〜第26話 重い愛の兆し〜
「ーーーふふ、これで私は本当のエルアのお嫁さんになりましたね」
あのあとオーナーから指輪を買った俺とシアは帝国ホテルへと続く帰路についていた
この世界には指輪に宝石をつける美的感覚はないのだが、魔法が付与されているのかリングが輝いていた
いや、魔法じゃないのだろう...うん
「ーーー末永くお願いします」
こういうのは日本だけかもしれないのだが、シアを見ていると言いたくなった
「末永くーーーですか」
そういうと、一瞬だがシアの表情が
「ーーーそういえば、元々エルフ領へ向かう理由は私が帰るためでしたが....エルアと一緒にいるのでエルフ領へ向かわなくても良いんじゃないんですか?」
「それも考えたが、このまま人間領にいると何かと不便だしーーーやっぱりシアのご両親に挨拶しないとなぁって」
「え?私の両親にですか?」
「やめといた方がよかったか?」
「いえ、良いんですけど....エルフ領ですので攻撃されるかもですよ?」
「それでも伝えておかないと心配するだろうし」
「た、確かにです」
「あーーそれにエルフ族は聞くところによると独自の挙式方法があるって」
「ーーー!そうですね、私も幼い頃はよく夢見てました」
「それをやってみたいなぁーーって」
「ーーーー良いんですか?!」
「あぁ、やっぱり可愛い嫁の願いを叶えるのだ夫の役目だろ?」
そう耳先を撫でながら言うと、ピコピコと上下に動いた
いつのまにかずっと触っている気がする....触っている時のシアの顔がトロけているので嫌がってはないのだろう、うん
「ーーーっ....お、女誑しです!ーーーーーその言葉、他の女性に言ったらダメですよ??」
そう首を傾げながら言うシア、
ーーーあれ?なんか俺しちゃったかな...
「女の子は勘違いしやすいんです、特にエルアみたいな殿方に言われたら女狐がホイホイと増えてしまいます」
「そ、そんな動物じゃあるまいし....」
そう他人事のように言ったのだが何故か
こ、怖いです!シアさん!!
「ーーーーーそうですね、エルフなら別に8人くらい構いませんよ」
そうシアは言うが少しだけ声が震えていた。
ーーーーうん、やっぱりよく小説とかで「〇〇〇様は妻が私だけでは見合わないので、他にも
「8人って俺はちゃんと一人を娶るだけだ.....人間だろうがエルフだろうが他に娶る気はないぞ」
「そ、そうですか....でしたら、私がちゃんと見ないといけなくなりましたね」
「ーーーーなにを?」
「はい、エルアは無自覚に人を惚れさせてそうなので今度から異性と話してはいけませんよ?」
「ーーーーえ?」
「それとも外に出るのを制限した方がいいですかね?」
「いや待て、そう言う感じじゃなかったじゃん....普通にシアだけを愛すんだから、そんなに心配しなくても」
「ーーーそうですね、確かに言いすぎました」
よかった....重いシアも別に良いのだがーーーーーいや、よくはない....いいけど
「では、話すのは良いですが....他の女狐と寝たらーーー」
少しシアは考えるそぶりを見せてからーーーていうか女狐ってなに??
「ーーー泣きます」
「ーーーー俺はシアとしか結婚しないよ」
こんな可愛い子を泣かせるなんて人間の恥だ....どちらにしろシアが泣いているところなんて見たくない
気をつけないとな、うん
「そうですね....私も生涯、エルアとしか結婚しません」
「.....」
「....」
ーーーーーお互いに見つめ合っていたのだがだんだんと気まずくなり、赤面した顔を隠すようにお互いに帝国ホテルへ入ったのだったーーーー
―――――――――――――――――
Q タグにハーレムがついているのは気のせいですよね?
A どっかで過ちを侵すんでしょ()
Q そんな!最低です!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます