episode28 刀の性能

家を出た後、しばらくして妹と分れた。そして学校に着く。そこには先輩方や、同学年の人が約30人集まっていた。遅かったかな…。反省をしながらも自分のチームのもとへ行く。


「おはようございます。今日はよろしくお願いします。」


僕は、同じメンバーの八雲さん、花村さん、桜井さんに礼をして挨拶をする。いつも通りだったら無視か殴られるのだけどな…。


「よろしくね。」 「頼むぞ小鳥遊!」 「こちらこそー!」


?!なんか良心的に接してきた。違和感しかないな…。そう思いながらも、刀の準備をする。威力を知りたいからな。とりあえず許可を取らなければ。そうして僕は近くの先生に許可を取りにいく。


「先生。かかしの練習場を借りてもいいですか?」


「ああ、かまわないぞ。だが時間は守れよ。」


「ありがとうございます。」


ヨシッ!内心がめっちゃ喜んでいるのだがそれを隠し、感謝の言葉を添えた。



練習場、生徒たちが能力の練習とか体術とかなどを鍛える場だ。この場所にはかかしがあり、壊しても良いということになってる。

僕は刀を取り出して、ごく普通に刀を振り下ろし、かかしを両断する。


ズバッ!


勢いのよい音と共にかかしが綺麗に真っ二つになっている。どうやら切れ味抜群のようだ。恐らくだが耐久性も高い。これはいい刀を作ったな。そういえば氷の属性を試してなかったし、やってみよう。

そして僕は再びかかしの前に立ち、


「絶対零度切り!」


氷の能力を発動する。刀の温度を絶対零度まで冷やし、ありとあらゆるものを瞬間冷凍させ、切り込む=死だ。

よし、この刀は少しぶっ壊れているな。


「対人戦では絶対に使用禁止にしよう。もうそろそろ時間だし戻るか。いい収穫があった。」


そうして刀をさやにしまい、代表メンバーが待つところまで向かった。



戻って少ししたら、少しみんな寒がっていた。そう感じないのは僕だけか?不安になりながらも、元の位置に戻った。

ん?なにかトラップが仕掛けられている気配がする。少し調べるか。


「…………っ」


僕は無詠唱で鑑定(アプレイゾル)を発動する。



東に200m先、炎帝結界(インフェルノ)が仕掛けられています。


炎帝結界(インフェルノ)

1000度以上の高温で、ありとあらゆる物、人を焼き尽くす。絶対に逃げれない。破壊困難。



ふぁっ?!チート級じゃないか。思わず叫んでしまいそうになるが、叫んでしまったら周りから冷徹の目を向けられる。だが、さすがに能力を消すまではしない。なので言葉を殺して、破壊(ブレイク)を発動し、炎帝結界を解除したのであった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る