episode36 格の差
「炎刀剣(フレアソード)。」
「防御結界(タンクエリア)!」
「ふふっ、行くぞ!」
相手4人が一斉に僕に襲う。普通に怖いのでやめてほしいんだが……。でもまぁ負けてもいっか。そうしたら後の試合が無くなるし。そう思い、やる気なしモードに入った途端に、
「お姉ちゃん頑張れー!」
!!麗の声だ。ここで負けたらダサい姿を麗に見させることになる。それだけは避けたい。そう思った僕は、再びやる気を出して背中に背負っていた刀を出す。
相手が僕に到着するまで約5秒。十分だ。僕は抜刀し、防御に徹する。なんか地面に嫌な予感がするので、氷の床を作ることにした。詠唱は、した方がいいな。なんか無詠唱だと違和感を与えそうだし。
「氷(アイス!)」
僕の周りの床が全て氷に変わり、地面が滑りやすくなった。これだけで時間稼ぎをすればいいのだが……
「ははは、そんな氷ごときで私の炎刀剣(フレアソード)が凍るとでも思ったか!死ねぇ!」
ですよね。相手は滑ることもなく僕に切りかかってきた。だが、刀を出し体制を取るのには十分な時間稼ぎができた。
ギュイン!ガガガガッ!
「なっ!我が炎刀剣(フレアソード)と対等に戦えるとは…。貴様、本当に何者なのだ?」
と、この人も周りの観客も驚いていた。え?この人そんなに強いのか?自分自身も驚く。だが、すぐに正気を戻し隙だらけの相手に蹴りを入れる。
バンッ!ドドドドドドドドドガッ!
何か壊した感覚と同時にぶっ飛ばし、壁に衝突させる。死んでいないといいのだが…。そう心配していと、相手が話し出した。
「え…、嘘…。氷系能力を使える上で防御結界(タンクエリア)を蹴り破壊し、私たちのリーダーを倒した。私たちと格が違う!」
「しかも、俺の能力を知っているかのように、地面を自由に使わせないようにしている…。あいつやべぇぞ!」
「でも、私たち3人なら一斉なら行ける。」
なるほど、つまり僕が化け物になってしまったってことか。蹴りで能力を貫通させるとかやべぇだろ。自分が怖いな。
後、やっぱ3人一斉に来るのか。さっきは一足先に来た人を倒したけど今回はそういう訳にはいかないよなぁ
考えてくるうちに3人が僕に向かって走る。まずいな。目立たずにこの状況を打破する方法は…。あ!あれを使おう。
「氷球(アイスボール)。」
僕は氷の球を出し、向かってくる人を次々に飛ばした。だけど先ほど、僕たちのチームを飛ばした人だけは避け、僕に更に近づく。
「はぁ、はぁ、これでっ、決める!」
と拳を僕の顔の前まで来ていた。死ぬっ!そう悟った僕は刀を投げだし、拳を素手で受け止めた。もちろん衝撃波も。
「なんでっ!ガァァ!」
バァァァァァァァァァァン!
僕はカウンターを炸裂させ敵をぶっ飛ばした。これで勝敗が付いただろう。よし、麗にかっこいい所が見せれたぞっ!
僕は喜びながら場を去った。
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