ep3 デス
「甘いわね、スノーキャット」
「あなたは?」
制服に戻る途中だった私を1人の女の人、おそらくこの人も魔装しているのだろう、が私を捕まえた。
「ふふっ、闇に飲まれよ、ディメンションワールド-ノワール-」
「くっ」
「新人にしてはやるわね、このダーククロックのノワールを耐えられるなんて」
「ダーククロック……?」
えぇ、と言ってダーククロックは私を解放した。
「魔装!!キャット!!」
「そんなに魔力を使っていいのかしら?」
「しらないわ!!私は悪党から人々を守るためにマジカルスノーキャットになったの!!」
-にゃんにゃん私を白けさせないで!!マジカルスノーキャット!!-
「ホント、シラケるわ。守るなんて!!そうね……」
ダーククロックがなにか仕掛ける前に武器をと思った。
「ディメンションワールドにはこういう使い方があるのよ、ダブルディメンションワールド-シュバルツノワール-」
「マジカル……」
あれ?おかしい?私の声が聞こえない……。
魔装具からも声が聞こえない。
ダーククロックの声も聞こえない。
来てよ!!スノーキャットソード!!
助けて!!みんなを守るために、マジカルスノーキャットになったばっかりなのに。
そして、恐怖のあまり私は動けない。
「いでよ、ダーククロックアックス」
パチンとダーククロックは指を鳴らしてディメンションワールドをひとつ解除した。
「シュバルツを解放したわ。あなたはこの子に勝てるかしら?ふふっ」
「来て!!スノーキャットソード!!」
はぁぁ!!これで終わりよ!ダーククロック!!
「無駄よ!あなたに私は殺せない」
「な、なんで、鬼瓦くんが……」
「この妖魔なかなか強くて便利よ、そう、あなた人間の名は鬼瓦って言うのね」
ダーククロックは魔装を解除したがその顔は鬼瓦 総司だった。
「シュバルツ、ノワール、スノーキャットをやりなさい!!」
「な、ん、で……」
「そうよね、ショックよね、あなたの守りたかった鬼瓦くんが妖魔で私に取り込まれてたなんて」
「鬼瓦くんは私を妖魔から守ってくれたんだ、仮に妖魔だとしても、私は彼を愛していたわ!!」
「ホント、シラケる。うざいんだよ、人間の守るだの、愛だのなんだの」
「あなたこそ、鬼瓦くんの姿でそんな事言わないで!!」
「そう、じゃ、仕方ないわ、あなたはここで死ぬのだから、私の真名を教えてあげるわ、
「隙を見せたわね!!ダーククロック!!ここで貴女を討つ!!」
-来て!!スノーキャットソード!!-
はぁぁぁ!!と刀を振り回した。
確かに刺した感触はあった。
けど、
「どうして……」
斬られたのは私だった。
「ふふっ、ダークミラー、こんな魔装してなくても使える魔法も見抜けないなんてホント、ザコだったわね、さよなら、スノーキャット」
-いでよ、ダーククロックアックス!!-
ダーククロックは斧を私に向かって振り落とした。
マジカルスノーキャット きゃっくん【小奏潤】 @kokanade_jun
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