〜第29話 新ヒロイン登場?!〜

「ーーー買い物はこれくらいで良いか...」


宿を決めたあと、

俺とシアは別々に行動することにした、心配だったがシアがどうしてもと言うので別行動だ


「ーーそろそろ宿へ戻るか」


と思い、大通りを通ろうとして裏通りの前を過ぎようとした際


「.....」


....偶然ぐうぜん横を振り向くとちょうど人がぎ倒されているのを見てしまった


「ーーーん?」


思わず立ち止まってしまう

なぜこんなにも驚いているのかと言うと、商人のような格好をした大柄な男を薙ぎ倒した二人組は黒色のマントを着ていた


ーーーーあ、あやつ!神門会の構成員じゃないか!!

今までは単に罪は犯していないけどヤバい組織と認識していたのが、完全に犯罪組織になったぞ


「おい、殺してはいないだろうな?」


「ーーはい....一応気絶しているかと」


話している内容も盗賊のそれだし...てか、一応暗部とはいえ聖職者だろ....神門会ってやっぱりヤバいな...


「ーーバレる前に立ち去るか」


なんか、今ならいくら女神選定の勇者でも消される気がする



「ーーーーーおや、そこにいるのは勇者様ではありませんか」


ーーーあバレた、そりゃそうですよね...一応教国の暗部ですもんね

しかも顔バレしてる


「え、勇者様?おかしいな...付く側だったのに後を付けられていたとは、さすがゆうしゃっーー!」


おい、なんか聞き捨てならない言葉が聞こえたぞーーー後を付けるって....しかも、もう一人に叩かれてるし


「勇者様、まさか子爵領にいたとは...どうされました?」


「....俺の後を付けていたのか?」


「....」


ーーあ、聞いちゃいけないこと聞いたわこれ、無言になったし

あと二人とも神門会の幹部じゃねぇか、どうでも良いが最高幹部とは違う全体に張りめぐらされた白い薔薇ばらがかっこいいな...


「実はですね、私たち派閥としてはシラムス様の派閥に属していましてね...ユキ様から勇者様のサポートをするようにとっーー」


ーーと行っている最中にまた叩かれた


「ばか!秘密裏にと言われただろう?!」


「ちょ、声大きいですって」


「あっ」


「....」


なんか、やっぱり何処どこか抜けている組織だな

まぁぱっと見、呑気のんきそうだが隙がないし、魔力量も相当に多いーーー流石神門会だ


「ーーー今商人の男を薙ぎ倒した理由は?」


「それはですねー、ここの神門会支部長からの任務として」


「....お前なんでそんなに喋るんだよ」


「そうか...」


なんか、大変そうだな....相方の人


「あっ、そう言えば勇者様にお聞きしたいことがーー」


「ーー?」


「どうやらエルフの方とご結婚されたようで?」


「....どこでそれを聞いた?」


それを聞いた瞬間、二人の全面に簡易的な攻撃魔法陣を構築した


一瞬、驚いてしまった

いくらこの世界最高峰の情報網を持っているとはいえ、知っているなんて

今まで見た限りだとシアに何か危害を加えて来そうだな...


「あー、どこで聞いたかは内緒ですよーー」


ーーこうして攻撃魔法陣を構築されている中でも戦闘態勢にならないのは、俺が勇者だからなのだろう


「....まさかとは思うが、シアに何もしていないよな?」


「いえ....あ、護衛として私の相方の幹部を付けておきましたが...」


ーーー嘘は付いていなさそうだな....いや、マジでさっきのこの二人を見てから神門会に疑惑しか浮かばないんだが....


「そうか....もしかして神門会ってエルフ族にもいるのか?」


「おぉー!さすが勇者様!!鋭い考察です、そうなんですーー我が神門会はほとんどの種族に構成員がいて大体の情報は入ってくるのですよ」


「...よく喋るなお前、機密情報だぞ?」


はあ、とため息を付くもう一人の構成員


「お前も大変だな」


「あ、いえ!ありがとうございます」


「うわーー、本当に結婚したんですね!それで今は方向的に亜人地区エルフ領向かっているのですか?」


「ーーお前ら、さては結構前から付けてたな?」


おそらくユキと会った後からついていたのだろう...気づかなかった、ちょっと悔しい


「はは....それでエルフ領に行くのなら提案なんですが」


「ーー?」


「実はですねー、さっきの商人が持っていた奴隷の中で一人だけエルフ族がいるんですよ」


「ーーつまり俺にエルフ領まで連れて行けと?」


「そうですねーーあ、私たちは残った奴隷さんたちをこれから教国へ連れて行かないとダメなんですよーー」


「ーー構成員にするのか」


「そうですねーー」


「....」


正直乗り気じゃない...俺はシアとのイチャイチャライフをまだ堪能したいーーーがここでエルフを見捨ててしまったらダメな気がする...こいつらみたいにアホな子がどんどん量産されてしまうし、、


「....わかったよ、引き受ける」


「おぉーー!ありがとうございます、これ謝礼金ということで!!」


そう言って袋を渡してくる、体積の割に重いな...さては白金貨だな


「ちょっと待ってくださいねーー」


そういうと、後ろにある家のドアを蹴破り...え、やだ乱暴


「この子ですねーー怪我は治したのですが、隷属れいぞく魔法まほうの一時的な後遺症で感情の起伏きふくが抑えられてるみたいです」


構成員が連れて来たエルフーーーは第一印象がエルフにしては珍しい白髪だった。

西洋人形のように整った顔立ちにブルーのサファイアのような瞳ーーーを持った美少女だった


ーーーーーこれ浮気じゃね?いや、不倫か



―――――――――――――――――


Q 不倫なんて最低だな!!


A まだ不倫と決まったわけではない、落ち着こう

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