第7話オリエンテーション2日目

「おはようございます。お嬢。」


(今日も朝からキラキラ笑顔ですね…。そう言えば何で学校にいるのか聞いてなかった!誤魔化したなぁー。)


「ねぇ、なんでー」


言いかけてケイゴは話を遮る。


「早くしないと遅刻しますよ。お嬢の希望で送迎無しですから。ただ、俺と登校するならまだ時間がありますよ!って、俺の話聞いてます?」


「時間ヤバーい!!」


ミラは時計を見て顔色を変え、ケイゴをムシしてバタバタと準備を始める。ケイゴの存在を忘れて下着になる。


ケイゴはその色気のない様子をじーっと見つめる。かわいい下着だなぁー何て考えていたら、ミラに気づかれた。


「ちょっ、出てってよー!」


「いいじゃないですか。昔から見てますし。かわいいですよ。」


誘うような妖艶な瞳で見てくる。


「特に…ここは。」


ケイゴはそっと鎖骨辺りを撫でる。ミラはふと胸元に赤くなっている部分を見つける。


「あれ?虫刺され?」


「その虫以外には刺されちゃダメですよ。約束ですよ。」


(近い、近い!)


びっくりしてのけ反る。


「筆箱、ちゃんと持ちましたか?」


(また揶揄ってー!)


「もう、行ってきます!!」



***


「おはよう、華峯さん!」


「滝川くん、おはよう。昨日はありがとね!コレ、良かったら使って。」


昨日千切ってくれた消しゴムの代わりに、新しい消しゴムを渡す。


「え!別に良かったのに。折角なのでありがとう。」


そんな様子を、今日も目にしてしまったケイゴ。


(やっぱりイライラする。)

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