〜第21話 幸せに浸る勇者〜
チュンチュンーーー
そう小鳥の
つまりこれは幻聴である。
「いたっ....」
ズキリ、と痛む腰を上げようとしたが腕を掴まれて起き上がれなかった
「うぅん....」
隣ではシアが幸せそうに寝ている....もう少しこのままでいるか
「ーーOh Gott, warum ist das Leben so kostbarーー{奇跡之楽園}」
お互い服を着ていないため、風邪をひかないようにしないとな
そう思い、ざっくり言えばエアコンの役割を果たしてくれる神位魔法結界を張る
「....」
初めてにしては上手く出来たと思うが....途中からシアが少し泣いていたのが気になる
やっぱり痛かったのだろうか?
途中から気持ちよくて、シアのことを考えていなかった自分を殴りたいーー
最初に魔法をかけようと思ったのだがシアに止められてしまった
(エルアからなら痛くても好き)
「ーーーっ」
いや、もう最高か?好きすぎるんだが?!
「スウスウ.....」
何気に初めてシアの寝顔を見ると小さい吐息が聞こえた。
そう言えば....やっぱりエルフと結婚できるのだろうか?
なんか、シアの両親に殺されかける未来しか見えないのだが...0.
まぁ、起きたらもう一度申し込んでみるか
「ーーールアぁ」
しばらく長い耳を撫でているとそう呼ぶ声が聞こえた
こう、なんと言うか寝ている美少女に名前を呼ばれると違った良さがあって萌える
「ーーーーこの耳を見てどう思いますか、か」
シアがこう聞く理由は一つ、大抵の人間はエルフの耳を見ると穢らわしいく思うからだ。
なんせ、魔物....ゴブリンやオークをはじめ魔族のほとんどが長耳だからだ
人間の中には魔物と人間の子供で突然変異したのが、エルフという邪論を唱えているやつもいる。
獣人もほとんど同じ理由だ
それで亜人などと迫害されているのは正直理解し難い....
「....」
こんなに可愛いのに迫害するんなんて人間はどうかしている
今思うと、もしかしたら俺はエルフにしか恋愛感情を抱かないのかもしれない
勇者パーティーの頃は聖女たち....の性格は別として容姿は良かったはずだが何も感じなかった、というか思わなかった
思えばシアと出会ったのは運命かもしれない、いやあそこで出会わなくてもエルフだったら誰でもこうなったのだろうか?
「ーーーーえへへ、エルアぁ」
ーーーーあ、違うなシアだからこうなったのだろう、うん
勇者エルアはシアの耳を気が済むまで撫でた後、二度寝するのだったーーーー
―――――――――――――――――
Q 前のタイトルで結婚したのかと思いました
A まぁ、どうせ結婚するので
Q はい、言質取りました
A はい?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます