episode50 鬼畜

どうしたら住宅街に被害が出さずに済ませるのか…。僕が考えていたのは、負けることではなく、被害の事だった。とりあえず考える時間が足りないので、宙に浮く。


「浮遊(フロート)。」


僕が宙に浮くと、今度は銃弾が飛んでくる。これを防ぐために、


「氷の壁(アイスウォール)。」


を発動し、銃弾を防ぐ。氷が硬くてよかったと今思い返す。それでこの状況の終わり方だ。別に飛んで行って、学校に行くのもありなんだが…。生徒に見られた時点で人生が終わりか。転移(ワープ)を使えばっ!ってする場所がない。屋上は朝空いてないし…。

となると、やっぱり倒すしかないか…。被害を出さずにこの状況を打破する方法……。そうだ!

僕は1つの案が頭の中をよぎった。その案が1番よかったので早速実行する。


パリィン!

僕は氷を割って外に出ると、つかさず能力を発動する。


「氷箱(アイスボックス)。麻痺水創作(サンダーウォータークリエイト)。」


僕はデカい氷の箱を相手を加工用に設置した。そしてそこに相手の肩ぐらいまで麻痺剤(弱い雷)の入っている水を浸からせる。そして…………。


「冷却(ダウンヒート)。」


水を急速冷凍させ、凍らせる。こうすることで息は出来るが行動ができないように出来る。やってることはまぁまぁな畜生だが……。

んでとりあえず学校の方へ逃げる。まぁ気づいた人が通報するだろう……。ここは人通りが少ない路地裏だが…。まぁ大丈夫か。



校門をくぐり、教室へ向かう。その道中で少し視線が僕に集まってるような気がしたが嘘だと信じたい。

教室に入り、時分の席に座る。そうした瞬間めちゃくちゃ見られてる…。え?逃げていいですか(泣)心が死にながらも、なるべく下を向く。

しばらくして校内放送が流れる。


【1年3組、小鳥遊ルイさん。職員室へ呼び出しです。繰り返します…………】


マジか……。まさかさっきの出来事がばれたとか……。そうじゃないことを願いながら、職員室まで足を運ぶ。


「失礼します。1年3組、小鳥遊ルイです。」


「ルイさん、少しお話があります。こちらへ。」


先生の後ろを付いていき、やがて校長室に来た。校長室の椅子に腰かけると校長先生が質問してきた。


「小鳥遊さん、先ほどは何があったんですか?」


「えっとですね………。伊藤カイトの集団に殺されかけたんで戦ってました…。すみません…。」


「まさか、退学になったクソガキどもが……!それであいつらは今どこにいるかわかるか?」


なんか今校長先生クソ怖くなってなかったか…?まぁとにかく質問に答えよう。


「あっ、はい。今学校前の小さい路地裏で殺さないように氷付けにしました。」


「分かった。少しついてきてくれないかね。いろいろと気になる。」


「分かりました。行きましょうか。」


そうして外へ校長先生と出る。校長先生、普段は優しそうだけど、キレたらヤバそうだな…。

僕は少し驚きながらも伊藤カイトの元へ行った。

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