異世界冒険少女

第8話 三ツ眼の蛇

ラグス『今の場所はユクトピの森と呼ぶあそこでは年間でおよそ1000人の国民と旅人が行方不明になっている』

ラグス『君も危なかった』

パメラ『あの…』

ラグス『どうぞ続けてくれたまえ』

パメラ『何故、迷いの森の中ではラグスさん達は迷っていなかったのですか？』

パメラ『まるで白い濃い霧の中でも前が鮮明に見えている感じでした』

ラグス『良く気付いたねその気づきが旅人を成長させる』

ラグス『あれは、私たち魔導兵団の者には感知力という魔力を持つ者や悪しき存在を見えていなくても認識する力が必須なのだよもちろん、それには空間すらも磨けば私みたいに鮮明に感じ取ることも出来る』

ラグス『君1人じゃ無いね近くで強い者の気配を感じていた。あの魔の存在もその者に近づくことが出来なかったのだろう』

ラグス『君のお仲間さんもそれが当然のように出来ているのだろうね』

パメラ『何故あの場所にいらっしゃたのですか？』

ラグス『我が国リートグルムには私が率いる魔導兵団があったね』

ラグス『何者かからユクトピの森に魔の存在が出たと通報を受け駆け付けて来た』

ラグス『さっきの変異した存在あれは私クラスの兵でないと倒すのは困難になってくる』

ラグス『おや出口が見えて来たね』

ユクトピの森を抜けると遠くに町が見える

ラグス『あれがセルミナの町だ』

セルミナの町に着くと町の人達が集まって来て一瞬で囲まれる

町民『碧の瞳隊だ』

ラグスが率いる部隊「碧の瞳」は人々から尊敬されており、私も一緒にいることで無料で泊めて貰えた

ラグス『私は、将軍としての責任を果たして来る』

ラグス『君達は宿で先に休んでくれたまえ』

兵士『分かりました』

その夜、お風呂上がりでポカポカしていると部屋にラグスが尋ねて来る

ラグス『旅の者お休みの中すまない』

ラグス『我が国の魔導兵団が最近様子がおかしくてね』

ラグス『いつまでも、調査報告書を届かなかったり、集合場所に1人いなかったり真面目な私の部下だそんなことは今まで無かった』

ラグス『これはただの問題では無いと睨んでいる』

ラグス『君も気を付けて立ち寄って欲しい』

パメラ『はい』

そう伝えるとラグスは自室に戻って行った

かなり疲れているようだった無理も無い

部下の唐突な死とご家族に亡くなった事を伝える告発

責任と信頼は別のものだから

翌朝ラグスさんと共に

王立国リートグルムに向かう

首都エルシエラ

そこは殆どが貴族風の立派な建物で出来ており人々の活気が伝わって来る明るい都市だった

ラグス『君のお仲間さんもここに着いていると思うが』

ラグス『取り敢えず、近くのギルド養成所に向かうといいあそこは町案内も行っているからね』

ラグス『私の勘では、あそこにいると感じている』

ラグスさんの言った通りギルド養成所に着いて早々面倒事を起こしている

レクサムに会った

私は嬉しさのあまりレクサムに抱きついていた

レクサム『えぇなに？パメラお前無事だったか』

ニイさんとシェルピーの姿も見える

3人共無事だったのだ

レクサム『でもお前何故無事なんだ』

レクサム『確かにお前は感知も出来ない剣も出来ない魔法も使えないガキだけど』

それは言い過ぎだ

レクサム『まぁでも近くに確かに出来る奴は感じていたけどまさかそいつに助けて貰っていたのか？』

パメラ『はいラグスさんに』

レクサム『ラグス？あああの魔導将軍かそれは相当手練れだろうな』

レクサム『魔法を使う兵団、魔導兵部隊の最高機関に位置するもの達は魔導将軍として君臨している』

レクサム『ギルドとは対立しているけどなそれらの強者達はそれぞれの国に存在しておりそれが国の最高戦力にもなるんだ』

レクサム『ギルドはギルドで将軍と同格ぐらいの強さをもつ奴がいる』

レクサム『こいつらにも、知っている奴が1人くらいいるだろう？』

レクサム『三ツ眼の蛇というパーティー名を…』