episode11 風呂

俺が料理を作り、妹と食事を済ませる。やはり前よりも美味しかった。

そして俺は今、ピンチになっている。何故かというと、風呂の時間だからだ。俺の今の心は男、だけど体は女性。これどうやって風呂に入ればいいんだよ!そこでタイミングがいいのか悪いのか…妹が来た。


「あ、お姉ちゃん!今からお風呂~?じゃあ一緒に入ろ~!」


「?!何言ってんだよ!俺は見た目が女性でも中身はバリバリ男だぞ!」


「別にいいよ!お姉ちゃんなら!」


「お前が良くても俺が良くないって!」


「いいからいいから!先に入ってて~」


と、強制的に妹と風呂に強制的に入ることになってしまった。オワタ…。

とりあえず脱衣所へ行き、なるべく上を向いて衣服を脱ぐ。そして、風呂場に足を運んだ。


風呂場には多くの家庭では鏡があるだろう。俺の家も例外ではない。シャワーの目の前に鏡があるのだ。だが、今日は鏡が湯気で曇っていたため、俺の体を見ずにシャワーを浴びることができる。そして俺は髪から洗い始める。俺の髪は今、とてつもなく長い。いつもだったら2分ぐらいで終わるのに、今日は8分ぐらいかかった。

そして俺が髪を洗い流したところで、


「お姉ちゃんの髪さらさら~~!」


と俺の頭を撫でてくる。マジで手がぷにぷにしてて可愛い。というか妹が入ってきたら俺マジでどこに向ければいいんだ?とりあえず上を向く。


「あーあ姉ちゃん!顔を前に向けてよ~!」


と俺の視界に妹の顔が映る。俺はとっさに目をつぶった。


「別にいいって!お姉ちゃんとならむしろ、一緒に入りたいもん!」


「せめて水着ぐらいは着といてくれ…。」


「分かった!水着ならいいんだね!」


と、妹はいったん風呂場から出た。今のうちに体をさっさと洗って…って体だ洗う時にボディタッチしちゃうじゃないか!なるべく触れないように洗おう…。と自分で自分に気を使うというよく分からない行動をし、満足いく洗い方ができた。集中力がいるから疲れるけど。

そして、俺は湯舟の中につかる。もちろん端っこの上を向いて。


「♪てれでれてれー♪てれれれでれー♪」


と、どこかのコンビニの入店音を歌いながら妹が入ってきた。少し笑いながらも、上を向きづつける。


「えーお姉ちゃんこっち向いてよ~!」


「ちょっ!それでも向けないって!」


「もー!えいっ!」


と、妹が俺に視界入り、水着姿の妹が目に入る。


「えへへ。可愛いでしょ~!」


「あっ、ああ、可愛い。」


可愛いし、抱きしめたい。だけど色々超えてはいけない線を超えてしまうので、見るだけでにした。

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