episode44 合流後

「あ!お姉ーちゃーん!」


と言いながら麗が抱き着いてくる。てぇてぇ。妹の表情を見ると、少し寂しそうに見えた。


「ちょっと心配したんだよっ!ダメージが与えられるかも分からなかったんだから……。」


「悪かったな。でもしっかり事件解決してきたぞ。」


そう話すと、麗は安心した顔に戻った。そして一番心配していた海原さんが予想通りの質問してくる。


「ルイ君…、どんだけチート級の人になっちゃったの…?それに何処でその力を…。誰にも言わないからお願い!教えて!」


ですよねー。そして、おそらく海原さんは信用していい人ってことが分かった。


「えっとですね…。簡潔に言うと、薬を飲んだら女性になってオマケにチート能力を手に入れました。」


「ん??なんか夢みたいな話だけど本当なの…?でも嘘じゃなさそうだね?本当に何が起こっているんやら……。」


「本当に他には言わないでくださいね!」


僕はきっぱり言った。よっぽどのことが無い限り大丈夫だと僕は思う。


「お姉ちゃん、右手がグーになってるけど何か持ってるのー?」


麗が僕の右手に指をさしながら質問をする。そういえば指輪のこと言うの忘れていたな…。


「ああ、これは指輪をはめた人の能力を強力にさせるアイテムらしい。巨人を召喚させた人、麗のチームの人が持ってた。」


「召喚能力……。久保田くん?!どうしてあんなことを……。」


麗が驚きの表情を見せる。普通、見方があんなことしたら驚きを隠せないし、悲しさも増すよな…。もう一人、確か「よしき」って人だったよな?あの人についても聞いてみるか…。


「なぁ麗。「よしき」って人を知らないか?知らないなら大丈夫だ。」


「よしき………。あ!あの炎を使ってる人か!私のクラスにいたよ~!まさかあの人も…?」


「ああ、そうだ。2人とも警察に出しておいた。さすがに野放しにしておくのは危なかったしな。」


「そっか…。犯罪は犯罪だもんね。分かった!」


やっぱか…。なんかLAMIA学園の男子生徒ってやばい人が多くない?さすがにそれは失礼か。


沈黙が3分ほど続き気まずくなってきた頃、海原さんが提案を出した。


「ねぇ、学校に戻っても人いないだろうし、これから夕飯行かない?もう日が暮れそうだよ?」


「この3人でですか?いいですよ。麗もいいか?」


「いいよー!私お肉食べたーい!」


「なら今日は奮発して焼肉へ行くか!もちろん僕のおごりだよ。」


「ありがとう!」 「わーい!」


そうして僕たちは歩き出した。久しぶりに焼肉屋、楽しみだっ!



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