episode9 希望と絶望

弾薬をかわしても爆発に巻き込まれて死ぬ。どうもあがいても、どんな奇跡が起きようと俺は死ぬのか。なんかあっさりだったな。もう怖くない、何度も死のうかと考えていたしな。一つ、後悔があるなら妹に「さよなら。」と言っていないことだな。


そう思いながら俺は弾丸を手で受ける……!俺の手に着弾するはずの弾丸は水の玉の中に入っていて弾丸が無力になっていた。……え?なんで俺、水系能力も使えるんだ?


「はっ?何でお前水系能力が使えるだよ。おかしい!死ねっ!」


と伊藤 カイトは動揺しながら、また新しい銃を出す。へカートⅡ、スナイパーライフルか。いやどこから手に入れたんだよ!伊藤 カイトの能力で絶対当たるから近接でも使えるということか…。スナイパーライフルは一撃が重いから、水の力で抑えきれるのか……?一か八かやるしかない。と決心し、構える。思った通り水の玉が出てきて俺を守るように囲んだ。


「水ごとき、この弾でぶち通り抜けてやるわ!死ねぇ!」


弾が発射された。そして俺が作った水の玉に直撃する。まずい、速度は落ちてギリギリ見えるほどになったが進んでいる。当たれば即死…どうすれば……と思った瞬間、水が凍り氷の壁になり弾を防げた。……伊藤 カイト含め、俺たちは驚愕としていた。


「嘘…だろ…。なんでお前がそもそも能力を…!しかも複種類も使えるんだよ!」


「えーと…俺にも分かりません…」


「は?嘘つけ。さっき思いっきり構えていただろ!本当のことを言え!」


「さっきのは本当にたまたま出来ました。原因は本当に謎です。」


「ッチ。今日はこれぐらいにしてやる。」


は?こんなに俺を殺そうとして、そのまま逃げるつもりか?それは許せるわけがない。殺そうとするということは殺される覚悟があるということだよな!そして、今までボコされた分ここで、俺の気持ちが怒りで燃え上がる。


「おい、このまま逃がすとでも?俺を殺そうとしたんだから殺される覚悟もできてるということだよな?」


そう言って俺は巨大な氷の壁を出口に張って逃がさせないようにした。


「おっ、おい!俺たちを閉じ込めてどうするんだよ!やっ、やるなら全員でボコってやるぜ。へへっ。」


伊藤 カイトとその集団はビビりながらも強気でいた。


「安心しろ、殺しはしない。だが半殺しにはするけどな。」


と言う。とりあえず、ちょこまかと逃げないように氷で足を固めるか。俺は水の玉を周りに飛び散らせて、クラスメイトにかけさせる。上手く足元にかけれたな。そして、氷で足を凍らせる。よしこれも上手くいった。


「さぁ始めようか。」


俺はそういい戦闘を始めようとした。

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