第3話
だから、これからどんなことがあっても、彼女を守り続けようと決めたのです。
それからというもの、私たちは二人で力を合わせて生きていきました。
ーー時には喧嘩をしたり、大変なこともありましたが、いつも最後にはお互いを許し合って仲直りすることができました。
そんなある日のことでした................。
いつものように二人で食事をとっていると、突然彼女が咳き込み始めました。
苦しそうな表情を浮かべていますが、私は何もしてあげられないのが辛くて仕方ありませんでした。しばらくすると落ち着いたようで、彼女は笑顔を見せてくれました。
「心配しないで!」
そう言いながらも彼女の顔色は悪く、明らかに無理をしているようでした................私は不安で仕方がありませんでした...............。
「ねぇアリア様、お願いだから無理しないでくださいね?」
彼女は、私言葉に頷きながら答えました。
でも私の心の中には、嫌な予感が消えませんでした。
翌日になっても、彼女は元気になる気配がありませんでした。
それどころか日に日に悪化しているように見えました。
私は不安な気持ちを抑えながら、彼女を看病しました。
少しでも彼女の力になりたかったのです.............。
すると、彼女が突然口を開いたのです。
「私、死ぬのかな..............?」彼女は涙を流しながら尋ねました。
私は何も答えることができずに、黙り込んでしまいました。
すると彼女は微笑みながら言いました。
「もういいよ、十分生きたよね」
その言葉を聞いた瞬間、私は泣き崩れてしまいました。
今までの出来事が、ぱっと思い浮かんできたのです..................。彼女と過ごした日々は本当に幸せでした、だからこそ失うことが怖かったのかもしれません.................。
「アリア様!死んでしまってはいやです!!」
私が叫ぶと、彼女も泣きながら応えてくれました。
「私も死にたくないわ............!でも、どうしようもないの............」
私は泣き続ける彼女を抱きしめました..........。
少しでも、彼女を安心させたかったからです...........。
「私がついていますから、安心してください!」私がそう言うと、彼女も泣きながら何度も頷いてくれました。
翌日ーー彼女は息を引き取ったのです。
最期まで笑顔でした。
彼女の手には一通の手紙が握られていました................。
手紙には彼女の想いが綴られていました。
彼女は自分がこの日に死ぬことを知っていたのでしょう............だから、私に何かを伝えたかったのだと思います。
その内容は辛くて最後まで読んでいないのですが、私は彼女の死を受け止めることができませんでした...............。
あれから数ヶ月ーー今でも彼女のことを思い出すと、涙が流れてしまいます............。でももう悲しむことはやめますーー彼女との思い出を大切にしながら前に進むのです。
そしていつか、また彼女に会える日が来ることを願いながら、私は生きていくことを決めたのでした。
それが彼女にとって一番幸せなことだと思うからです.............。
アリアさん、あなたは私にとってかけがえのない存在でした..........ありがとう............!
またどこかで会いましょうね..........!
私は涙を堪えながら、彼女の手紙を胸に抱きました。
その瞬間、光が降り注ぎましたーー気がつくと私は真っ白な空間にいました。
そこには何もありませんでしたが、どこか温かさを感じる場所です。
まるで誰かの心の中にいるような............そんな感覚でした............。
「ここは............?」私が呟くと、どこからか声が聞こえてきましたーーそれは懐かしくも優しい声でした............。
「久しぶりね」
私は驚きながらも返事をしました。
「あなたは誰ですか............?どうして私を知っているんですか.............?」
「覚えていない?」
その言葉を聞いた瞬間、胸が締め付けられるような感覚に襲われましたーー。
これは、私がずっと探していた人かもしれないと思ったのです。
「あなたは............アリア様なのですか?」恐る恐る尋ねる私に、彼女は笑いながら答えてくれました。
その笑顔は、あの日から変わらず温かくて優しいものでした............。
「正解よ、久しぶりね」
アリアさんはそう言って私に微笑んでくれました。
私は涙が止まらなくなりました.............。
「アリア様!」
私は泣きながら彼女に駆け寄りましたーーでもその手は空を切ってしまいました.............。
どうやら、私から彼女には触れることができないみたいです。
でも、彼女はずっと私を見守ってくれていたようでした。
「今まで頑張って生きてきたのね、偉いわ」
彼女は私の頭を優しく撫でてくれましたーーとても心地良い感触がします。
本当に彼女が傍にいるような気がして、私は思わず泣いてしまいました............。
「アリア様..........ごめんなさい、」
私は泣きじゃくりながら彼女に謝りました。
何度も「ごめんなさい」と繰り返しました。
「謝らないでいいのよ、あなたが謝ることなんて何もないんだから」
彼女は優しい笑みを浮かべながら言いました。
でも、私は自分を許すことができませんでした.............。
「あなたは私のことをずっと見守ってくれていたんですね..........?」
私が聞くと、彼女は笑いながら答えてくれました。「そうよ、あなたが私を忘れちゃっても大丈夫なように見守っていたの。だって、あなたのことが大好きだもの!」
彼女の言葉を聞いて、私はまた泣いてしまいました。
「ずっと私のことを思ってくれていたのね...........でももう泣かないで、あなたは前を向いて生きることができるんだから。」
アリア様はそう言いながら私を抱きしめましたーーほのかに彼女の温かさを感じるような気がしました。
彼女と面と向かって話してるいるのだと思うと、幸せでした............!
「アリア様、これからもずっと私を見守ってくださいますか?」
私が尋ねると、彼女は相も変わらず笑顔で応えてくれました。
「もちろんよ、あなたは誇り高い騎士。 そんなあなたを、ずっと見守っているわ。」
女神のように微笑むアリア様。
.................私はずっと、あなたにお仕えする騎士ですーー。
「ほら、そろそろ目覚めなさい。 皆、貴方を待っていますよ。」
彼女がそう言った瞬間、私はまた眩しい光に包まれ、意識を失ってしまった。
アリア様との再会は、私の心を浄化してくれました。
きっとこれからも、私は彼女のことを忘れないでしょうーー。
この幸せな時間を大切に生きていこうと、私は心に誓いました。
アリア様、ありがとうございます...............! 私は心の中で何度も感謝の言葉を呟きながら、ゆっくりと目を開けました。
視界に映るのは見慣れた天井でしたが、何だか今までとは違った風景に感じました。
ぼーっとしていると、誰かが部屋に入ってきた音がしました。
「テレーシズ、目が覚めた?」
聞き慣れた優しい声に視線を向けると、そこには心配そうな表情を浮かべているローナがいた。
私は安堵し、彼女に微笑んだ。
「おはよう、ローナ」
私の声を聞いて、彼女も安心したように微笑んでくれました。
「よかった..............あなた何日間も眠り続けて、本当に心配したのよ?」
彼女の目には薄っすらと涙が浮かんでいました。
彼女がこんなにも私を想ってくれていたことを嬉しく思いつつも、申し訳なさも感じてしまいました。
私は彼女の涙をそっと拭ってあげながら、謝罪しました。
「ごめんね、心配かけて」
私が謝ると、彼女は首を横に振りました。
「いいのよ、こうやって目が覚めてくれたんだから..............。」
彼女の優しい言葉に、胸が温かくなりました。
私は彼女を抱きしめたい衝動に駆られましたが、今はまだ安静にしておく必要があるため我慢することにしました。
「ありがとう」と心の中で呟きながら、私は彼女に寄り添いました。
そんな私に、ローナは微笑みました。その笑顔はとても可愛らしくて見惚れてしまいそうになりました。
「どうしたの?」彼女が尋ねてくるので、私は微笑みながら答えました。
「何でもないよ、ただ生きてることが幸せだなって思っただけ」
私の言葉を聞いた彼女は少し驚いたあと、嬉しそうな表情を浮かべました。
「私も幸せよ」と言ってくれました。
私は彼女の手を握り締めながら、心の中で思いましたーー。
アリア様、これからもずっと見守っていてください...............と。
1か月後ーー私は元気になりました! もうすっかり体調は良くなってきましたが、まだしばらくは安静にするようにと言われています。
早く色んな場所に行きたいのになぁ...........。
そんなことを考えつつ窓の外を眺めていると、ローナが部屋に入ってきました。
「体調はどうかしら?」と言いながら椅子に座る彼女に、私は笑顔で応えました。
「もう大丈夫、元気いっぱいよ」私が言うと、彼女は安心したように微笑みました。
ローナは私にお茶を差し出してくれました。
「よかったわ...........心配したんだから...........」と彼女は少し涙目になりながら言いました。
彼女の優しさに感激しました。
本当に優しい人だわ。
「ありがとう」私がお礼を言うと、彼女は嬉しそうに微笑み返してくれました。
それから私たちは、他愛もない会話を楽しみながら時間を過ごしていきました。
「ああそうそう、クォーツの怪我もかなり回復してきてるのよ」
ローナが思い出したように口を開きました。
どうやらクォーツはかなり危険な状態だったけれど、持ち前の治癒力でみるちる回復しているようです。
「本当!?」私は思わず身を乗り出して聞いてしまいました。
「ええ本当よ」と彼女は言いました。それを聞いて私は少し安心しました。クォーツも元気そうでよかったぁ..............。早く会いたいなぁ。
それからしばらく経ち、私はクォーツに会うことができました。
彼はまだ少し包帯を巻いているものの、元気そうでほっとしました。
「クォーツ!!」と私は名前を呼びながら駆け寄りました。
「おっとと...............」と慌てて抱き止めてくれるクォーツに、私は思わず頬が緩んでしまいました。そんな私を見て彼も微笑んでくれます。
「良かった、無事だったんだね!」と私が言うと、彼は笑顔で頷きました。
「ああ、テレーシズのお陰だよ」とクォーツは恥ずかしそうにしながら言いました。彼の言葉に少し照れくさくなってしまいましたが、それでも本当に嬉しかったです。
それから私たちはお互いのことを話し合いました。彼の怪我は完全に回復しており、日常生活には問題ないとのことでした。
私はホッと胸をなでおろしながら、彼を抱きしめた後、彼から色々な話を聞くことにしました。
「そういえば、アリア様との再会はどうだったんだ?」クォーツが私に尋ねてきました。
私は少し照れ臭く思いながらも、素直に答えることにしました。
「うん.............実は夢枕に立たれまして............」私が言うとクォーツは驚いたような表情を浮かべました。でもすぐに悲しみの表情に変わります。「やはりアリア様は..............」とクォーツはしみじみと言いました。
私は頷きながら、彼女との再会を思い返していました。
アリア様との再会は本当に感動的でした。
彼女の温もりを感じることができて、本当に嬉しかった。
クォーツは、私の肩に手を置きながら優しく微笑んでくれました。
「良かったな」と言ってくれた彼の言葉に、私は涙が出そうになりました.................でもここは我慢です!
「ありがとう................」私は精一杯の気持ちを込めてお礼を言いました。
それを聞いたクォーツは、照れ臭そうにしながら頭を撫でてくれました。
それが嬉しくて、思わず笑みがこぼれてしまいます。
..................その後も私たちはたくさんお話ししました。お互いの近況や最近のこと、そしてアリア様との再会について。
クォーツは私と一緒に居ることで、新しい発見があったと言ってくれました。
私もクォーツと一緒に過ごしているうちに、たくさんのことを学べましたし、成長できた気がします。これからも一緒に成長していければいいなと思います。
「これからよろしくね!」私が言うと、彼は微笑みながら頷いてくれました。
2人で幸せな気持ちになりながら、私たちはお城へ向かいました。
そこで新たな任務が待っているのです!!
不安と期待が入り混じった気持ちで歩いていると、突然クォーツが、私の手を握ってきました。
突然のことに驚いて彼の顔を見ると、彼は真剣な表情をしていました。
「どうしたの?」と尋ねると、彼は真剣な眼差しで見つめてきました。
「何があっても、私がお前を守るから.............だから安心してくれ」彼の言葉に私は胸が締め付けられるような気持ちになりました...........。彼の優しさに感動しつつ、私もその気持ちに応えるために精一杯の笑顔で応えます!!「ありがとう!私も君の事を守ります!」
2人で笑い合った後、私たちは手を繋いで歩き始めました。
執務室までやってきた私たちは、国王陛下へ謁見しています。
「よくぞ来てくれた2人とも、............聖女アリアのことは、本当に辛かっただろう.............」
国王陛下は私やクォーツがアリア様を失ったことによる精神的ショックを心配しているようでした。
でも私たちは大丈夫です。クォーツや仲間たちの支えのおかげで、立ち直ることができました!だから心配しないでください!
「ありがとうございます.............でも、私は大丈夫です!」私が力強く言うと、国王陛下も安心したように微笑みました。「............うむ、そうか............では本題に入ろうか」そう言って話を切り替えます。
「まずは新しい聖女についての状況報告を行うとしよう」
「え!?もう新しい聖女様が見つかられたんですか!?」国王陛下の言葉を聞いて、私は驚きでいっぱいで緊張しました。新しい聖女様と関わるのは初めてなので、一体どんな人なのか不安な気持ちです..............。クォーツの方を見ると、彼も同じような表情をしていました。
「ではこちらへ来てくれ」と言って国王陛下が立ち上がります。慌ててついていく私たち。
私たちが連れてこられた部屋は小さな部屋でした。
部屋の中には小さなベッドがあり、その上に1人の少女が眠っています。
彼女こそ、私たちが新しく出会った聖女様でした!
その少女は幼くて可愛らしい顔立ちをしており、年齢は12歳くらいでしょうか?
彼女の名前はまだありませんが、聖女としての力は十分に持っていました。
「初めまして.............」と声を掛けると、彼女はゆっくりと目を開けて私たちを見てきました。
まだ意識がはっきりしないのか、ボォーッとしていますが、やがて目に光が宿ります。彼女は私をじっと見つめたまま何も喋ろうとはしませんでした。
私が戸惑ってしまうと、クォーツが代わりに話しかけてくれました。
「初めまして。俺はクォーツ、怖がらなくていい」と言いながら、優しく微笑む彼につられるように彼女も笑いました。
ああ、イケメンパワーってすごいわ............。
彼女の名前はまだ決まっていないそうで、その名前を決めるためにもまずはお互いのことを知る必要があるとのことで、私たちは彼女と過ごすことになりました。
今日は、朝から新しい聖女様である彼女の名前を考えるため、私たちは中庭に来ていました。
芝生の上に座りながら、みんなで考え始めます。「どんな名前が良いかな?」と私が尋ねると、クォーツが真っ先に答えました。
「俺は............"ベル"という名前が良いと思うな」彼の言葉を聞いて、私は納得の表情を浮かべましたが、聖女様は不思議そうな表情をしていました。
「どうしてベルがいいの?」と彼女が尋ねると、クォーツは優しい笑みを浮かべながら、答えました。「ベルっていう音は、とても綺麗な音色を出すから.............きっと君のことも綺麗に輝かせてくれると思う」そう言って彼女を抱きしめてあげると、彼女は嬉しそうに笑ってくれました。
それから私たちは、色々な名前を出していきましたがどれもしっくりこず.............結局、聖女様本人に決めてもらうことにしました。
聖女様はしばらくの間考え込んでいる様子でしたが、やがて顔を上げました。
彼女の口から発せられた名前は、「ベル」でした。
その名前を聞いた瞬間、私たちは喜びの声を上げました!
彼女の笑顔は、とても美しく輝いていました。
その後もベル様は、私たちの癒しとなってくれています
...............でも、時々クォーツと2人きりになっては何やら楽しそうにしている姿を見ると、少し嫉妬してしまう自分もいます...............。
だけど、そんな気持ちもすぐに吹っ飛んでしまうくらい、私もクォーツも彼女と過ごす時間が楽しくて仕方なかったのです。
2人で遊んでいる時の彼女たちは輝いていて、本当に幸せそうでした。
この時間がいつまでも続いてほしいな.............と思いながら、ベル様の魔法の練習にも付き合っていました。
まだまだではあるものの、それでも少しずつ成長している様子が伺えました。
このまま順調にいけば、きっと素晴らしい聖女になるはずです。
クォーツと共にベル様を見守る毎日が続く中、私たちはついにその日を迎えることになりました。
それは.............新しく迎える聖女様お披露目の日でした!
王城で開かれる特別な式典ということで、私たちも参加することになりました。
ドキドキしながら式典会場へ向かうと、そこには大勢の人々が集まっていました。
皆の視線が集まる先には、可愛らしいドレスを着たベル様が立っておられました。
私とクォーツも、そのお姿を見守ります。
彼女は緊張しながらも、頑張っている様子でしたが、どこか自信に満ち溢れているように見えました。
ベル様は国王陛下の前に進み出て、自己紹介をしました。
「私の名前はベルです!精一杯お務めを頑張りますので、よろしくお願いします!」そう言って頭を下げる彼女に対して、拍手が送られます。
その後、式典は滞りなく進行していきました。
聖女様のお披露目が終わった後は、他の国から来賓の方々との交流が行われていました。
様々な方々がベル様の前に集まって来られ、各々自己紹介や挨拶をされていきます。
ベル様も最初は戸惑っていた様子でしたが、次第に慣れてきたのか、笑顔で対応していました。
その様子を見て安心した私たちでしたが、一方で不安もありました。
「大丈夫か..............」クォーツが心配そうに呟きました。
私も心配ですが、今は信じるしかありません。
そして、ついに滞りなく式典が終わりを迎えました。
帰り道で、私はクォーツに尋ねました。
「ベル様のこと、どう思う?」すると彼は少し考え込んだ後、答えました。「そうだな...........これからもっと成長していくと思うし、俺たちも協力して支えていこう」そう言って彼は微笑みました。
彼の言葉に、私も思わず笑顔になります。
新しい聖女様のベル様と共に過ごす日々は、とても楽しいものでした。
彼女は素直で純粋で、私たちのことも信頼してくれています。
彼女の笑顔を見られるだけで、私たちも幸せになれるのです。
そしてついにその時がやってきます..........。
その日はとても素晴らしい一日でした!
ベル様と私たちは、国王陛下や国賓の方々の前で歌を披露しました。
これは人々の傷を癒せる歌で、緊張しながらも一生懸命歌うベル様は、本当に素敵でした。
彼女の歌声は人々を魅了し、感動させました。
思わず私も涙を流してしまいそうになるくらい、素晴らしいものでした。
そして、国王陛下も大変喜んでいた様子でした!
式典が終わり、王城を後にする私たちでしたが、帰り道でも興奮冷めやらずといった感じで、話していました。
「凄かったよね!」私は興奮した様子で言いましたが、その後急に静かな雰囲気になりました。
どうしたのかな?と思っていたら、クォーツは突然私の手を取り、ぎゅっと握りしめました。
「............え!?ど、どうしたの?」突然のことに驚いて尋ねると、彼は真剣な眼差しで見つめてきます。
「これからも、皆でずっと一緒だ」そして優しく微笑んでくれる彼の顔を見て、私は胸の奥が熱くなるような感覚を覚えました。「うん!」と私は力強く頷きます。
それから私たちは、馬車に乗って街に戻る途中、窓の外を眺めながら思い出話に花を咲かせていました。
「ねえ、ベル様ってすごいよね!」私がそう言うと、クォーツも頷きました。「ああ、本当に凄い子だよ。元気が1番だ」そして彼は、最近のベル様について語り始めました。
彼の話はどれも面白くて、聞いているだけで楽しい気分になれます。
私も思わず笑ってしまいました。
そんな私を見て、クォーツも笑ってくれました。「これからもよろしくね!」と私は彼に言いました。
すると、彼は優しい笑みを浮かべて頷いてくれました。
それから私たちは聖女様の護衛として、常に一緒にいるようになりました。
街へお出かけしたり、買い物に行ったり、一緒に食事を取ったり............。楽しい時間を共に過ごしました。
私たちは皆仲良しで、毎日が幸せでした。
ベル様が笑うと私たちも笑顔になりますし、クォーツも笑ってくれます。
時にはケンカすることもあるけれど、最後には仲直りしてまた仲良くなれます。
そんな日々が続きましたが、ある日突然クォーツの様子がおかしくなりました。
彼は思い詰めた表情をしており、何か悩んでいるように見えました。私がどうしたのか尋ねると、彼は言いにくそうな表情を浮かべましたが、やがて意を決して口を開きました。
「実は、ずっと考えていたことがあるんだ............」彼はそう言うと、私をじっと見つめてきます。彼の目は真剣でした。
私はゴクリと唾を飲み込みます。
緊張しながら彼の言葉を待つ私でしたが、彼はなかなか言い出そうとしませんでした。
それからしばらく沈黙が続きましたが、ようやく意を決したようで、真剣な面持ちで話し始める彼。
その内容を聞いた時、私は衝撃を受けました。
それは彼にとって辛い決断だったことでしょう..............でも彼の思いを聞くうちに、私も自分の思いを伝えようと思いました。
「分かった!じゃあ............」と私は彼に笑いかけました。
「一緒に頑張ろう!」そう言うと、彼は少し驚いたような表情を浮かべましたが、すぐに嬉しそうな笑顔を見せてくれました。
私たちはお互いに支え合いながら、未来へ歩んでいくことを決めたのです。
私たちは2人で一緒に戦う覚悟を持ちました。
でも、その前にやらなくてはいけないことがあります。
それは、私たちの大切な仲間であり、家族でもあるベル様の成長を見守ること............それが最優先です!
これから、辛いことや大変なことがあるかもしれないけれど、みんなで力を合わせて乗り越えていこう。
そして、その日はやってきました。
ベル様の魔法の才能が開花し、正式に聖女として認められる日がやって来たのです。
国中の人々や国王陛下からも祝福され、彼女は誇らしげな表情で微笑んでいました。
私も自分のことのように、嬉しくて仕方がありませんでした。
「ベル様、おめでとうございます!」私が声をかけると、ベル様は恥ずかしそうにしながら「ありがとう、テレーシズ!」と言ってくれました。これからも一緒に頑張りましょうね。
そして私たちは、新たな一歩を踏み出しました。聖女様の護衛としてだけではなく、一人の人間として成長していこうと心に誓いながら。
一緒に頑張っていこう。
それからも私たちは共に日々を過ごしました。色々なことがありましたけど、私たちはいつも一緒でした。
どんな時でも支え合って頑張ってきましたし、これからも一緒に歩んでいきたいと思っている。
そんなことを思いながら、私はゆっくりと眠りにつきました。
これからもよろしくね、私の大切な仲間たち。
翌朝、私はいつものように目を覚ましました。
窓から差し込む陽の光が気持ちよくて、思わずうっとりしてしまいます.............が!今日も特訓の日なので、そんなのんびりしている場合ではありません。
急いで準備をしないと!そう思って、飛び起きようとした時でした。
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