冗談だったのか。ビックリしちゃった。

「男のこと、よくわかってるね」

「男性が何を考えているのか、だいたい見当がつく。でも、どんな汚い目的があっても、そんな賢者モードの段階で彼女に優しくしてるのは、誰から見ても明らかだ。自分が認めた人に対して、変態的な考えを持っててもおかしくない。」

変態でなんだよ?変態。

「理解してくれてありがとう」

でも、俺は愛ちゃんに汚い考えなんて全然ないよ。俺たちは浩然正気公明正大正々堂々めちゃくちゃ真剣でまっすぐ純潔な友情だ。

「もちろん前提は、あなたが本当に賢者モードに入っている」

首をかしげて、横目で俺を見ているんだ。

「あの……」

この娘は、本をめくるよりも顔を変えるのがめっちゃ早い。近づいたり、距離感を出したり。どうも見当がつかない。

「天宮さん、これでは何かおかしいと思うけど……」

「私はあなたに、いつまでも自分の使命を忘れないように、警戒心を提起するように注意している。もし本当にあなたを疑っているなら、こんな風にオープンに試すことはしない。」

「そうかも」

「これからは、羽衣って呼んで」

「はい」

「さあ、これを食べて、ああ……」

自分のボウルにソースまみれの肉を挟んで俺の口に運ぶ。

実は気になってたんだ。隣の文傑が出力5メガワットの高放射レーザーアイで俺をねめ殺そうとしているからさ。「お前、いつからこんなに仲良くなったんだ?……つきつきつきつき」ぶつぶつ言いながら、手に卵をつぶしている。。

ちょっと怖い。

「まあいいや…」

「熱すぎ?吹いてやる、ふふ~」

本当にキツネの憑依みたいだね、どうして箸を俺の口元に差し出す時、目を細めて俺の一挙手一投足を見ているの?なんだ、食べないということは私が持鈕人であることを証明するか?そんなロジックないでしょう。

「なんで駿ちゃんにエサをやる必要があるの?」

愛ちゃん、いい質問ですね。

しかし、なぜ俺に聞いたのか、まるで俺が過ちを犯したかのように。

「前に駿に食べさせる時、私のことが毛嫌いだったのに。怒った!」

おや、唇が鼻先にちょっと触れそうなくらい尖ってるね。

「まだ納得してないじゃないか。それに、毛嫌いじゃないんけど、同じ茶碗を食べるのはよくないし、ばい菌が広まると思うんだ。特にB型肝炎とかピロリ菌とか」

「なんと、愛ちゃんのお腹には菌がたくさんいるって言われだ!まだ毛嫌いじゃないか。ふんだ」

「毛嫌いじゃないよ。ほら、俺たちはもうすでに一つのお椀を使ってんだろ?」

まったく、愛ちゃんと距離を置こうとすると、すぐに「嫌われてる」と勘違いしちゃうんだ。。

その時、羽衣は箸の肉を俺の口に直接押し込んだ。

「面白そうだからやってみたいんだけど」

「おまえ……迷惑を引き起こさないでくれよ」

そして皆さん、再び愛ちゃんに目を向けましょう。

彼女も腐竹を挟んで、吹いて、俺の口元に差し出した。

いいからいいから!とにかく好きにすればいい!

…………

……

歓迎パーティーは間もなく終わりだ。

服に酸菜の匂いがして、愛ちゃんは脱いだ服を俺に投げて、「駿ちゃんがすき焼きを食べようとしなかったから、体が匂いだらけになったから、罰として洗濯してくれ!」って言って、お風呂入った。まったく、俺はお前の意見に従ってきたことがあるけど、それにすき焼きは味も濃いんだよね。

といっても、上着一枚ではなく、洗濯していない靴下も俺の仕事た。自分はまるで主夫みたいな感じがして、どんな仕事でも引き受けちゃわなきゃいけない気がするんだけど、でも結構イイ感じだよ。

米雪が洗濯物を持ってくるところだ。彼女はちょうど食器を片付けたばかりで、前にもズボンを洗ってくれたから、俺が自分から彼女のところの服を引き受けることにした。

「珍しいね。駿も協力してくれるようになったんだ。」

「俺は別に、利己的なわけじゃないんだけど……」

「ええ。駿が愛ちゃんを甘やかしたいだけなのは……皆は分かってる」

「何が分かってるの……」

説明がつかなくなった。

「じゃあ、駿も俺を甘やがってくれよ!」(文傑)

「あっちへ行け!」

「はあ?」

「洗面器に入れられなくなった」

自分の服を他の男の人と一緒に洗濯しない。

あっちへ行けあっちへ行け。

洗い終わったら、できるだけ海水の岸辺から離れたところで乾かしてく。そうしないと、湿気や塩分がつきやすくなる。俺はあんまり気にしないけど、愛ちゃんは肌の感じが気になって、1キロ歩いて洗濯物を干さなきゃいけなくなった。

寮の中庭は体育館の上にある干し場で、隣にはいくつかセルフ乾燥機が置いてある。場所は広いから、たくさんの学生がペアでおしゃべりやテーブルゲームをしてるんだ。五年前に中等部に入った頃は上級生のカップルばっかりだったんだけど、今はもうカップルというものいない。ペアを組むのは男性同士、女性同士、または男性と女性がランダムになる。つまり、必ずしも同じ性別の友達である必要はないわけだ。

どこも純潔な友情で、俺と愛ちゃんと同じく、これめっちゃいいよ。

「時駿じゃないか」

「朴先輩、あなたも洗濯物を干しに来ますか?」

「うん、主に羽衣のものだ」

えーと……この展開は予想してたけど、護衛なら家事属性が付いていないことはないし、しかもこれ無限EDモードだからさ。しかし、真実を知って心の中で悶々としている。この酸っぱい感じは一体なんなんだろうか。

「周りの女の子って、雪ちゃん以外はめっちゃラフな感じ」

汚い服を勝手に人に落として、自分で何もしない。

しかし、米雪は家事万能で、無限EDモードになっても、異性の前でだらしない一面を見せるつもりはない。彼女にはだらしない面はないかもしれない。

「普通だよ。無限ED前は勤勉なタイプでもなかったんだけど、異性の目を気にしなくていいので、自然に好きなことをすればいい」

事実は、女の子がだらしなくなったら、男性はまったく及ばないことを証明している。

愛ちゃんの靴下を掛けて、広げて、ついでにきれいに洗っていないかどうか確認して、臭いがしないかどうか。

すがすがしい香り。オーケーだ。

「無限EDになる前は、私も羽衣のファンだったけど、毎日彼女の歌を聴いてテレビのコンサートでぴょんぴょん跳ねてる姿を見てた……でもすぐに全然感じなくなった」

その時まだ何歳だったんだっけ?彼女を見るときに異性の目で。

逆に、俺と愛ちゃんは今でもめっちゃ純粋な友情で、超健全だよ。

「でも、私と同じく、ほとんどのファンは彼女のことを好きになり続ける力を失っているか、単に好き度が下がっているかもしれないです。彼女は倍の努力をしたが、報われなかった」

「理解できます」

多くの人はそう言うかもしれんけど、アイドルやらなきゃいいんじゃない?

——自分の夢を潰された時だけ、そんな冷やかしは気にしない人にしか言えないってわかるんだよ。彼女と同じ夢想家を十分に理解できる。

でも、これは同情が俺を譲歩させるって意味じゃないんだん。

「そんなことが起こるのは、超自然現象だと知っています。だから私は彼女の護衛になりたくて、この世界には私たちが知らないことが絶対にあるっていうことを知ってたんだ。その人を見つければ、すべてを元に戻せるかもしれないんだ」

「あなたが体をこんなに鍛えたのも、そのためでしょう」

スポーツ選手みたいに低脂肪で、服を脱ぐとウシガエルのような感じだったんだけどさ。

「そうだ、羽衣には戦闘用のスキルはなく、一度に一人の魂しか入れ替わっていない。だから、最も適応的で、最も強い男性を選ぶ必要がある。戦闘が起きれば少なくともやり返す力がある」

「なんで【神々の境界】で使徒や持釦人を判断して、警察に頼まないの?何しろ、刑事は私たちの未成年者の判断よりも正確なのではないでしょうか?」

「普通人にとって、時間停止ができる人は危険だから、使徒たちが解決しないといけない。」

「うん……やっぱり危ないと思うんだけど」

一人で一城を屠ることも可能だ。全ての使徒にはできるってことだよ。

「だから私は彼女の心リンクの第一目標になった。同時に現実の中で彼女を護衛しているんだ。」

「えっと……ちょっと聞きたいんだけど、彼女ってさ、あなたと体を交換してそれに適応?」

「それから訓練する」

「神々の境界を開けないの?」

「神々の境界は使徒を区別するために使われるんだ。訓練いらない。」

つまり、あなたも意識して彼女の体に着替えたのか?

「ゴホン……」

頭の中に突然変な考えが浮かんだ。

いけない、いけない、何を考えているんだ俺!体が入れ替わっただけじゃないんの?彼らは賢者モードになって、めちゃくちゃ健康だ。

最近、歳をとるにつれて、自分の脳や体の一部をコントロールするのがだんだん難しくなってきたんだ。ちょっとしたことで、妄想に狂ってしまう。ラッキーなことに、ちょうど買った小さいサイズのCKがすぐに私の興奮を抑えてくれた。

今は落ち着いた……

「羽衣は人を切り替えすぎて、多くの人の記憶を得ている。だから少し大人っぽく見えて、疑い深いところも多いので、どうかお許しください。」

一度つまずけばそれだけ利口になる——彼女は他人の経験を吸収することができ、自然と疑心暗鬼になる。

しまった、彼女が俺と体を交換したら、黄天のバカ女神のことを知っているだろうか。もしそうなら、今すぐ布団を巻いて避難しなきゃ。

でも、直接聞けないんだ。方法を変えよう。

「じゃ、どうやって持釦人を見つけるかについて、このやり方でいいんじゃないかな。彼の記憶を得ることができれば、すべて知っている。」

「異能から得た他人の記憶は曖昧で、記憶といえば経験、生活の経験にすぎない。だから羽衣はそのような問題を解く能力を表現することができて、彼女は多くの先生の学習経験と言語能力を吸収した。しかし事件の記憶はほとんどなく、神に関する記憶はこのように知ることできない」

「うん、いろいろ教えてくれありがとう」

素直だ。

先輩の朴信義さんが俺に言ってくれたこの言葉は、俺の信頼をゲットするためなんだろうか。いくつかのメッセージを俺に渡して、同時に人情の要素を混ぜて、【羽衣のために】で美化して教えてくれるけど、意味は自分の主人が決して持釦人じゃないってこと?

このようなロジックが通じていれば、俺も同じ。

「羽衣に言ったんだ。俺は、幼なじみと一緒になって、家族を作るために」

「ええ、とても正当な理由です」

「ははは、でも彼女は今、俺をただの友達だと思ってるんだ。今の状況で彼女が知ってたら、拒否するだけだよ」

この噓はちゃんとでっち上げられている。嘘か本物か、自分でもよくわからないほど見事に演じちゃったんだよ。

「瞭解した。当たり前だ」

彼は手を伸ばした。

握手する?

よし、使える仲間が増えた。




愛ちゃんの靴下たちを洗い終わって、今夜はやっと匂いに邪魔されずに眠れるようになったみたい。

でも今はまだエアコンをつけられる季節じゃないんだ。サラン島は資源が乏しく、誰もが倹約を学ばなければならない。この人は眠れないから寝返りをうったりして、ネームスカートの裾のあたりを扇子でぱたぱたとあおいでるんだ……

これはまずい、こっちから伝わってきた味はもっと激しくなる!

「落ち着けば眠れるよ」

「駿ちゃんが扇いでくれない?」

「お前は俺に迷惑かけても平気なの?でも、俺もここでは何もできないんだ」

「私のところに横になって風を送ってくれてもいいよ」

「お前のベッドは物でいっぱいた」

「では、ポジションシフト!」

ドンドンドンドン……ひとつひとつの人形たちが俺のベッドに投げ込まれて、隣の空いてる席をたたいて、こっちに来いって合図してきたんだ。

「行かない。二人で集まるともっとあつくなるよ」

「ないんだ、これを持って、扇ぐだけでOKだよ」

そう言って自分のベッドの尻にアヒル座りして、うちわを強引に俺の手のひらに押しつけてきた。

「じゃあ、自分で自分を扇いでくれる」

「でも風が私に届かなくなったわ。一人で頑張って二人で楽しむっていうのは、いい共有思考だと思うんだよ」

何がいい!こりゃあ、ますます寝ちゃいけないじゃないか。

「いいからいいから、ちゃんと寝なさい。お前の方向に扇ぐから、いい子いい子」

「やった!」

この子はまだあやしやすい。いつも騒ぐけど、あやすといい。

彼女の足に扇ぎかけちゃったんだけど、足の裏が冷たくなって下痢するのは俺のせいじゃないからね?

ちょうどこの機会に愛ちゃんのバロメーターを紹介しましょう——

そのよく口にする「ふん」は、一言に一度しか出てこないことが強情さと不服といたずらを表しており、基本的には無視してもツッコミを入れてもいい。2回連続で出てきたら注意しないといけないよ。特に「ふんだ」という子音をつけて語気を強調するのは、大事にして彼女の意のままになだめなきゃいけないんだ。一言で3回持ってきた俺はまだ見たことがないので、大変なことになるかもしれない。

でも……バロメーター持ちの女の子って実は可愛くて、めっちゃ付き合いやすいんだ。なにしろ「ほしいもの、いらないもの」が顔に出てるからね。

苦手なのは【当ててもらう】異性だ。

——「怒った?」「怒ってない!」

——「じゃあ、寝てくるよ?」「寝ろよ、死ぬほど寝ろ!お前は自分だけを大事にしてるんだ!」

——「なんで怒ってるの?」「理由も知らない?」

——「それじゃ謝るわ」「理由も知らないのに、まだごまかしてるんだ。」

デッドサイクルに陥る。

今回は当たった、一生当ててはいけない。いつの日か当てにならないうちにあなたの数年の努力を水の泡にして、早く絶交して直ちに損を止めたほうがいい。5年前のカップルはみんなそうだったのではないでしょうか。彼らは一人一人疲れていたが、幸いなことに俺はタイムリーに世界を浄化した。

いいときだけを見るのではなく、かんしゃくを起こしたときに受け入れられるかどうか。最悪の面をお互いに受け入れることができるのは、やはり少数だ。

だから愛ちゃんは希少な絶滅危惧種で、保護する勝手に市場に流入してはいけない。

しばらくすると彼女は動かなくなり、眠っているのだろう、俺も安心して休むことができた。

ん?スマホンにメッセージが出てる。

【寝た?】

メッセージの送り主は、今日できたばかりのフレンド、天宮羽衣さんなんだ。

【どうした?】

【君の主神によろしく伝えておくね】

【あなたの近づき方も少し硬いですね】

【チッ】

舌打ちの音まで文字にして送ってくれたんだ。この人、一体何なの?

【神様に会う前はいつもドキドキして寝れないんだよ】彼女からこんなメッセージが届いた。

【うんうん、何を言ったらいいか、何を言っちゃダメか、事前に考えちゃう】

【あなたもそうだったとは思わなかった。】

類似点を提案し、互いの距離を引き込む。

実のところ、俺はうちのダメ女神には緊張感が全くなく、最低限の敬意すらない。もし夢の中で彼女に会えたり、少なくとも彼女に触れることができたら、俺は話が激しくなった時に彼女の額を手刀でパンパン叩いてみるかもしれない。

【耳かきオーディオって知ってる?】

【それは何?】

【イヤホンを持っている?】

【あったよ、どうしたの?】

【睡眠補助オーディオを送るよ。】

あ、ファイルは大きいですね、250MB。

オーディオの長さは30分くらいだ。

聞かせて……ストーリー付きの文字オーディオみたいだね。えっ、なんでマイクに向かって息を吹きかけてるんだろう?時々耳かきのようなゴシゴシ摩擦音がするよね。

まだストーリーがありそう——ハンター(男)が小さなキツネを拾って育てたんだ。キツネは多くのファンタジー作品みたいに、女の子に変身できるんだ。女の子は妖なので体の成長が早くて、数ヶ月もしないうちに主人公と同じぐらいの大人っぽい女性になっちゃうんだ。

そして恩返しを始めた……物語の終わりにハンターは自分がキツネの両親を誤って殺したことを明かしたが、キツネは彼を許した。ただ村の人がキツネを嫌ってきたから、男の記憶を消してしまわないといけなくて、自分は離れちゃった。

数ヶ月後、狐妖は再び男の家に来た。ハンターは、自分の夢で見た女の子に似ているって言ったけど、ただ年上に見えるだけなんだ。最後まで再び会えなくて、こうして狐の妖は彼に感謝して、また離れちゃったんだ。

【これはあなたが書いたの?】

【はい。】

【主人公の隣で寝ているところはちょっとエッチだと思いますが……ストーリーはいいですね。】

【ちょっとエッチ?】

大変だ!私に評価させるのも罠なのか?

どうしたらいいかな?

【俺たちは今、賢者モードじゃないけど、もし持釦人を倒したら、このオーディオであなたを脅迫すること心配しなくてもいいか?】

音声録音者はこの姫巫女だ。声はまだ若干青臭いけど、意外にこれがいいと思うよ。

【元々公開するつもりだよ。私的な作品じゃないんだ。】

【自分を商品化するのが上手だね……】

しまった、無意識にこの言葉を言っちゃったなぁ。

【この言い方あんまり好きじゃないな。もっとたくさんの人に喜ばれる作品を作って、何が悪いんだろう?】

【それもそうだね】

俺はこの世界の秩序をもっと大事にしてるんだ。誰もが自立した個性を持って尊厳を持って生きることができて、異性の気分を取る必要はないんだ。

俺と羽衣は、全然違う世界の人間だから、考え方がめちゃくちゃ違うんだ。しかし、彼女と争う必要はない。今の俺はただ世界の賢者化に反対する使徒で、軽々しく意見を言えないんだ。

スマホンを閉じて、寝ちゃった。もうちょっと眠い。

今夜はウチの女神がガヤガヤ言わずに、ゆっくり休んでくれるといいな。

うん。

……

彼女に会えなかった。

目が覚めたら、窓の外から真っ赤な月の光が部屋に入ってきていたんだ。

「【神々の境界】また開いたのか?」

羽衣のやつ、何してんだろう?

俺はベッドからおりて、羽衣の部屋のドアの前に出てドアを押して入る……

彼女は緋袴を履いてるところだ。

正確には中路大開で、巫女服は今のところ肩にかかっているだけで、真っ白な肌が開いた襟の間からはみ出している……ああああ、事態を解決する前に、彼女が着替えを決めるとは思わなかった。

でも!今は絶対に引っ込んだり、不自然なところを見せたりしちゃダメだ。さもなくば俺は賢者モードの影響を受けていないと徹底的にばれる!

「こんな時にまで着替える気持ちあんのかな。」

「祝福されたことがあって、呪力があれば外傷を防ぐことができる」

「なるほど」

「どうしてじろじろ見てるの」

「うーん……どうせ見てるか見てないか変わらんと思うよ。」

「もし世界中の人々が無限EDから離れたら、このシーンを思い出した時に、君はどうなると思う?」

「ああ、すみません」

ドアを閉めて、しばらく外に立っていた。

かすかに……ドアの外で何か音がしたんだけど。

何でしょうか?音の出所を確かめたいという思いに駆られて、俺はリビングに入り、ドアを開けた。

ドアの隙間から何かが飛び込んできた!

赤!黒!奇妙な色をした怪犬が、入ってきた!体は大型犬ほどの高さで、立っていると俺の肩に乗ってくれるかもしれないし、頸動脈を一口で引き裂くかも。

歯をむき出して、犬歯がクロスしたような顔をして見ると、これは自分に向けられたものだろうってわかったんだ。あ、いやいや、俺たちに向かって来たのかもしれません!

フラッシュして、部屋の隅に戻って、羽衣のドアに向かって——

「早く早く早くドアを開けて!」

間に合わない!背後から衝撃が伝わってきて、ドアに突っ伏され、そして視点がドアの倒壊とともに、部屋に入った。

「なんでまた入ってきたの?……チッ!」

「手伝ってくれ!早く!」

俺はこの大きな口を両手で広げた……

もう我慢できない!

しかし、目の前の危機を解決してくれる女の子を期待するのは高望みで、彼女が自分を守ることができたらありがたい。

しかし――羽衣は両手で空に長方形のフォトフレームをなぞって、俺の体の巨大犬に向けたんだ。

次の瞬間、巨大犬は俺に攻撃を続けるのを止めた、ジャンプ!パン――窓にぶつかって、この3階建ての高さから飛び降りる。

身の回りの羽衣は、ぼんやりしてしばらく経った後、俺に牙をむいたのだろうか?

「もしもし、どうしたの?」

すぐに状況を理解した。

こいつは自分と巨大な犬の心リンクして体を入れ替え、飛び降りると、この怪物を外に送っちゃった。。

でもあいかわらずあなた自身の体は俺を撲殺でしょう!

巫女服がまだ着終わっていない彼女はまだ起きていない俺を倒し、両手で俺の手をしっかりと押さえた……それて俺の肩にかじりついちゃった!

「ああああ!」

もがいて彼女の首を押した。

人間の歯は肉食動物ほど鋭くなくても、やはり痛い。めっちゃ痛い。

「ん?」

「やっと戻ってきたか」

「切り替えが上手くいかなくてごめんね。タイミングが合わなかった」

彼女が立ち上がって、俺を地上から引っ張り上げてくれた。衣装をまとめ始めます。

「この能力もあまり使い慣れていないのはわかってるけど……ただし、魂のすり替えにはくれぐれも注意が必要だよ。俺の異能【フラッシュ】は、さえぎられて誤作動してしまい、うっかりすると死傷する。フォトフレームをなぞるときは、少し狙ってくれたほうがいい」

「目標を間違えたことはない」

ほほ、俺はあなたに一回間違って殺されちゃったことがあるよ。

もうこの世界線の話じゃないけど、まあいいよ、俺も追及しないからさ。

「先に出かけよう」

「出て?なんで?」

ここは安全だから。

「ここでずっと戦ってると、動けないルームメイトたちが傷つくかもしれないんだ」

確かに彼ら、特に愛ちゃんの命をからかったりしちゃダメだ。

「じゃあ、この神々結界を閉めることはできないのかな?」

「無理だ。信者の少ない教派の使徒は、もっと多くの信者の神々の境界を閉じることができないんだ。今やってみたんだけど、全然ダメでだ」

うん、だから俺は誰の神々の境界を閉じることはできない。俺の主神には信者が一人もいないからさ。

「でも、外に出たら、俺たちには死ぬしかないでしょう」

「どうかな」彼女は背を向けて、別のベッドで寝ている朴先輩を見た。

「おい、今から切り替えたら、自分の体は危険じゃないか」

「じゃあ、頼むよ」

「は?」

彼女は俺の腕に倒れ込んで、185センチもある巨体を自分でコントロールしながら立ち上がった。自分があらかじめ机の上に置いておいた日本刀をつかんで、俺を見下ろしていた。

「フラッシュの力があるので、後で私の体を頼むね」男声になって、変な感じするんだ。

「自分で背負ってはいけないのか」

「行動に影響しすぎる。そして私はもっと戦いに慣れている。あなたの戦い方を見たけど、特別な訓練はしてないんじゃないかと思う。じゃ、逃げることに集中してください。」

「確かに」

もう、諦めるしかないよ。そのまま彼女を抱きしめて。

「こんな風に抱えて重くないか?」

「え?」

「この手はこうやって、私の脇の下を通って、その手は下に垂らしてもいい。胸の襟を手のひらで握る。もう一方の手はこのように太ももの下を通す。このようにスカートの裾の下をつかんでも大丈夫。お尻を支えないとダメだ。そうしないと、走った後、私の体には支えがなくなる。その時に戻ってくると筋肉痛になっちゃうんだよ」

なんで手が超まずいところにつかまってるんだよ!確かに姿勢はもっと安定してるけどさ。

あの……こいつわざとやってんだろ!彼女は俺の様子を分析してんじゃねーか!私がマジで賢者モードなのかどうか見極めてるんだよ。

自分の体の侵され方を教えるなんて、それでいいの?それはよくないよ!

俺はよだれを飲み込んで、続けて——

「わかった、それでは出発。」

「目標はだいたいバベルタワーの方向に移動する」

「あの塔は……どこだ?」

「海の上で」

彼女は遠い空を指した。

「前回はこんな位置じゃなかったでしょう?」

「毎回変わるよ」

「塔の中に何があるんだろう?」

「わかんない。天照様は入るなって言ってるけど、近づくのはダメって言ってない」

「中に入ってみたくない?もしかしたら、中に持釦人かが隠れてるかもしれないよ」

「神の思し召しは疑われるべきではない」

はい、神は、何を言っても正しいた。どうせ俺はあなたのようにならない。うちの女神は威信がないのにいつも落とし穴を掘ってくれて、疑わなければならない。

って言って歩道橋の上に出てきたんだけど、ここは視界がめっちゃ広くて、遠くがすごくクッキリ見える……

「こんなに多い?」

様々なネコ科動物、イヌ科動物、飛鳥、びっしりと昆虫が、こちらに向かって集結している。

鳥や獣が一堂に会した。

「これは……どういうこと」

「なんか、ある使徒の技みたいだ。どうやら私たちを狙ってるみたいだ」

「どうして……なぜあなたも他の使徒も、他の使徒の最初の反応見て攻撃しようとするんだろうか?俺は不思議に思ってるんだけど。」

「持釦人が死ねば、使徒同士の戦いによる死は元に戻せる。持釦人を見つけるよりも、他の全ての使徒を殺してから復活させた方が便利だと思う神様もいる」

はっきり言ってそれ怠惰で、判断するのがおっくうでいっそのこと皆殺しにしてしまう。

「どうしてそんなに邪教の策略に聞こえるのか」

「どう思う?殺されて復活を待つか、それとも?」

「生きるに決まってるでしょ!」

持釦人じゃなくても、絶対に不確定要素いっぱいの可能性に命を委ねることはできないんだ。【全員を殺して持釦人が死ぬことを確保する】か?このような聞くと非常に奇妙な考えに俺は反論するのがおっくうになった。

とにかく、相手を見つけて倒せばいい。

俺たちは群れの少ない場所へと逃げた。道中で出会った変な生き物は、全部羽衣に支配された先輩の体が日本刀でバッサリと切り裂かれちゃった。185センチという巨体の持ち主には見えないほど体の動きが柔軟だ。

俺は元々少し戦闘力を持っていたが、彼女の身体を抱えているため、四方に逃げ回るしかなかった。余裕があった場合、身近な手の届くゴミ箱を「フラッシュ」として送り込み、怪犬の体内に突き刺した。

でもちょっとおかしい……

獣たちは俺のフラッシュが半径10メートルの目標にしか作用しないことを知っているようで、多くても少なくてもだめだ。またよりによって俺の攻撃範囲内にもう少し滞在することになる——まるで、俺に退治させようとしているみたい。

朴先輩の方(羽衣制御)は、後ろに猟犬、ヒョウ、オオカミ、頭上に奇異な鳥が何重にも囲まれていても、約束したように次々と攻撃に出てきて、彼の背後に回っているのに奇襲的な考えは少しもない。

おい……これは一体どうしたの?

こんな八百長に何の意味があるのか。

これもしかして、羽衣の秘法?

いや、彼女にしてみればこの獣の召喚も、俺の秘法によるものかもしれない。お互いの秘法を見せたこともないし、実際に俺の時間読み取り能力を彼女に見せることもできないんだ。お互いの信頼はあまりにも脆弱だ。

そう思っとき、真っ赤な月の光は消えた。すべてが元に戻り、廊下内の明かりが再び明るくなった。

現実に戻った俺たちは、魔化した獣に追いかけられてなくて、それらはその世界にまだいる可能性が高い。そして羽衣は再び自分の体、つまり俺の両腕の上に戻った。

そして彼女は、これが俺の秘法であり、俺は大量の野獣を呼んで俺たちを攻撃したと言うに違いない。原因は何?俺と彼女の関係を近づけようとしたけど、彼女は全部見抜いてたんだ。自分で潔白を証明しなきゃいけない。

やっぱり先手を打つ方がいい。

ドーン――

俺は彼女を芝生に落とした。

落としたって言っても、本当に彼女を傷つけちゃうんじゃないかと心配してるんだ。だからセメント畑に立っていたのにわざわざ近くの芝生を探して落として、しかも高さを下げた。全ての動作は以下のように分解され——まず第一ステップ、芝生に向かって進むんだ。次に第二ステップでは、両膝を少し曲げ、彼女のお尻が地面から5センチほど離れるまで高さを下げた。そして最後、手を放す。

「何してるの?おい……」

痛いところを揉みながら、彼女は立ち上がった。

うん、たった5センチでこんなに痛くなったの?

朴先輩は境界から回復したかと思うと、そばにたたずんで一言も言わなかった。

「さっき、怪物は襲ってこなかったでしょう?少なくとも陽動だった」

「何の話」

「お前は演技して、俺の信頼をゲットしたいんだろう」

「馬鹿馬鹿しい。怪物が私を攻撃しないから、って?あんたも同じじゃない。最初は、これがあんたの秘法だと思って、私が動けなくなった隙に、私を殺そうとしたんだ。でも、そうじゃないみたい。あんたは私に近づこうとして芝居をしてるみたいだ」

ほら、彼女は今でも俺がこれらの野獣の支配者だと思って、芝居をして関係を近づけるため。

しかし、こんな言い方は明らかにロジックじゃない。

もし俺が関係を縮めて野獣に攻撃を命じたふりをしようとした裏切り者だったら、戦いが終わった直後に怒って彼女を地面に落として、率先して彼女に難癖つけることはしなかっただろう。

「裏切り者じゃない?」

「どう言えば信じてもらえるんだろうか」

管理人が懐中電灯を持って歩いてきた。

立ち去らなきゃいけないんだ。

というか、第三第四の使徒が来るまで、このようなお互いを疑うような態度を続けていると、状況はさらに複雑になるだ。そして不信を抱いている俺と羽衣の二人に疑いが集中することになる。二者択一、危険すぎる。

率先してその第3使徒を見つけなければならない。羽衣を引き込んで連合陣営を形成し、基本盤があれば残りの24人の使徒への優位が保証される。

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