『アリクス』プロット前編 ※変更点がありますので、また書き直します。
「あらすじ」
ごく普通の大学1年生「大咲(おおさき) 心愛(きよえ)」。
妹の「心美(まなみ)」と一緒に隠れ家のようなお店で見つけた、ピンクの宝石がついたゴールドブレスレット。
おそろいで買った、次の日。
ブレスレットが急に光りだし──いつの間にか、5歳の見習い執事になっていた……!
少年になってしまった心愛は、「アリクス」としての人生を生き抜くと誓う。
「主人公 執事の少年 (途中から女・姉)」
「ヒロイン メイド (妹)のサーシャ、伝説の魔法剣士の娘リルフ」
全て3人称に直します。
「目次」
「第1章」
「プロローグ」『大咲姉妹』
「第1話」『アリクス・アルーシャ』
「第2話」『新しい家族』
「第3話」『レナルド・レイモンド』
「第4話」『お付の執事』
「第5話」『ステファニー・シヴィッド』
「第6話」『初めての友人』
「第7話」『ウィルフリード・アルドリック』
「第8話」『護りたい人』
「第9話」『サーシャ・レティシア』
「第10話」『お付のメイド』
「第11話」『アデリータ・アルドリック』
「第12話」『幼馴染との思い出』
「第13話」『アデリナとサブリナ』前編
「第14話」『アデリナとサブリナ』後編
「第15話」『真心』
「第16話」『忠誠』
「第17話」『ライラックとリラ』
「第18話」『リルフ・クインテンス』
「第2章」
「第1話」『中等部』
「第2話」『入学式』
「第3話」『ブレン・デアーグ』
「第4話」『ブラント・グッドオール』
「第5話」『エアニー・エアネスト』
「第6話」『エメスト・オリス』
「第7話」『武器職人』
「第8話」『マテル・メリル』
「第9話」『イデリーナ・ミイルズ』
「第10話」『クラーク・クリーガー』
「第11話」『避暑地での訓練』
「第12話」『学園祭準備』
「第13話」『学園祭』
「第14話」『ダンス』
「第15話」『舞踏会』
「第16話」『卒業パーティー』
「第3章」
「第1話」『高等部』
「第2話」『白薔薇庭園』
「第3話」『切り裂き事件』
「第4話」『浄化魔法』
「第5話」『敵襲』
「第6話」『プレゼント』
「第7話」『セリーヌ・シャーロット』
「第8話」『敵の正体』
「第9話」『操られた人々』
「第10話」『誘導』
「第11話」『
「第12話」『それぞれの恋』
「第4章」
「第1話」『閑話』
「第2話」『勲章授与』
「第3話」『男の呪い』
「第4話」『アリクスの真実』
「第5話」『いつか秘密はバレるもの』
「第6話」『調査』
「第7話」『離れても互いを想う』
「第8話」『伝説の魔法剣士』
「第9話」『告白』
「第10話」『優しい友人たち』
「第11話」『男の居場所』
「第12話」『
「第13話」『本当の再会』
「第5章」
「第1話」『異性の親友』
「第2話」『親友?』
「第3話」『恋愛?』
「第4話」『恋愛感情』
「第5話」『新しい学校生活』
「第6話」『ロズレ・ブロンシュ』
「第7話」『ドレス』
「第8話」『白薔薇のダンス』
「第9話」『特殊能力』
「第10話」『ずっと好き』
「第11話」『諜報活動』
「第12話」『敵との遭遇』
「第13話」『隠れ家』
「第14話」『
「第15話」『
「第16話」『「
「第17話」『異世界の姉妹』
「第18話」『ハッピーエンド』前編
「第19話」『ハッピーエンド』中編
「第20話」『ハッピーエンド』後編
「番外編」『雨の日』
「番外編」『レイモンド家の使用人たち』
「番外編」『その後のレイモンド家』
「番外編」『その後のデアーグ家』
「第1章」
「プロローグ」『大咲姉妹』姉妹が異世界に飛ばされるまで。
小さい頃の2人のシーン。
※女の子らしいシーンを入れたい。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
母親と料理の片付けをしている姉。妹の支度が終わるのを待っている。
妹が少し慌ててリビングにやってくる。
(姉は真面目で、優しくてしっかり者。黒のショートカット、黒い瞳。
妹は少し甘えん坊で純粋、真っ直ぐ。ふわっとした黒のボブヘア、黒い瞳。)
姉に謝る妹。笑って「大丈夫」と言う姉。
妹の身だしなみを整えてあげる姉。
母親に声をかけて出かける姉妹。
玄関先にラナンキュラスと姫ライラックが植えてある煉瓦の小道。白い石が光る。
ミモザのリース。
2人は両親と暮らしている。
年の離れた兄は、別の場所で1人暮らしをしている。
兄のひととなり。穏やかで優しい兄。
空いた兄の部屋は今、姉の部屋になっている。
しかし、姉妹は昔と変わることなく、妹の部屋でテレビを見たり、2人で一緒にゲームをしたりしている。
未だにホラーを見て眠れなくなった妹と一緒に寝ることもあった。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
仲良し姉妹の2人は、ある小さなお店 (隠れ家のようなお店)で同じデザイン (ピンクの石が付いたゴールド)のブレスレットを買う。
※神が2人に買わせるために、商品の中に混ぜていた。
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次の日、姉が妹の帰りを待っていると、突然ブレスレットが光り出す。
「第1話」『アリクス・アルーシャ』記憶を取り戻した。お勉強と訓練。
料理シーン。
(異世界に呼び出され、赤ちゃんの姿になり、それぞれの親に引き取られる。
その時にも、腕にはブレスレットが付いていた。
姉の両親は、国軍をまとめる王族公爵家に仕えていた。
姉は、いつかメイドとして働くことになっていたが、1歳の時、屋敷の隣にある執事やメイドたちの住居で第3章の黒幕の女に目を付けられてしまう。
黒幕の女性の友人だった第3章と第4章の黒幕の男に「男になる呪い」をかけられ、周囲から「元々、男だった」と記憶を書き換えられてしまう。
※不思議な力を感じ、何となく姉を気に入り、大人になったら迎えに行こうとしていた)
5歳になった姉は、別の世界での記憶を思い出す。
しかし、体を見ると、なんと自分は「アリクス」という名前の男に生まれ変わっていた。
(と、思い込んでいる。※この時は呪いのことを何も知らない)
──私は……、今できることをやるだけ。
見た目は少年の姿で、力強く頷く。
※仕方がないので、男として生活するうちに慣れていく。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
食堂で食事をするアリクスと仕事仲間たち。
ブリジット、アデル、ランディー、サンディーが登場する。
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午前中、マナーの勉強。
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午後、教養の勉強。
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夕方、鍛錬中。レナルドとの関係。
クラークとの戦闘訓練。レナルドに話しかけるクラーク。
(クラークが、ようやくここに連れてこられた意味が分かって来た頃。
それまでは、なぜ自分がこの子ども (レナルド)の家庭教師をしなければならないのか、全くわからなかった。しかも、子どもの戦闘訓練まで見なければならない。
レナルドと接して分かった。彼は賢い。彼を育てるために自分は呼ばれたと思った。
それもあるが、彼には人を護る大切さを知ってほしかった部分もある。
子どもに対して、彼は護りたいと思う気持ちが薄かった。
彼は国の軍人として、そこが足りていなかった。
レナルドを育てること。クラークを彼の補佐にし、人間として成長させること。
その3つが目的だった。
「今なら、何となくわかる」とクラークは思う)
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
別の日。料理当番。
「第2話」『新しい家族』生まれた家族。レナルド付きの執事に決まる。
幸せそうな家族のシーン。
※幸い魔力が強く、戦闘能力が高かったので、レナルドを護れるくらいの少年に成長した。
※アリクスはブレスレットが腕についたまま生活する。
※ブレスレットの不思議な力を少しだけ感じている。魔法を強化できる。
※風呂の時も付けたまま入る。強力な防御魔法がかかっており、汚れない仕様。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
寝る前に、アリクスは生まれた妹と自分の母親に会いに行く。
アリクスは別の世界で一緒だった妹のことを思い出す。
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アリクスは6歳になり、レナルド付きの執事に任命される。
アリクスは家族に挨拶をしに行く。
妹のことを考えていた。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
アリクスはみんなと挨拶する。
「第3話」『レナルド・レイモンド』レナルド付きの執事になる前日。
白薔薇庭園のシーン。夜のバルコニーのシーン。
屋敷に引っ越すことになったアリクスは、荷物をまとめ終え、1度じっくりと見たかった白薔薇庭園と向かう。
※レイモンド家には、5月に咲くアルバローズ(マダムルグラドサンジェルマン)の白薔薇庭園とブライダルホワイトの白薔薇庭園がある。
※白薔薇庭園は、「つるサマースノー」を使い、緑の垣根のようになっていて、2つの部屋のように仕切られている。その中に入る場所には扉がつけられ、それを開けて白薔薇庭園に入ります。
※白薔薇「つるサマースノー」、トゲがないのが特徴。
※庭師が垣根になるように手入れしている。
そこには、レナルドが立っていた。
「白い薔薇が好きなんだ」
レナルドは思わずそう話す。
話をしているうちに仲良くなっていく2人。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
アリクスは夜に眠れなくて、バルコニーに出る。
その隣のバルコニーにレナルドが立っていた。
話をする2人。
「アリクスは──白薔薇が似合うな」
レナルドは思わず呟く。
レナルドに気づかわれつつ、アリクスは部屋に戻る。
「第4話」『お付の執事』初めてレナルド付きの執事になった日。
お茶会のシーン。
アリクスとレナルドの新しい生活が始まる。
アリクスがレナルド付きの執事になった初めの日。
アリクスとレナルドの1日を追う。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
昨日、「誕生日のプレゼントだ」と言われ、レナルドに白薔薇と白薔薇の万年筆をプレゼントされた。
タイピンを新調したレナルド。武器になる2種類のタイピン。
アリクスにも白薔薇のタイピンを渡される。
「第5話」『ステファニー・シヴィッド』泣いている令嬢と出会う。
白薔薇庭園のシーン。
ステファニーを捜しているみんなのところへ連れて行き、少し遠くから見送る。
※最後にステファニーが「約束よ!」と言う。
※マテルとイデリーナが捜している。
レナルドだけがアリクスだとわかる。
レナルドが寝る前にアリクスを呼び出し、話をする。
ステファニーとのことを聞き、心配しながらも手紙のやりとりの許可を出す。
アリクスは誕生日にレナルドから白薔薇の万年筆と花をもらった。
※白薔薇の万年筆はマンフリードの頃からレイモンド一族が気に入った使用人に与えている。
その次の日、屋敷の中で迷い込んだ小さな令嬢と出会う。
「なぁに?」と、じっとアリクスを見るステファニー。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
「ステファニー」の過去。※本当は、わがままな悪役令嬢になる予定だった少女。
ステファニーの母親・パトリシアは美人で、きらびやかな見た目、気の強さ、家柄の良さから、周囲からやっかみを受けていた。
それは娘のステファニーも例外ではない。
むしろ、小さくて弱くて、国内にいる娘の方が風当たりは強かった。
忙しい両親に友だちがいない環境。
メイドたちも、ほとんどの人がプロで、みんな仕事に徹している。
ステファニーと親しく接してくれる人はいなかった。
さみしくて、頼りたくても頼る人もいなくて、時間だけが無駄に過ぎていった。
ステファニーは「いい子」じゃ伝わらないから、「いい子」をやめた。
親しく接してほしくて、どんどんわがままになっていく。
気持ちをわかって欲しい。諦めたくない。言いたいことを吐き出すステファニー。
私の気持ちをわかって!
でも、どれだけ話しても叫んでも、独りでわかってもらえない。寂しい。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
話を聞いているうちに、ステファニーに同情したアリクスは、妹に接するように優しく話しかける。
ステファニーに手紙を書く約束をする。
「また屋敷に遊びに来てください」とアリクスが言うと、ステファニーは喜んだ。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
早速、アリクスから手紙が届いた。
※悪役令嬢付きのメイド・イデリーナ (17歳)と護衛の青年・マテル (19歳)の恋愛。
初めは誰からの手紙なのかわからず、捨てられそうになっていた。
手紙を待っていたステファニーが勢いよく手紙を掴み取る。
「これは
イデリーナは手紙を取り返す。
泣きそうになるステファニーに、イデリーナは自分たちがチェックをすれば手紙のやり取りをしてもいいと提案する。
ステファニーは嬉しそうに笑う。
ステファニーは早速、アリクスに返事を書いた。
※身分違いだが、アリクスの書いた手紙はステファニーのわがままにより、毎回必ず彼女の元に届いた。
※アリクスに、よく相談に乗ってもらっている。
アリクスからの手紙を楽しみにするステファニー。
「第6話」『初めての友人』ようやく会うことが許されたステファニー。
白薔薇庭園のシーン。お茶会のシーン。
昔は手に薔薇のとげが刺さり、嫌になっていたが、ステファニーはアリクスと白薔薇庭園の前で出会い、ようやく薔薇を好きになれた。
手紙のやりとりを初めて2週間後。
イデリーナに会うことを許されたステファニーが弟のエディングを連れて、さっそくレイモンド家を訪れる。
玄関前で、レナルドがステファニーとエディングが挨拶する。
ステファニーはレナルドにそれとなくアリクスのことを聞く。
アリクスと挨拶したステファニーは、「ステファニー様」と呼んでもらおうする。
レナルドは自分を見るアリクスに許可を出す。
挨拶するエディングとアリクス。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
しばらくして、レナルドとステファニーが付き合っているという噂が流れる。
レイモンド家に4回目の訪問をするステファニーとエディング。
ステファニー付きのメイドのイデリーナと護衛の騎士マテルも出す。
本当はレナルドに会いに行くのを口実に、執事のアリクスに会いに行っている。
白薔薇園に机と椅子を出して、お茶を飲むレナルドたち。
レナルドにアリクスを譲ってほしいと暗に言う。
やんわり断るレナルド。
レナルドにとって信頼できる人間は珍しいので、アリクスを渡す気は全くない。
マテルとイデリーナのところに行くステファニー。
呼ばれるアリクス。
エンディングが、姉に初めてできた友人だから見逃してほしいとレナルドに頼み込む。
レナルドはエディングに諭された後、アリクスとステファニーを見る。
穏やかに話すアリクスとステファニーに、「まあいいか」とレナルドは思う。
レナルドは、ため息をつきながらも許可する。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
ステファニーとエディングは次の5回目までは来ていたが、あれから急に来なくなっていた。
アリクスはステファニーと手紙のやりとりはしている。
「第7話」『ウィルフリード・アルドリック』ウィルフリード王子とレナルド。
パーティーのシーン。
フリードとマンフリード。
ブラントも少し出す。
王家のパーティーに出席するマンフリード。
王家とレイモンド家は元々昔から仲が良かった。幼馴染の2人。
高等部卒業後に別々の道に進み、少しだけ疎遠になり、お互い忙しく、あまり会えていなかった。
レナルドのパーティーデビューは、まだ少し先。
ウィルフリード王子とレナルドは一応、お互いの屋敷で数回だけ会ったことがある。
フリード国王とマンフリードが息子たちの話をしている。
もう1人の幼馴染「アーモット・カレンベルク」の話になり、ウィルフリード王子とブラントを見る2人。
2人の様子とアデリータ姫の話をするフリード国王は「また3人で会いたい」と話す。
少し離れて見ていた護衛「ロストン・ルーデンドルフ」、執事「トーマン・スペンサー」。
マンフリードは2人と目が合い、微笑まれる。
ふっと笑ったマンフリードは、「ああ」と国王に答える。
※『アリクス』のロストンとトーマン。
護衛騎士ロストンのほうが地位が高い。
しかし、国王の護衛と国王の執事で、国王を支える仕事仲間。
そのため、国王の前や公式の場以外では普通に仲良く会話している。
男同士の気安い関係。
二人は国王が離れると、よく彼について話したり、少し遠くから見守ったりしている。
「第8話」『護りたい人』ステファニーとウィルフリード王子の恋。
白薔薇庭園のシーン。お茶のシーン。ロマンチックな夜のシーン。
ブラントはウィルフリード王子に言われ、庭園の外で待機。
庭師のフィリップ・ガードナー。
ステファニーの屋敷の庭師ケント・パーカー。
9月になった。
しばらくいなかったレナルドとアリクスとクラーク。
クラークの左襟にも白薔薇のついた金銀のタイピンがついている。
ステファニーとエディングが久しぶりにレイモンド家にやって来ていた。
避暑地での戦闘訓練の話をする。
ロッククライミング、戦闘訓練、サバイバル。料理。軍関係のお勉強。
ステファニーは王子・ウィルフリードとの出会いを話す。
話を聞くアリクスとレナルド、クラーク、弟のエディング。
軍人のクラークがいるので、少し遠くで警護する騎士マテルと控えているイデリーナ。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
ウィルフリード王子とステファニーの出会い。
5月半ば。
お屋敷にある庭園の薔薇が素敵で、ウィルフリード王子にお花を頂く。
転びそうになったステファニーを受け止めてくれた。
夜に眠れない時に、光魔法で楽しませてくださったとアリクスたちに話すステファニー。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
ステファニーが恋愛してきたことに喜ぶアリクス。
ウィルフリード王子と恋愛したので、アリクスを取られなくて済むと安心するレナルド。
恋愛話に興味のないクラーク。
ステファニーに何回も話をされ、聞き飽きたエディング。
そして、頂いた薔薇で、それぞれのイメージに合った薔薇のしおりを作った。
ウィルフリード王子には赤い薔薇のしおりを贈る。
白い薔薇のしおりをアリクスとレナルドに贈る。
ピンクの薔薇のしおりをエンディングに贈る。
グリーンの薔薇のしおりをクラークに贈る。
自分はオレンジの薔薇のしおり。
庭師にも相談したとステファニーは言う。
自分で作った花をプレゼントしようと自分の育てている場所は毎日水やりをしている。
イデリーナとマテルに話を聞いてもらおうとする彼女を横目で見て、アリクスたちにエディングはこっそり話す。
「しおりを作るのに、ものすごく時間がかかったんです。姉上はあまり器用ではありませんし、会う時間を削って作っていました。レナルド様たちと手紙のやり取りをするので精一杯で、しばらく会いに来れませんでした。姉上はレナルド様のことも気に入っています」
「──ああ、分かっている」
みんなにこやかに笑う。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
・ウィルフリード王子とステファニーの本当の出会い話。
ウィルフリード王子の屋敷の庭園が素敵。
アリクスにお花を贈りたい。
自分も素敵な花を育てたい。
「お好きな花をどうぞ」とウィルフリード王子が言う。
はしゃいでいたら転けそうになり、ウィルフリード王子に助けられる。
「ありがとうございます」と、お礼を言う。
真っ赤になったステファニーをウィルフリード王子は「可愛らしい」と思う。
薔薇を一緒に選んでくれるウィルフリード王子はこの薔薇たちをどうするのか尋ねる。
ステファニーは、お世話になっている人たちの名前を上げていく。
レナルドの話をウィルフリード王子は始めるが、ステファニーは彼と付き合っているわけではないことをはっきりと伝える。
良くしていただいていることと、「これは秘密なのですが、レナルド様のお付きの執事と仲良くしていただいているのです」と言う。
ウィルフリード王子はステファニーの話を信じて微笑む。
ステファニーは信じてもらえたことに驚く。
ウィルフリード王子は「何となく、君が『本当のことを言っている』と思ったんだ」
ステファニーは信じてもらえて嬉しくなるのと同時に、涙を流す。
ウィルフリード王子はハンカチでステファニーの涙を拭く。
ウィルフリード王子はステファニーに好感を抱いた。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
夜に寝られないでいたステファニーが中庭の薔薇を見ていると、横から声がかけられる。
ウィルフリード王子はステファニーと話す。
そして、中庭の薔薇を見て、光魔法を使い、薔薇に灯りをともす。
ステファニーは幻想的な光景に見惚れ、ウィルフリード王子はその姿を見て微笑んでいた。
「第9話」『サーシャ・レティシア』アリクスが妹と再会するまで。
パーティーのシーン。
(その頃、妹はウィルフリード王子に仕えるメイド見習いとして働いていた。
しかし、以前とは違い、髪は金色、瞳は澄んだ青に変わっていた。
妹もブレスレットを肌身離さず付けていた。
ある日、敵が密かにアデリータ姫を襲い、彼女を庇って死にそうになったところで、ブレスレットが光り、シールドが発動して助かった。※妹は防御魔法と回復魔法が得意。
ウィルフリード王子の護衛・ブラントによって取り押さえられた。
助けられたアデリータ姫からお礼を言われ、その後、姫専属のメイドになった。
※見習いメイドとしても優秀。ウィルフリード王子やアデリータ姫にも一目置かれていた)
10月になった、ある日。
ウィルフリード王子の屋敷でパーティーが開かれることになった。
※アリクスにご執心なステファニーも来ていた。彼女はウィルフリード王子の花嫁候補。
アリクスはオールバックのような髪型にしている。
レナルド付きの執事として同行していたアリクスは、彼に頼まれごとをされ、場を抜けることになった。
※レナルドは庭園について聞きたいことがある。庭師に話を聞きたい。
レナルドの母親は庭園に力を入れている。四季咲きの白薔薇の話。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
そこでアリクスは渡り廊下を走ってきた小さなメイドとぶつかってしまう。
メイドの持っていたコップが倒れ、アリクスの腕に水がかかる。謝る2人。
メイドは袖をまくるアリクスの手首にブレスレットを発見する。
慌てて自分の手首のブレスレットを見せるメイドにアリクスは驚く。
「「ひょっとして……」」
声が重なる。
「心美(まなみ)?」
「きよ姉ちゃん?」
お互いの名前を呼ぶ2人。
抱きしめ合い、少しだけ話をする2人。
お互いの名前と連絡先を教え、別れる。
※アデリータ姫付きのメイド「サーシャ・レティシア」。
今回は「ハンナ」と「ヘレナ」が彼女についているので、会場の手伝いをしていた。
アリクスはレナルドのお使いをするために離れ、サーシャは水をこぼしてしまったので、新しい水を取りに行く。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
妹・サーシャから手紙が届き、喜ぶアリクス。
その後も、手紙でのやりとりをする。
他のパーティーで会った時に少しだけ話すこともあった。
※アリクスはオールバックのような髪型にしている。
「第10話」『お付のメイド』サーシャのアデリータ姫や同僚のメイドとの日常。
お茶会のシーン。
※妹は、アデリータ姫付きのメイド。
※姉は、レナルドの「執事」兼「護衛」。
アリクスに会った時と手紙のやりとりをしている話。
サーシャはアデリータ姫と仲がいい。
ハンナとヘレナが仲良くしていて、サーシャにも良くしてくれている。
2人もアデリータ姫と仲が良く、楽しそうにおしゃべりしている。
メイド長のケイトが指導役で登場する。
メイドたちがエアニーの話をする。
サーシャは嬉しそうに笑う。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
ウィルフリード王子とのお茶会で話をするアデリータ姫。
「私はサーシャの作るお菓子が好きです」
サーシャは用事を頼んでいるので、ここにはいない。
「エアニーも、彼女のお菓子を気に入っているみたいだな」
「ええ。本当に大好きなのでしょうね」
サーシャがお菓子を渡して、エアニーが受け取る様子を思い出すアデリータ姫。
アデリータ姫は綺麗な花が開くように笑った。
「第11話」『アデリータ・アルドリック』アデリータ姫が襲われた話。
不気味な雰囲気。戦闘シーン。
敵に襲われるアデリータ姫。
10歳になったステファニーは、ウィルフリード王子の婚約者となっていた。
ステファニーは、アリクスに屋敷へ遊びに来るように誘い、レナルドにも声をかける。
レナルドは苦笑している。
アリクスは自分の気持ちを誤魔化すように、「ところで、クラークさんはどこに行ったのでしょう?」と訊くと、レナルドが答える。
クラークはエアネスト家の長男「エアニー」と音楽の話に花を咲かせているという。
エアネスト家は一族全員が王家直属の諜報機関に所属している。
その時、どこからか、サクソフォーンとフルートのアンサンブルが聞こえてくる。
「クラークは、サクソフォーンが好きなんだ」
「そうなのですか?」
「フルートは、エアニーのものだろうな」
「エアニーなら、ウィルフリード王子のお屋敷で見ましたわ。あの方は、本当に『これ』と言った特徴がありませんの」
ふうっと溜息を一つ吐く。
「王子も姫も彼を気に入っておりますけれど……。あそこにいるメイドたちも──」
※ブラントの噂話を追加する。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
昔、敵に狙われていたアデリータ姫の話。
アデリータ姫は昔、なぜかいつも不穏な空気が付きまとい、怖がっていた。
アデリータ姫のことを励ましてくれるウィルフリード王子と護衛見習いのブラント。
しかし、嫌な予感が消えてくれない。
ある日、ずっと付きまとっていた敵がアデリータ姫を襲った。
死にそうになったアデリータ姫を庇ったのが、サーシャだった。
その後、敵は護衛見習いブラントの活躍によって取り押さえられた。
※危機察知能力が高いブラント。気配がわかる。
アデリータ姫はサーシャに感謝し、彼女を専属のメイドにした。
※サーシャはメイドとしても優秀で、王子と姫から一目置かれるようになる。
「第12話」『幼馴染との思い出』ウィルフリード王子とブラントのプレゼント。
幼馴染3人のシーン。
ウィルフリード王子とブラントとアデリータ姫の過去の話。
※カチューシャと宝石(ピンクアメジスト)をプレゼントされた話。
「第13話」『アデリナとサブリナ』前編 架空の乙女ゲーム1作目の前編。
白薔薇庭園のシーン。温室の白薔薇庭園のシーン。
昔話。
サブリナは、白薔薇を見ると思い出す。
学生時代に起こったことを。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
架空の乙女ゲーム『綺麗な花をいつまでもあなたと1 改変版』
ヒロイン:「アデリナ・クワイン」
サポート:「サブリナ・バーネット」
サブリナは病弱で、中等部時代は校内で倒れることも多かった。
その時は、「マンフリード・レイモンド」が、よく助けに来てくれた。
マンフリードに抱えられて保健室まで連れて行ってもらったこともあった。
サブリナはマンフリードのことをずっと想っていたが、少しだけ近寄りがたかった。
マンフリードは軍のトップである父を持ち、「フリード・アルドリック」王子と見習い自警団員「アーモット・カレンベルク」の親友であり、幼馴染だった。
柔和な笑顔を浮かべながらも、人と距離を置いているマンフリードのことが気になった。
でも、病弱で倒れてしまい、学校に通えなくなっていく。
それは誰かがかけた呪いの仕業だった。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
そんな時、サブリナは夢と現実との境界でマルディに会う。
マルディは「ロズレ・ブロンシュ」と名乗る。
「本名は『マルディ』だけどね……」
そう呟くが、サブリナには聞こえていなかった。
白薔薇好きな「神」と言われる「ブロンシュ様」。
サブリナの実家「バーネット侯爵家」が出資している神殿の神。
※高等部の白薔薇庭園管理者「ロズレ・ブロンシュ」として働いていることになっている。
そのままなのは、マルディの遊び心。
それでも、マルディの力でブロンシュ様と同じ名前であることは全くバレない。
生死をさまよったサブリナは、マルディの力により助けられる。
白薔薇のネックレスと浄化の力を授かるサブリナ。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
体調が戻ったサブリナ。
マンフリードがサブリナの姿を見て、「病が治って良かった」と言い、ふっと微笑む。
顔が赤くなるサブリナ。
しかし、それ以来、サブリナはマンフリードと大して話ができないでいた。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
高等部の入学式前日、夢と現実との境界に呼び出されたサブリナは、再びマルディと出会う。
「私の教会の巫女『アデリナ・クワイン』のことをよろしく」と頼まれる。
「マンフリードとも、きっと仲良くなれるから」と話すマルディ。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
そして、高等部の入学式当日。
高等部の入学式前、巫女に1度会いたがっていたフリード王子がアデリナに声をかける。
可愛らしいアデリナを褒めるフリード王子。
アデリナの頬が赤くなる。
フリード王子の護衛「ロストン・ルーデンドルフ」赤髪。
フリード王子の執事「トーマン・スペンサー」茶髪。
護衛のロストンがトーマンにアデリナの噂を話す。
執事として優秀なトーマンは下世話な噂になると聞いていないふりをする。
その様子にロストンは苦笑する。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
高等部の入学式、白薔薇園まで導かれたサブリナは、マンフリードともう1度出会い、話をする。
2人きりで話をしているうちに、2人の趣味が合うことがわかり、意気投合する。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
次の日、生徒が謎の病に倒れる事件が発生する。
呪いの力を浄化の力で相殺し、病を治していくサブリナ。
次々に生徒たちの病が治っていき、計画が台無しにされる悪役令嬢「ジェリーナ・ルドソン」。
怒り狂った彼女は、一部の生徒たちを操り、アデリナをいじめようと画策する。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
アデリナがいじめられそうになっていると、サブリナが大声で助けを呼ぶ。
その声を聞いてフリード王子が駆けつけ、アデリナを護る。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
その後、また白薔薇園でマンフリードと会ったサブリナ。
2人は事件について話していた。
「君のように倒れる人たちがたくさんいるのに、すぐに健康に戻るのは『不思議』だ」と。
白薔薇のネックレスを握るサブリナに、マンフリードは違和感を覚える。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
フリード王子の周りで病に倒れる人が続出するが、サブリナの浄化の力ですぐに良くなっていく。
そして、ついにサブリナが浄化の力で人を助けている姿をマンフリードに見られてしまう。
しかし、その時、人が操られる事件が発生する。
2人が騒ぎの場所に行ってみると、アデリナが操られた人たちに浄化と回復魔法をかけていた。
近くにフリード王子もおり、みんなに声をかけ、騒ぎを鎮めている。
フリード王子たちに捕まえられ、浄化と回復魔法がかけられた生徒たちは、先生たちに引き取ってもらった。
とりあえず、「白薔薇の庭園で話をしよう」とマンフリードが言い出す。
彼は横目でサブリナを見て、何か言いたそうにしていた。
「第14話」『アデリナとサブリナ』後編 架空の乙女ゲーム1作目。後編。
温室の白薔薇庭園のシーン。白薔薇庭園のシーン。
昔話。
架空の乙女ゲーム『綺麗な花をいつまでもあなたと1 改変版』
ヒロイン:「アデリナ・クワイン」
サポート:「サブリナ・バーネット」
フリード王子の仲間やアデリナ、サブリナが白薔薇の庭園に集まる。
マンフリードがそれぞれ順を追って話をしながら、みんなに聞いていく。
1人で解決していたサブリナのことを心配して、少しだけ怒るマンフリード。
反省しながらも、マンフリードが自分のことを心配してくれていたことに喜ぶサブリナ。
みんなで、「これからどうするのか」相談する。
その時、庭園の天井から光が差し、白薔薇の花と花びらがたくさん舞う。
「壇上の裏に魔法で隠された空間がある」というマルディの助言を受ける。
声が消えると同時に、みんなの胸元に着いた白薔薇以外の花が消えていく。
「ロズレ・ブロンシュ様!」と、サブリナがみんなに教える。
ひとまず、壇上に向かうことにしたフリード王子たち。
※教会と同じ、不思議な魔力を感じる。
みんなで隠された空間に向かう。
そこにいたのは──アデリナのことが好きだった幼馴染の男「デニスト・ジャークス」だった。
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中学時代の事件の首謀者は、デニスト・ジャークス。
高等部に入ってからは悪役令嬢「ジェリーナ」と一緒に暗躍していた。
ジェリーナの母親「ジェイダ・ルドソン」を通じて知り合い、3人で企てた計画だった。
※ジェイダは元・暗殺者。ジェイミーと同じ飛び道具を使う。
※デニストはアデリナのことを考えるあまり、呪われて闇落ちしてしまった。
呪いと精神操作系の魔法を使う。
※ジェリーナは指輪のアイテムを使い、攻撃を加える。
アデリナは、みんなの力を借り、首謀者たちを倒す。
捕まった首謀者たちは無事に刑務所に引き取られ、学園に平和が戻る。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
その後、フリード王子とアデリナ、マンフリードとサブリナはしばらく恋人として付き合った。
そして、それぞれの道に進み、結婚した。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
レイモンド家にある白薔薇の庭園で、薔薇の香りを楽しむサブリナ。
──やっぱり、この香りが1番好き。
ふと遠くを見ると、自分の息子と彼の執事がシヴィッド家の令嬢と話をしている。
その楽しそうな姿に微笑むサブリナ。
そこに、マンフリードがやって来る。
彼も相変わらず、白薔薇が好きなことに嬉しくなって。
サブリナは花が咲くように笑った。
「第15話」『真心』それぞれの恋愛。
白薔薇庭園のシーン。
アリクスがレナルド付きの執事になって次の年。
ランディーもレナルド様付きの執事になっていた。
アリクスが休みの日には、ランディーがレナルド様のことを見ている。
最近は、妹に会えたことでホッとしたアリクス。
昔なじみのランディーよりもレナルドといると心が穏やかになる自分に気づく。
アリクスとレナルドの休みの日が重なり、白薔薇園で偶然会う2人。
あの頃と同じように話をするが、レナルドが前より穏やかな表情をするようになったことに気づく。
その時、アリクスはレナルドのことを恋愛として好きと気づく。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
今日もレナルドの屋敷にやって来たステファニーとエディング。
あれから、アリクスたちは12歳になり、エディングは9歳になってからクリーム文鳥を飼うようになっていた。
ステファニーは中等部に通う時につける髪飾りをアリクスとレナルドに見せる。
※婚約者のウィルフリード王子に見せたくて張り切り過ぎた。
あまりにゴージャス過ぎる髪飾りを見て、アリクスとレナルドがステファニーに似合う髪飾りをプレゼントしようとする。
アリクスとレナルドが休みの日に行くことになった。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
ランディーに話をするアリクス。
ランディーは「わかった」と言い、最近起こったことを話す。
ランディーがアリーゼと話したこと。
アリクスも他の使用人と話すが、忙しいことも多く、大抵はランディーが他の使用人に話をつけてくれる。
最近、アリクスはあまり会えていないが、元気そうにしているらしい。
サンディーとアデルの恋愛話。
ブリジットがランディーに告白してきたらしい。
振られたブリジットが最近大人しくなったことを知る。
※前はブリジットの気が強すぎて、みんなに嫌がられている時もあった。
一応、業務に支障が出るといけないので話すことにしたらしい。
ブリジットのことを気にしたアリクスは、手紙を書くことにした。
※レナルド付きの執事と普通のお屋敷のメイドでは、予定も休みも違い、なかなか2人きりでは会えない。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
アリクスは夜、サーシャとステファニーへの手紙を書き終える。
その後、アリクスはブリジットにも手紙を書いていると、レナルドに対する感情を思い出す。
恋愛感情。
まだ、どうすればいいのか、わからない。
アリクスは悩んでいたが、とりあえず明日に備えて寝ることにした。
「第16話」『忠誠』買い物。アリクスがレナルドに忠誠を誓う。
買い物のシーン。主人に忠誠を誓うシーン。
次の日、車で買い物に行くレナルドとアリクス。
運転手「ハリソン・ハーパー」。
ハリソンの息子の話を振るレナルド。
嬉しそうに息子「グレアム」の話をしているハリソンに、レナルドは「グレアムが成長するのを楽しみにしている」と言う。
レナルドはアリクスの私服を見て、もっといい服を買うため、彼を店に連れていく。
※悪くはないが、ごく一般的な服装。
アリクスは男になった自分の服を真剣に選ぶ気になれず、また格好良い服がどんなものなのかイマイチわからない。
とりあえず、レイモンド家から支給されている私服を着てきた。
アリクスは今まで服を買ったことがなかった。
レナルドはアリクスにもっといい服を着せてあげたい。
レナルドがアリクスの服を選んで買う。
仲良く話しながら、ステファニーの髪飾りを選んだ。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
その日の夜、考え込むアリクスは新しい服を見つめる。
そして、「レナルド様のことが好き」と思い、「でも……」とも思う。
男になってしまい、身分も違う自分。
アリクスは、また考え込む。
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また、ステファニーたちが来る日がやって来た。
2人はステファニーに白薔薇の髪飾りをプレゼントする。
上品だけど、華やかなリボンとレースがついている。
お礼を言うステファニー。
すごく喜ぶ。
嬉しそうなアリクスとレナルド。
ステファニーは2人に「大切にしますわ!」と言う。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
ステファニーに髪飾りを渡した日の夜、レナルドに対し、アリクスは初めて声に出して忠誠を誓う。
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サーシャはアデリータ姫の寝る用意を手伝っていた。
学校に行く話をする。
アリクスと会えることを楽しみにしているサーシャ。
アリクスとサーシャは、お付きの人として、主人たちとともに中等部に通うこととなる。
「第17話」『ライラックとリラ』ライラックとリラの過去と現在。
貴族の大恋愛のシーン。悪人が恋敵?
ライラックとリラの過去。
リルフの父親・ライラックは、シンプソン侯爵家の次男。
変わり者で有名で、両親から「もう好きにしなさい」と言われ、本当に自警団員として働き始めた。
自警団にいた有名な魔法剣士だったが、没落しかけていた伯爵家の令嬢リラと出会い、恋をした。
※この頃、没落した侯爵家の息子ルセムがリラにアタックしていたが、断られていた。
この頃からルセムは悪者で、国家の反逆を目論んでいた。
ルセムは自警団のライラックのことを一方的に敵視していた。
ライラックはリラと結婚するため、自警団を引退した。
クインテンス家はライラックを婿養子に迎え、2人は家を出て、貴族を辞めた。
※両親も貴族であることをやめ、今までのツテを頼って別の場所で暮らしている。
2人は貴族のことをあまり知らない国境に近い町に引っ越し、普通の家庭を築く。
「第18話」『リルフ・クインテンス』リルフがセリーヌたち貴族を救う。
戦闘シーン。
※隠しキャラクターは、リルフより1歳年下の従弟。
シンプソン家のご令息(末っ子)で、リルフが助けた貴族の中に混ざっている。
「中等部に入るのは危ないかもしれない」と親が学校に通わせず、家庭教師と勉強していた。高等部から学校に行くことになっていた。
シンプソン家はライラックを好きにさせていたので、クインテンス家に婿養子に入っても干渉せず、その後、彼が行方をくらましても、それきり誰も彼のことを話さなくなっていた。
入学前のリルフの話。
リルフはリラに似て清楚でお淑やかだが、魔法剣士ライラックの精神も受け継ぎ、人を助けるため、剣と魔法の練習も欠かさずにしてきた少女。
4歳下の妹・プリムローズと10歳下の弟・エスターのお世話もしている。
6歳の時、アデリータ姫が襲われる事件が起こるが、姫が助かったことをライラックたちは知り、ホッとする。
現在、ライラックは力仕事をして働く傍ら、国境にほど近い町で、この国を護っている。
リルフはライラックに魔法と剣術を習い、リラの手伝いをする日々を送っている。
リラは植物の魔法が得意で、リルフと一緒に作物も育てている。
リルフは学校では優等生。
勉強ができて、魔力が強く、剣術も得意。
光魔法と風魔法、植物の魔法が得意。簡単な回復魔法も使える。
透明感のある優しい笑顔が素敵で、可愛い。
風に揺れるピンクの花のイメージがある。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
ある日、この街に珍しく貴族たちが来た。
彼らは隣国の悪人が起こした事件に巻き込まれたが、リルフが彼らを救う。
※ルセムの師匠の手先が貴族を襲った。
その中に、セリーヌという同い年の少女がいた。
セリーヌはリルフに助けられ、感銘を受ける。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
セリーヌはお礼にと、おそろいの姫ライラックの花飾りをリルフに贈る。
※髪を多く挟めるバレッタ。
貴族たちの計らいにより、優秀な生徒たちが通う学校の中等部に入学することになる。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
リルフは、あれからセリーヌとずっと手紙のやり取りをしている。
リルフは妹と弟のことを考え、名門校に入学するか迷うが、リラが「大丈夫よ、行ってきなさい」と背中を押す。
名門校に通うことにしたリルフは、ライラックからもらった剣とロープを持っていこうと考える。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
そして、1日早く寮にやって来たリルフは、入学式に出席するため、部屋を出る。
※この時、部屋に剣を置いてきた描写を入れる。
※入学式の日に事件が起こるとは思っていなかった。
※彼女は人を信じすぎてしまうところがある。
「第2章」
「第1話」『中等部』それぞれの出会い。
学園のシーン。
※ウィルフリード王子とブラントが1歳上。
※アリクスたちは全員同い年。
※貴族の子どもたちは、小等部まで家庭教師と勉強。中等部から学校に通う。
アリクスとレナルドが話しながら、校内でステファニーを待っている。
ここで会おうと手紙で約束していた。
貴族以外にも優秀な一般人も通っており、多様な見た目の生徒たちが、ぞろぞろと校舎の方に歩いていく。
その様子を見ていたアリクスたちの前に、乙女ゲームのヒロインのような少女が現れる。
ピンクのロングヘアに姫ライラックの飾りをつけたリルフが、やわらかな風をまとい、颯爽と歩き、みんなに挨拶していく。
リルフがアリクスとレナルドの横を通り、挨拶をされた2人は挨拶を返す。
2人は「誰だろう?」と思っていると、エアニーに声をかけられる。
エアニーからリルフのことを聞く。
今までの経緯。
貴族を助けて、そのお礼に、この学校に通うことを許可された少女。
アリクスは「乙女ゲームのヒロインみたい……」と思う。
エアニーが離れた後、ステファニーがやって来る。
ステファニーはアリクスとレナルドにもらった白薔薇の髪飾りを付けていた。
※カチューシャのような2列の三つ編みと、こちらから見て左側に白薔薇の髪飾り。
アリクスたちが「似合っています」と褒める。
ウィルフリード王子がステファニーに声をかけようとすると、彼女がレナルドたちと思っていた以上に仲がいいことに気付く。
※ウィルフリード王子は、ステファニーが今まで見たことのない笑顔をしていることが、少しだけ寂しい。
ステファニーがウィルフリード王子に気づき、アリクスたちのことを改めて紹介する。
ステファニーは「2人は大切なお友だちです」、「髪飾りを贈っていただきましたの」とウィルフリード王子に話す。
レナルドが挨拶し、アリクスを自分の執事だと改めて紹介する。
ウィルフリード王子が挨拶する。
少し離れたところにブラントとアデリータ姫とサーシャが立っていた。
遠くから会釈する3人と会釈するアリクスたち。
サーシャはアリクスと目が合うと、にこっと笑う。
アリクスもサーシャに向かって微笑んだ。
話を少しした後、授業だからとウィルフリード王子と挨拶して離れる3人。
久しぶりにウィルフリード王子を間近で見たアリクスは緊張で心臓がドキドキしていた。
でも、恋愛感情ではなかった。
アリクスは、やはりレナルド以外の人では、恋愛感情がわかないことを自覚する。
アリクスは妹のサーシャにも会えて、嬉しかった。
ステファニーが名残惜しそうにウィルフリード王子を見ている。
その姿を見たアリクスとレナルドは、「ステファニーは本当に王子のことが好き」と再確認した。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
ウィルフリード王子はステファニーたちと話し終わった後、近くにいたアデリータ姫に声をかける。ステファニーが2人に髪飾りをもらって喜んでいたことを話す。
アデリータ姫は笑顔になり、口を開く。
「私(わたくし)もステファニー様の気持ちが分かります。好きな方から頂いたものですから」
アデリータ姫はウィルフリード王子に、はにかんだ笑顔でそう話す。
ウィルフリード王子は、アデリータ姫に訊ねる。
「
カチューシャの宝石に、そっと触れるアデリータ姫。
ウィルフリード王子とブラントは喜び、微笑む。
サーシャも以前にアデリータ姫から聞いたことがあったので、知っている。
アデリータ姫とサーシャは、2人に挨拶して離れる。
優しく声をかけるサーシャに、アデリータ姫は微笑んだ。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
リルフがクラス分けの表を確認していると、後ろから声がかけられる。
おそろいの髪飾りをつけたセリーヌだった。
メイドと一緒にいた彼女は、クラス分けについて聞く。
※セリーヌは背が低くて見えない。
同じクラスになったことを教えるリルフ。
2人は喜んで、教室へ向かう。
廊下で校内を見回りしているブレンに声をかけられるリルフとセリーヌ。
ブレンは2人に名乗る。
自警団員の見習いをしているというブレン。
2人はブレンに「今日は警備が厳重だが、校内でも充分気をつけるようにしてくれ」「何か困ったことがあったら言ってほしい」と言われる。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
教室の入り口付近にいたエメストと出会うリルフとセリーヌ。
2人が挨拶すると、エメストは一応返事をしてくれる。
エメストの描写。本を読んでいる。※武器作りの資料。
みんなが続けて教室に入ってくる。
最後に入って来たのは、先ほど会ったブレンだった。
担任の先生ロージー・メイプル。
先生が出席を確認、少しだけ話をして、体育館に移動する。
「第2話」『入学式』
入学式のシーン。姫ライラックの庭園のシーン。
開会の言葉。護衛を従え、新入生入場。
※ランディーは隣のクラスにいる。
国歌斉唱。
校長挨拶中。
みんなそわそわして落ち着かない。
今日は、国内で人気のカメラマンがカメラを構えていた。
校長の挨拶が終わり、恐縮しつつ王妃のアデリナに声をかける。
護衛騎士「アーノルド・ヴィンセント」を従え、壇上へ移動する。
今日はアデリナ王妃の旧友で、自警団団長のカレンベルク卿まで警護に当たっている。
アデリナ王妃が来賓代表で挨拶。
大きな拍手が起こる。
学級担当の紹介。担任の先生「ロージー・メイプル」。
1度、ざわつきが収まったかと思ったが、そうでもなかった。
ウィルフリード王子が在校生代表で歓迎の言葉。
アデリータ姫の新入生代表挨拶。
校歌斉唱。
「第3話」『ブレン・デアーグ』
戦闘シーン。
入学式も終わり、HRも終わった。
貴族同士の付き合いがあるらしく、セリーヌはメイドと貴族の主催する会食に行ってしまった。
リルフが寮に帰る前に校内を散歩していると、中庭で嫌な男に難癖をつけられ、剣で襲われる。※敵の呪いを受けている。
リルフは、まさか襲われると思っていなかったため、剣を持っていなかった。
リルフがカバンでガードしようとする。
リルフが剣で傷つけられそうになった時、アリクスが現れ、短剣2本で彼女を護る。
すぐにレナルドもリルフを助けに入り、後ろから来た敵を体術で倒す。
レナルドは「私より、その子を護るなんて」と言いつつ、リルフを助けるアリクスに微笑んでいる。
※説明も加える。心の声を入れてもいい。
レナルドは国軍のトップの息子で、自分自身も強く、他人を助けるよう躾けられている。
レナルドが命令しなくても、国民を助けに行く自分の執事が誇らしい。
※レナルドも自ら飛び込んでいったので、元々アリクスの責任にするつもりはない。
リルフはアリクスとレナルドに助けられ、お礼を言う。
騒ぎを聞いて駆けつけたウィルフリード王子とブラントとブレンがやって来る。
ウィルフリード王子の命により、ブレンが校内で何か起こっているのか調査する。
※話す時に、ブレンの1人称を「私」にする。
ブレンは「承知いたしました!」と勢いよく返事をし、颯爽と去っていく。
※ブレンはとても熱い男。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
次の日、アリクスたちはブレンが調査をしている姿を目撃する。
そこにリルフがやって来る。
「協力したい」というリルフだったが、ブレンに申し出を断わられる。
校内に不審人物がいないか徹底的に探している。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
放課後、アリクスは本にしおりを挟もうとする。
しかし、昨日の騒ぎで、ステファニーからもらった白薔薇のしおりを落としてしまったことに気づく。
教室までやって来たランディーにアリクスは声をかける。
ランディーはレナルドに「私とアリクスのカバンを持って、校門前で待っていてほしい」と頼まれる。
謝るアリクスに、「そんなに物が入っていないから大丈夫だ、行って来い」と言うランディー。
拾いに行くアリクスとついていくレナルド。
落ちていたしおりを見つけるアリクス。
ホッとした顔で、アリクスを見ているレナルド。
次の瞬間、「昨日のお返しだ!」と言わんばかりに襲われる2人。
だが、近くに来ていたブレンが剣を2人の敵に叩き込む。
※アリクスとレナルドは、犯人とブレンの気配がしていたので、彼がいるのはわかっていた。
もう1人の敵が逃げようとすると、ブレンの後ろから、首元の髪をバレッタで留めたリルフが現れ、剣を鳩尾に叩きこむ。
驚くアリクスとレナルド。
少しだけリルフが昨日襲われていた時のことを思い出す。
カバンでガードしていたリルフ。
リルフが敵をロープで縛ろうとしているのをアリクスが近寄って手伝う。
ブレンは気にすることなく、服に付いている魔法の紐で犯人を縛っていく。
ブレンと話をするレナルド。
聞き込みによると、敵はこれで全員。
無事に捕まったようだった。
ブレンが突然リルフを呼ぶ。
「クインテンス」
「はい」
「俺は、君に帰るように言ったはずだ」
「『私もともに戦います』と申し上げました」
「君は昨日、酷い目に遭いそうになっただろう? 『危険だから、君は帰れ』と言ったはずだ」
※ブレンは声を抑えている。
「昨日は油断しただけです! 今日は油断していませんし、剣も持っています! 剣には覚えがあるんです!」
「大体、女性を危険な目に遭わせるなんて、自警団のすることじゃない! あと、──もう少し、自分を大切にしろ」
「──わかりました」
リルフは少し驚いた後、ブレンに心配されていたことを知り、少し大人しくなる。
「でも、明日から私も一緒に見回りさせてください!」
「……今まで何を聞いていたんだ、君は!」
「お願いします!」
リルフは勢いよく頭を下げる。
ブレンはリルフを見て、自警団の訓練を思い出す。
調子を狂わされたブレンは右手で顔を覆い、大きな溜息を吐き、急に顔を上げる。
「わかった。そこまで言うなら許可しよう」
「本当ですか?」
「ただし! 夕食前の時刻までだ。それ以上は認められない」
「そんな……」
「君はもっと女性だということを自覚した方がいい」
真剣な赤い瞳でじっと見られ、リルフは瞳を少し揺らし、瞬きを一つする。
「わかりました……」
落ち込むリルフを見て、ブレンは「ふうっ」と溜息を吐く。
「さあ、行くぞ! 早く行かないと日が暮れてしまうからな?」
「え?」
「行くんだろう? 自警団に」
リルフは目を見開いた後、笑顔で頷く。
「……はいっ!」
ブレンは初めて「ふっ」と笑う。
「1人持てるか?」
「はいっ!」
ブレンとリルフは、レナルドとアリクスに挨拶をし、犯人を2人で連れていく。
何だったんだろうと思いつつ、くすくす笑ってしまうアリクス。
レナルドもつられて微笑む。
仲のいい2人の話をして、レナルドとアリクスもランディーの待つ校門へと急いだ。
「第4話」『ブラント・グッドオール』
戦闘シーン。姫ライラックの庭園でランチをするシーン。
上級生に稽古をつけてもらうことになったアリクスたち。
※みんなの戦闘力をこの話で見せる。
※危機察知能力が高いブラント。気配がわかる。
※ブラントの方からみんなと仲良くするために近づいていく。
アリクスは短剣2本を使い、ブラントに稽古をつけてもらう。
アリクスは、ブラントに「剣で戦おう」と言われる。
ウィルフリード王子に手合わせをしてもらうレナルド。
アリクスとレナルドは身に着けていたタイピンを剣に変える。
レナルドの武器が杖だと思っていたみんなは驚く。
アリクスとレナルドの剣技は似ているが、レナルドの方が無駄のない動きをする。
レナルドが涼しい顔で、ウィルフリード王子の剣を全て防ぐ。
※戦闘時は、あまり笑わないレナルド。
アリクスはブラントに剣を弾かれた後、アドバイスを受ける。
アリクスとレナルドの動きが似ていると言われる。
ブレンもブラントと戦う。
リルフが見守る中、あと一歩と言うところでブレンが負ける。
みんなを見ていたエメスト。
みんなの剣が父親の作品だと気づく。
セリーヌは家の用事で休み。
※魔法の関係で呼ばれている。
※いつも魔法の実践練習の時間は、ほとんど使えない魔法のコントロールの練習をしている。
ブレンの戦いの後、上級生と魔法の実戦練習をしているアデリータ姫。
その近くで剣の用意をしているリルフ。
サーシャはアデリータ姫の隣で護衛している。
光魔法と浄化魔法と回復魔法が得意なアデリータ姫。
アデリータ姫は他の魔法はほとんど使えないことを上級生に恥ずかしそうに話す。
※姫の可愛らしいシーン。
リルフが剣を構えているのをブレンが見ている。
その時、ステファニーの悲鳴が聞こえる。
すると、アデリータ姫に向かってステファニーの攻撃が飛んでくる。
姫の前にサーシャが飛び出して防御魔法、リルフがその前に出て見事な剣技で姫を庇う。
※よく考えると、この時、ライラックの剣技と同じ動きをしていた。
ブラントが真っ先にアデリータ姫の元へ駆けつける。
ウィルフリード王子がアデリータ姫の元に行く。
真っ青になって謝るステファニー。
ステファニーの肩を支えるアリクス。
レナルドも近くでステファニーの様子を見ている。
みんなに心配されるアデリータ姫。
リルフが「大丈夫です」とみんなに伝える。
アデリータ姫が「ありがとうございます」とリルフとサーシャにお礼を言う。
ステファニーがアリクスに支えられ、アデリータ姫の前まで行き、「申し訳ございません!」と謝る。
メイドのイデリーナと護衛のマテルが、事情を説明し謝る。
※ステファニーは魔法のコントロールがうまくできない。
にこっと笑ったアデリータ姫は、「私は大丈夫です」「ステファニー様。今日、一緒にお昼を食べましょう?」と言い出す。
微笑みながら賛成するサーシャ。
「でも……」
「いいのです。わざとではなかったのでしょう?」
「……はい」
「では、問題ないはずです。私は、もっとステファニー様のことを知りたいのです。貴女は私の──将来の『お姉様』ですもの」
赤くなって言葉が出てこないステファニー。
その間に、アデリータ姫はリルフに話しかける。
「リルフさんも、ご一緒しませんか?」
リルフは「ご迷惑ではありませんか?」と聞く。
アデリータは迷惑ではないことを伝え、改めて誘う。
お昼に行く前、アリクスはサーシャに声をかける。
無事でよかったとアリクスは笑う。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
一緒にお昼を食べることになったステファニーたち。
※今回は女子会。次からは、みんなでお昼を食べる。
リルフはセリーヌの話をする。
ステファニーがウィルフリード王子のどこが好きなのか聞かれる。
ウィルフリード王子を好きになった時の話。
そして、レナルドとアリクスの話。
「レナルド様とアリクスさんのことが好きなのですね?」
アデリータ姫がステファニーに聞く。
「はい!」
自信満々に答えるステファニー。
アデリータ姫はブラントとウィルフリード王子の話をする。
ブラントに対して恋心がにじむ発言をするけれど、ステファニーはウィルフリード王子のことに夢中で気づかない。
リルフは少し気づき始める。
リルフとサーシャとアデリータ姫とステファニーが仲良くなる。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
別の場所では男性たちが休憩時間に、一緒にお昼を食べていた。
今度はウィルフリード王子が妹たちを誘おうと言う。
みんなで一緒にお昼を食べるようになる。
※これからはリルフもアデリータ姫を護るようになる。
「第5話」『エアニー・エアネスト』
お茶会シーン。
冒頭は仲良くなったアデリータ姫とリルフとセリーヌ。
サーシャがアデリータ姫の一歩後ろで微笑んでいる。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
少しの間、休みをもらったアリクスとサーシャ。
久し振りに、一緒に買い物する2人。
アリクスはサーシャの服を見ている。
サーシャはアリクスの適当な私服を見て、男物の服を選ぶ。
※自分のことには無頓着なアリクス。
こっそり個室のある喫茶店で、今までの話をする。
※アリクスは薔薇型の生クリームがのったウィンナーコーヒーを飲む。
サーシャの恋。過去話。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
サーシャと諜報活動している少年・エアニーとの出会いの回想。
ウィルフリード王子とアデリータ姫のお茶会に、エアニーが参加した時に出会った。
ウィルフリード王子とアデリータ姫に紹介してもらった。
サーシャが給仕をして、ウィルフリード王子がエアニーに「本当に甘いものが好きだな」と言うのを聞いていた。
エアニーの妹「オルレア」の話も、そこで聞く。
帰りにお菓子を用意して渡す。
2人で笑い合う。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
アリクスはサーシャの話を静かに聞いていた。
今は男だが、嬉しそうな笑顔を浮かべて。
その笑顔に安心するサーシャ。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
寮の近くでサーシャと離れると、後ろからエアニーに声をかけられる。
少し探るようなエアニーに、不思議がるアリクス。
「エアニー様……?」
サーシャのことを話すエアニーを見て、2人が両想いであることを知り、くすくすと笑ってしまうアリクス。
「私は彼女を恋愛の相手として見ていませんよ?」
「──そうなのかい?」
「ええ」
「それでは、──お先に失礼します」
「はい!」
エアニーは動揺したのか、いつもと違う雰囲気で去っていった。
1人残されたアリクスは、そっと呟く。
「だって、彼女は──『私の妹』だから」
そう言葉にして、微笑んだ。
そして、さっきの出来事を思い出し、またくすくすと笑った。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
レナルドは楽しそうにしているアリクスに理由を聞く。
とてもいいことがあったんです。
恋愛の話です。
アリクスはエアニーとサーシャの関係について少しだけ話す。
身分差はあるが、どうなるかはわからないとレナルドは思う。
メイドのサーシャはアデリータ姫の護衛であり、姫を救った立場にある。
少し考えこんだレナルドは、考えるのを途中でやめる。
最後は本人たちの気持ち次第なのだから。
一緒になりたいのなら、その時に力を貸せばいいと。
「第6話」『エメスト・オリス』
姫ライラックの庭園でランチをするシーン。工房のシーン。
エメストと仲良くなる話。
お昼を一緒に取るウィルフリード王子とアデリータ姫。
ウィルフリード王子の友人としてレナルドとブレンが同席している。
アデリータ姫の友人としてステファニー、リルフ、セリーヌも同席している。
ブラント、アリクス、サーシャ、マテルは護衛任務で近くに立っている。
※アリクスとサーシャは給仕もしている。イデリーナや他のメイドもいる。
彼の父親の話。彼自身の話。この学校に通うことになった理由。
※エメストの父親のことをリルフとセリーヌ以外は知っていた。
学校の離れに工房を作らせ、そこで毎日武器作りを練習しているエメスト。
ステファニーが興味津々に質問する。
それに答えていくウィルフリード王子とブラント。
2人でもわからないことは、ひそかに近くにいたエアニーが出てきて答える。
出てきた時にサーシャの顔が少し赤くなる。
アリクスは、じっとエアニーを見ている。
※エアニーは妹の想い人。
サーシャがお茶を入れて、エアニーに渡す。
サーシャにお礼を言うエアニーは嬉しそうに微笑む。
そして、交代の時間が来る。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
お昼を食べる間、話をするアリクスとサーシャ。
ここ最近は、主人たちが一緒に食事をとるようになり、アリクスとサーシャは毎日のように一緒に食事をしている。
「今度の休みは、一緒にお菓子でも作ろっか?」
「うん!」
そう言いながら、食事を楽しむ2人。
「エアニー様とは、どう? 仲良くしてる?」
「エアニー様……」
この前の様子からして、「エアニー様はサーシャのことが好きなんだろうな……」とアリクスは思う。
「エアニー様はサーシャのことが好きだと思うよ?」
「え?」
そういう話をしていると、エアニーがやって来る。
エアニーとサーシャが話す。
今度アリクスとサーシャが一緒にお菓子作りをする話をする。
仲良く話すエアニーとサーシャに、アリクスは「お邪魔かな?」と思い、レナルドの元に戻る。
レナルドの元に戻ると、アリクスは安心する。
アリクスは「レナルドの元が1番安心する」と思う。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
次の日。
エメストは最初、セリーヌのことを何とも思っていなかった。
──よく笑う奴だな。
移動教室の度に話しかけて、去っていく。
悪い奴ではない。
お昼に誘われた。
しかし、断った。
──少しでも作業をしたい。父親に追いつきたい。
今日も作業場で服を着替える。
おにぎりと卵焼きを食べ終え、作業を始める。
エメストは武器づくりの時、特殊な魔石の粉を組み合わせて作っている。
いつの間にか、作業場にセリーヌがいた。
キラキラした瞳で、作業を見つめている。
毒気を抜かれ、そのまま見学を許可した。
──「セリーヌになら、見せてもいい」と思う。
魔力がないことを気にしているセリーヌ。
「俺も加工するだけの魔力しかない」
「励ましてくれてるの? ありがとう!」
笑うセリーヌをじっと見つめ、言葉を待つ。
「あまり魔力がない私にも、できることがあるから」
セリーヌはにっこり笑う。
「エメストも、きっとみんなの役に立てるよ!」
恋愛感情を抱く。
リルフがセリーヌを探しに来る。
笑顔で振り向いて、セリーヌが挨拶する。
笑顔で手を振り、教室に帰っていく。
心を少し乱される。
セリーヌの笑顔がリフレインする。
──でも、それも悪くない。
昼休みいっぱいまで武器を作り続けた。
※話を加筆する。
エメストのところに通っていたセリーヌを見て、ライラックを使うことを思いつく。
「第7話」『武器職人』
工房のシーン。姫ライラックの庭園でランチをするシーン。
※話を加筆する。
エメストは、できた武器をセリーヌに見せる。
その頃、他のみんなは、またランチをしている。
放課後、エメストが帰り支度をしていると、セリーヌが話しかける。
平静を装い、エメストがセリーヌと話していると、ステファニーが突然話しかけてくる。
自分の父親の話もしつつ、エメストに彼の父親の話を振るステファニー。
ステファニーをアリクスとレナルドが止めようとする。
しかし、エメストは口を開き、「父親と俺は違う」と言う。
でも、自分の全身全霊を尽くして武器作りを極めたいと思っていることを伝える。
エメストに明るく笑いかけ、褒めるセリーヌ。
エメストを見て、笑うステファニー。
ステファニーは自分も、まだ魔法のコントロールがうまくできておらず、未熟であることを話す。
「貴方には、ぜひ、
「ああ、一人前になったら」
「約束ですわ」
ステファニーと約束するエメスト。
セリーヌが前に出て、明るく話す。
「作っているところをまた見に行ってもいい?」
「ああ」
エメストは答え、セリーヌは嬉しそうに笑う。
仲が良さそうな3人を見て、みんな微笑んだ。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
ステファニーとセリーヌがエメストと仲良くなったことをウィルフリード王子に伝えるアデリータ姫。
嬉しそうに笑うウィルフリード王子とその隣で笑うブラント。
アデリータ姫の傍に控えているサーシャも微笑んだ。
その後、エメストは、たまに昼食を一緒に取るようになる。
「第8話」『マテル・メリル』
令嬢の屋敷のシーン。
マテルはイデリーナと話をし、部屋に帰る。
悩んでいる様子のマテル。
急に立ち上がると、自分の部屋を出る。
マテルはステファニーに会いに行き、話をする。
※話す前に、次の場面に移る。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
夏季休暇になり、シヴィッド家の避暑地に招待されたアリクスたち。
エメストはシヴィッド家に誘われ、断れずにいた。
父親に話してみたが、「気分転換して来なさい」と言われてしまい、「1日だけなら」と了承することになった。
※結局、2泊3日させられることになる。
珍しいものも多いので、武器の参考になる。
成長したエディングが迎えてくれる。
ボーっとしているように見えるが、賢くてしっかり者。
レナルドとアリクス、クラークにも懐いている。
レナルドは弟が生まれて可愛がっていたのに、ステファニーに呼び出され、「早く帰りたい」と少し思っている。
アリクスはレナルドに弟が生まれたことを説明する。
兄弟の話になる。
ウィルフリード王子とアデリータ姫。兄妹仲がいい。
※アデリータ姫より五歳年下の第二王子もいる。
ブラントは「ウィルフリード王子とアデリータ姫が兄妹のような存在」と話す。
ウィルフリード王子に無礼だったかを聞くブラント。
否定しつつ、「嬉しい」と答えるウィルフリード王子とアデリータ姫。
※アデリータ姫は嬉しくもあり、同時に少し寂しくもある。
ブラントにも年の離れた妹が生まれたばかりで、まだ会っていないらしい。
休暇を出そうとするウィルフリード王子とアデリータ姫。
それができないなら、城まで呼ぶ気になっている。
「ありがとうございます」と、お礼を言うブラント。
「では、1日だけ休暇をいただいて、妹を見てきます」と言う。
1日ではゆっくりできないからと、3日休ませるウィルフリード王子と賛成するアデリータ姫。
ブラントがブレンに話を振る。
ブレンには弟がいる。
シファは妹と弟。
セリーヌは1人っ子。
エメストも1人っ子。
エアニーは妹・オルレアの話を少しだけする。
アリクスの5歳下の妹・アリーゼ。
明るくて優しくて、しっかり者のメイド。
母親のようなメイド長になるために毎日頑張っている。
大人になるうちに、優しく穏やかな淑女になっていく少女。
サーシャの妹・ルイジアナは、騎士を志している。
明るくて元気なしっかり者。
王家のメイドになる予定だったが、父親に憧れて騎士団に入ろうとしている。
マテルは5人兄弟の末っ子。
マテルが、レナルドに「クラークに教えを請いたい」と頼む。
イデリーナは驚き、思わずマテルに声をかけてしまう。
ステファニーとエディングからもお願いされるレナルド。
※イデリーナはステファニーとエディングの言葉から、マテルが彼女のために頼んだことと知る。
「わかった」
レナルドは、早速今日クラークに手紙を書くことにする。
「アリクス、部屋に着いたら手紙の用意を頼む」
「かしこまりました」
「本当に、ありがとうございます!」
マテルは思わず素でお礼を言い、深々と頭を下げる。
ステファニーの配慮により、2人きりになるマテルとイデリーナ。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
マテルとイデリーナのいざこざ。
※話を加筆する。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
みんなはステファニーの屋敷で遊び、エメストは武器の参考にするため、コレクションを見せてもらう。
「お好きなものを差し上げますわ」と、話すステファニー。
エメストは遠慮しながらも、ほしかった材料をもらう。
結局、エメストがステファニーのお屋敷を1番楽しんだ。
「第9話」『イデリーナ・ミイルズ』
求婚のシーン。
イデリーナとマテルの過去話。
16歳のメイドと18歳の護衛騎士の恋愛。
以前からシヴィッド家に仕えていたイデリーナは、お屋敷で学ばせていただきながら、メイドとしても働いていた。
イデリーナの両親も使用人として優秀。
彼女も優秀な使用人として、ステファニー付きのメイドとして働くことが決まっていた。
──これからはステファニー様付きのメイドとして、もっとしっかりしないといけないわ!
黒いワンピースに白いエプロン。
ホワイトブリムをつけてはいるが、茶色のストレートヘアを黒いリボンで結んだだけというシンプルで飾り気のない姿で、イデリーナは気合を入れた。
6歳になったステファニーに、もうそろそろ護衛騎士をつけようと思ったシヴィッド卿は、娘に騎士の「マテル・メリル」を護衛としてつけた。
一緒に働くことになったイデリーナとマテル。
年も近いことから、話しやすくはあった。
イデリーナはステファニーのことを大切に想っている。
でも、もっと仲良くしてほしいステファニー。
優秀なメイドだからこそ、「距離感も大切」と思っているイデリーナ。
まだ行き違っている2人。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
薔薇が咲く時期。5月下旬。
マテルの不注意で、ステファニーに薔薇のトゲが刺さる。
ステファニーのことを思い、マテルを注意したイデリーナ。
マテルが言い訳してしまい、イデリーナに言い負かされる。
「少し言い過ぎたわ……」と思っていたが、マテルは次に会った時も優しく笑っていた。
その後も、マテルはイデリーナに優しくて、大抵のことは言える仲になっていた。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
ある日、マテルが由緒正しいメリル侯爵家の末っ子だと他のメイドたちが噂しているのを聞いてしまう。
メリル侯爵家は騎士団として優秀な人間が多く、一族全員が騎士団員だった。
マテルを狙っている女性も多いという。
おしゃれな同僚たちが「マテルと付き合いたい!」と言うのを見て、イデリーナは少しだけ心がざわついた。
※ファッションに関する規律がゆるいのは、シヴィッド臣民公爵家は外務大臣や外交官を輩出している一族であり、異文化交流を大切にしているため。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
しかし、マテル本人を前にして、イデリーナは考えた。
──この人が? そんなに素敵に見えるのかしら?
そう思って、マテルをジロジロ見てしまう。
居心地が悪いマテルは「何? イデリーナ??」と聞いた。
「ううん、何でもないわ」
その時は何もなかった。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
別の日。
イデリーナは、シヴィッド卿からお見合い写真を渡され、困惑しているマテルに会った。
「君には、お世話になっているからね。おしゃれで可愛らしい女性と付き合ったらどうかと思ってね? 私が見繕ってきたんだよ」と言われたらしい。
明らかに自分よりもおしゃれで、可愛らしい女性を見て、イデリーナは自分の姿を思い出した。
「マテルは可愛い子が好きなの?」
「えっ? あ、ああ……まぁね。可愛くないより可愛い子の方が嬉しいけど……」
「まあ……そうよね?」
──それは当然だわ。
「そうだね……。見た目も大切だけど……、心が優しい子が好きかな?」
マテルはイデリーナを優しく見つめる。
「あと、しっかり者な子がいいかな? 俺がしっかりしていないから」
「そうね、マテルはちょっと頼りないものね?」
イデリーナの言葉を聞き、マテルは少しガックリした。
落ち込んだマテルを見て、イデリーナは慌ててフォローを入れた。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
その日の夜、イデリーナは自分の姿を鏡で見た。
イデリーナはマテルと一緒に過ごした日々を思い出した。
イデリーナは、もう少しおしゃれをしようと思い立った。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
休みの日に青いリボンを買い、パーマをかける方法も聞いてきた。
次の日、イデリーナがパーマをかけ、青いリボンをつけ、マテルの前に姿を現した。
※頭の下辺りを青いリボンで結んだ茶色のポニーテール。ゆるくパーマがかかっている。
※前は規律がゆるくても頑なに黒のリボンをしていたが、今は恋人「マテル」のカラーである青いリボンをつけている。
マテルがおしゃれになったイデリーナに驚いて、「好きな人ができたのか」とあせる。
「そんなことないわ」と話し、「どうかしら」と聞くイデリーナ。
「似合ってるよ。可愛いよ、イデリーナ」
褒められて顔が赤くなるイデリーナは、マテルにお礼を言う。
もう6月の中旬になっていた。
※薔薇が散る時期。
それからも、2人の関係は続いた。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
バレンタインイベント。
イデリーナはマテルにチョコレートをプレゼントした。
マテルはお礼を言い、イデリーナに花をプレゼントした。
マテルは休暇中におばあさんを助けた。
おばあさんの家にあった花を「イデリーナに似合うな……」と思って見ていたら、お礼に花束にしてくれたらしい。
※カランコエ・ブロスフェルディアナ。別名・弁慶草。
「マテルらしい」と笑うイデリーナだったが、花束を受け取り、「ありがとう」と微笑んだ。
マテルがカランコエの花言葉の話をした。
「カランコエの花言葉は『幸福を告げる』『たくさんの小さな思い出』『あなたを守る』だよ?」
相槌を打ち、聞いているイデリーナ。
「俺は君を守りたい。……好きだ」
告白したマテル。
イデリーナは頬を赤くして、「私もマテルのことが好きよ?」と笑った。
イデリーナを抱きしめるマテル。
恋人になる2人。
イデリーナは以前、カランコエが好きな貴族の方と話したことがあり、もう1つのカランコエの花言葉を思い出した。
「おおらかな心」。
──私よりも、まるでマテルみたいな花よね?
そう思ったイデリーナは、マテルの背をぎゅっと抱きしめた。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
現在は22歳と24歳。マテルは童顔。
マテルは「お嬢様が高等部を卒業したら、結婚しよう?」とプロポーズする。
思わず吹き出してしまうイデリーナ。
マテルはイデリーナがステファニー様のことを最後まで見たいと思っているのに気がつき、そして自分も同じ気持ちでいることに気がついた。
そう伝えるとイデリーナは「ありがとう!」とマテルに抱き着き、「結婚しよう」という言葉に対して「はい!」と返事をし、キスをした。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
そして、マテルがアリクスたちとともに避暑地でクラークと訓練することになる。
「第10話」『クラーク・クリーガー』
軍のシーン。
屋敷でのランディーとの会話。
ブリジットに恋人ができたらしい。
相手はレナルドの車の運転手をしてくれているハリソンの息子「グレアム・ハーパー」らしい。
アリクスは「あの方の息子さんが……」と思う。
ステファニーの髪飾りを買いに行った時も、ハリソンは息子さんのことを嬉しそうに話していた。
アリクスと話したランディーは、アリーゼに笑顔で声をかけられる。
アリーゼを久しぶりに見たアリクスは優しく声をかける。
アリクスに嬉しそうに笑い、アリーゼは抱きつく。
アリクスは優しく注意しながら、アリーゼの頭をなでる。
アリーゼは両親の話をして、その後、ランディーに用があったことを思い出す。
ランディーとアリーゼはアリクスに挨拶したあと、2人で去っていく。
アリクスは2人を微笑ましく見つめる。
※特に妹。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
レナルドたちの訓練のため、またレイモンド家に戻ってきたクラーク。
レナルドとアリクスの教育をする彼はとても嬉しそうだ。
※久しぶりにレナルドたちに会って、喜ぶクラーク。
雰囲気が柔らかくなり、口角が少しだけ上がっている。
アリクスの解説。クラークの噂話。
頭脳派な軍人。落ち着いた雰囲気の男性。元は天才少年。
レナルドの解説。クラークの話。
16歳で士官学校を卒業した。レナルドが5歳の頃は、成人したばかりで、その前から軍にいた。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
クラーク自身の話。
「軍所属なのに、なぜレナルドの家庭教師をしなければいけないのか?」と思っていた。
レイモンド家は軍のトップを輩出する一族で、レナルドの祖父が軍の最高司令官。
クラークは後に、レナルドの部下として配属される予定になっている。
家庭教師をするとき以外は、軍に戻って訓練や仕事をしている。午後からレイモンド家にやってくる。
レナルドが中等部に入学してからは軍に戻り、彼より先に軍のことを学んでいる。
親友の軍人マイルズにサクソフォーンの演奏を教わり、今でもたまに吹いている。
エアニーと音楽の話で盛り上がる。
武器は銃。しかし、他の武器も扱える。
クラークの1日。
優秀な軍人でクラークの親友「マイルズ・イングラム」。明るくフレンドリーだが、仕事になると冷静沈着、敵に容赦はしない。
真面目な軍人「アーネスト・シーグローヴ」。生真面目で冷静に仕事をこなす。冗談も聞いてくれるが、反応はかなり薄い。優しいところもある。
女性軍人「リース・テルフォード」。クラークに片想いしているが、今のところ見込みなし。世話焼きの女性だが、クラークが優秀なので、全く入り込む隙がない。
※話を加筆する。
マイルズが頂き物のハムを持ってきた。
おすそ分けをもらうクラーク。
避暑地の訓練のときに、レナルドたちと食べようとする。
「第11話」『避暑地での訓練』
料理のシーン。夜のシーン。
レナルドたちとともに訓練するマテルの話。
マテルを連れて避暑地にやって来たアリクスたち、早速クラークの訓練が始まる。
途中でステファニーとイデリーナがマテルの応援に駆け付ける。
アリクスはステファニーと話をした後、訓練から抜けることをクラークに伝える。
アリクスは部屋の掃除をしたり、布団を干したり、ステファニーとイデリーナが泊まれるようにしている。
※サバイバルなので、ほとんど人手がないため、アリクスが用意している。
訓練用のサバイバル料理だけではお客様に失礼なので、アリクスが料理を作ってくれる。
夜空の下でステファニーたちと夕食。
ランタンを灯している。
サバイバル用の料理も食べてみたいと言うステファニーに少しだけ皿によそうアリクス。
これはこれでおいしいと思うステファニー。
焼いた肉などがある。※サバイバル料理を考えておく。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
ランタンを灯したままバルコニーに出ているアリクスは色々あったせいで寝つけない。
隣の部屋から出てきたレナルドは、アリクスに声をかける。
ランタンの光が見えたから出てきたと言うレナルドに、アリクスは謝る。
謝らなくていいと言うレナルドに、まだ少し慌てているアリクス。
アリクスが自分の執事になる前日のことを話すレナルド。
その時のことを2人で話して、あの時の気持ちをレナルドは伝える。
恥ずかしいけれど喜ぶアリクスに、レナルドは微笑む。
「第12話」『学園祭準備』
裁縫のシーン。姫ライラックの庭園のシーン。
学園祭の話。一口ケーキとおしゃれな飲み物。
一口ロールケーキと一口ミルフィーユもある。
姫ライラックの花がある校内の庭園を借りて、外で喫茶店を開く。
リルフが魔法を使えば姫ライラックを咲かせることができるという。
リルフとセリーヌがつけている髪飾りも姫ライラックだと聞く。
2人の姫ライラックを見て、ブレスレットを思い出すアリクスとサーシャ。
アリクスは「結局、これは何なのかな?」と思う。
みんなでエメストに頼んで、何か道具を作ってもらう。
ステンドグラスとステンドグラス風のコースターとコップ。
おしゃれな飲み物を作る機械。
みんな執事とメイドの姿。
特殊な花のことを思い出したウィルフリード王子とアデリータ姫は、その花を取り寄せる。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
女性陣が衣装を仕立てる。
アリクスは男性陣の採寸を手伝う。
仕立の作業が遅れないように、アリクスも途中から参加する。
アリクスはサーシャに教えてもらいながら作る。
※昔は
久しぶりで最初は少し時間がかかった。
アリクスは慣れてくるとアデリータ姫より早く縫えた。
アデリータ姫とステファニーとセリーヌの遅れた分をカバーした。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
特殊な花。あたたかくなると花が開く。
男性陣で飲み物を研究する。
王子所有の避暑地にも咲いており、学園祭2日前に王子とブラントで取りに行く。
前日に男性陣で花を加工する。
「第13話」『学園祭』
学園祭のシーン。姫ライラックの庭園のシーン。主人とお茶をするシーン。
リルフが花を咲かせる魔法を使うと、姫ライラックが一斉に咲く。
レナルドは胸ポケットに白いハンカチを入れ、前に2本のタイピンを刺す。
※特殊な花の飲み物や一口ケーキの描写を忘れずにする。
アリクスとサーシャが給仕で活躍する。
アリクスとサーシャが、みんなのカバーをする。
サーシャが大変そうにしていると、アリクスがカバーしてくれる。
アリクスの笑顔に喜ぶお客様。
レナルドは少し複雑な気分になる。
エメストとセリーヌの恋愛シーン。
エメストは「メイド服が似合っている」とセリーヌに伝える。
用事を仰せつかったアリクスとセリーヌを探していたリルフが、2人を目撃する。
エメストのことを褒めるウィルフリード王子とブラント。
ウィルフリード王子がステファニーとアデリータ姫に声をかけ、一緒にお茶を飲もうと誘う。
アリクスは「休憩に入るだろう?」と聞かれ、レナルドに学園祭を見て回ろうと誘われる。
※無礼講。
気を使いそうになるアリクスは、レナルドに気を使わなくていいと言われる。
店を見て回っていると、ブレンとリルフの姿を発見する。
ブレンは店番以外ではほとんど見回りの仕事が入っている。
リルフも同じで、休憩時間を一緒にして、見回りしながら物を買って楽しんでいる。
サーシャとエアニーはクレープを食べながら、ベンチに座って楽しそうにお話をしている。
一口ずつお互いのクレープを食べている。
別の教室の喫茶店に行き、飲み物を頼むレナルドとアリクス。
「教室の中は中庭とは違うから、かしこまらなくていい」と言うレナルド。
窓の外を見ると、自分たちの喫茶店でイデリーナとマテルが席に座って楽しそうにお話ししていた。
レナルドは1度、アリクスと同じ席でお茶がしてみたかった。
※いつも給仕してもらっているばかりで、一緒にお茶をしたことはなかった。
クラスメイトの前では絶対一緒に飲んではくれないだろうと別の喫茶店に誘った。
喜んだアリクスは、一生の思い出になると思った。
※あとで、もっと詳細なプロットを書きます。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
夜に花火を打ち上げて、みんなで眺める。
カフェで一緒にお茶を飲んでいる。
※給仕と護衛は仕事中。
「第14話」『ダンス』
ダンスシーン。姫ライラックの庭園のシーン。
冬期休暇に入り、更に仲良くなっているアリクスとレナルド。
一緒にダンスの練習をしている。
※もっと詳しく書く。
サーシャとも手紙のやりとりを続けている。
サーシャもアデリータ姫とダンスの練習をしている。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
授業でもダンスの練習をする。
※レナルドとステファニーは、昔付き合っていると噂になった。
「私とステファニー嬢は、一緒に踊らない方がいい」とレナルドは忠告する。
ステファニーとアリクス。
ステファニーはダンスが得意。アリクスも教えてもらう。
アデリータ姫とレナルド。
お似合いと言われるが、アデリータ姫が好きなのはブラント。
レナルドも姫は姫としか見ていない。
もしかしたら、彼が助けないといけない一般市民と同じ扱いかもしれない。
サーシャとエアニー。
サーシャはアデリータ姫に教えてもらった。
エアニーはすごく嬉しそう。
リルフとブレン。
リルフは母親やセリーヌと一緒に練習してきた。
ブレンは慣れないダンスに戸惑い、女性と踊ることに抵抗はある。
しかし、デアーグ侯爵家の長男なので、それなりに踊れる。
セリーヌとエメスト。
エメストはあまり踊れない。
しかし、セリーヌの足を踏んでしまいそうになり、一生懸命に練習する。
エメストは昼休みにみんなと一緒にご飯を食べ、ブラントにダンスを教えてもらいながら、セリーヌと練習をする。
ブラントは王族公爵家の長男だが、王族の護衛騎士を代々務めている一族。
ダンスなどの嗜みは全て難なくこなせるように教育されている。
※話を加筆する。
「第15話」『舞踏会』
ダンスシーン。ドレス姿のシーン。
舞踏会の時、サーシャもアデリータ姫のお下がりのドレスを着て参加させる。
※サーシャはメイドであり、護衛も兼ねている。
※女なので、他のお世話もできて、女しか入れないところでも護衛することができる。
アリクスは頑なに、いつもの執事服で参加する。
※アリクスはオールバックのような髪型にしている。
セリーヌはエメストを見つけ、リルフを置いて走っていってしまう。
1人になってしまったリルフは、1人で立っていたブレンに話しかける。
今日は、他の警備の人が来ているので、見習いであるブレンは休みを頂いている。
来賓も来ているので、警備が厳重。
ブレンと話しているうちにダンスに誘われたリルフは、「はい!」と答える。
アリクスとレナルドの会話。
アリクスはレナルドに踊らないのか聞く。
アリクスはレナルドに踊らないのか聞き返される。
「私はレナルド様の執事であり、護衛ですから」
アリクスは自分の服を見て、そう答える。
レナルドは「少し強引にでも自分の服を貸せば良かったか」と思う。
そこにステファニーがイデリーナとマテルを従えてやって来る。
ステファニーが他のメイドを呼び、イデリーナに暇をだし、近くの部屋に連れて行き、ドレスに着替えさせる。
その後、イデリーナとマテルに踊ってくるように言う。
近くにいたアリクスは、「私がステファニー様の護衛も引き受けます」と話す。
その隣にいたレナルドが許可を出す。
イデリーナとマテルは行きづらそうにしていたが、ステファニーに軽く背中を押され、恥ずかしそうにダンスを踊りに行く。
そこにウィルフリード王子がやって来る。
婚約者のステファニーをダンスに誘うウィルフリード王子。
ステファニーは嬉しそうに笑って、ウィルフリード王子の手を取る。
踊っている2人をみんなが見ている。
アデリータ姫は2人のことを「素敵」と思っていると、隣にいたブラントが声をかけてくる。
「私とダンスを踊っていただけませんか?」
「でも……」
「今日は他にも護衛が付いているので、心配いりません」
そう伝えられて、顔を赤くしながらも、おずおずと差し出された手を取るアデリータ姫。
そんなアデリータ姫を見て、微笑むブラント。
アデリータ姫は夢心地になる。
アデリータ姫の護衛だったサーシャも暇になり、姫たちを見守っていると、エアニーに声をかけられ、ドレス姿を褒められる。
サーシャはエアニーに「1曲だけ踊りませんか?」と誘われる。
サーシャがエアニーと踊る姿を見て微笑むアリクス。
嬉しそうにしているアリクスを見て、なぜなのか聞くレナルド。
アリクスは「自分の妹みたいで、彼女が喜んでいることが嬉しいのです」と答える。
「同い年なのにか?」
「はい!」
「恋愛ではなく?」
アリクスは一瞬驚いた顔をしたが、また笑顔になる。
「はい!」
何か言いたそうなレナルドだったが、口をつぐんだまま、一言も話さなくなった。
「第16話」『卒業パーティー』
パーティーのシーン。告白シーン。
1年は、あっという間に過ぎた。
もう卒業するウィルフリード王子とブラント。
寂しそうにするアデリータ姫とステファニー。
みんなで2人を元気づけようとする。
卒業パーティーをするからと、アリクスたちはウィルフリード王子の屋敷に招待される。
※アリクスたちが全員と仲良くなっているところを描く。
※学園もので、やりたいことはここまででやっておく。
エメストとセリーヌが仲良くなっている。
卒業パーティーで一緒に料理を食べている。
ブレンとリルフもいる。
いつもは警備ばかりしているので、ゆっくりしていいはずなのに落ち着かないブレン。
リルフに微笑みながら励まされ、ブレンは「ふっ」と笑い、ようやく落ち着く。
ブラントに金の刺繍入り手袋をプレゼントするアデリータ姫。
アリクスは「良かったね」と隣にいたサーシャに、こっそり声をかける。
※アリクスはオールバックのような髪型にしている。
※アリクスはアデリータ姫の気持ちを何となく察している。
サーシャはこっそり返事をして、2人でくすくす笑う。
レナルドが隣で笑うアリクスに声をかけ、サーシャは近づいてきたエアニーに声をかけられる。
レナルドとアリクスが会話している。
サーシャはエアニーと話しながら、アデリータ姫とブラントを祝福する。
エアニーはサーシャに意味深な言葉をかける。
※エアニーはアデリータ姫の気持ちにも、ブラントの気持ちにも気づいている。
エアニーは「本人たちの問題だから、見守っていようと思っているんだ」と発言する。
サーシャが「それって……」と言いかけるが、ウィルフリード王子がステファニーの手を取り、会場から声が上がる。
エアニーは「サーシャなら、きっとわかる」と言う。
ウィルフリード王子が片膝をつき、ステファニーに正式に告白し、彼女の手にキスする。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
※回想シーンで婚約者になった時のことを補完する。
✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤ ✤
みんなに祝福される2人。
見守るアリクスたち。
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