episode6 困惑
学校につき玄関まで来る。いつもより早い時間に来たので人が少ない。そして、人が来ないうちにに靴を履き替え、教室に向かおうとしたが出来れば1人でいたい。だから俺は、屋上に向かった。
眩しい朝日が俺を差す。嗚呼、どうせ性別が変わろうとボコられるのに変わりはない。いつも通りの生活をしよ…。そんなことを思いながらスマホゲームをする。俺はこのゲームをハマりだしてから2年近くプレイしているガチユーザーだ。
楽しい時間はあっという間に過ぎる。気づいたときにはもうすぐでホームルームがはじまる時間まで迫っていた。そして俺は猛ダッシュで校内を駆ける。
「え?」
不思議と力が入り、とてつもない速さ走り出した。恐らくウサイン・ボルトより速いのじゃないかと疑うレベルで速かった。
そしてほんの数秒で自分の教室の前までついていた。どうやら間に合ったらしい。そして俺は教室に入る。
教室のドアを開けた瞬間、クラス全員が俺を見る。それはそうだろうな。知らない人が勝手に教室に入るからな。俺は注目されるのが苦手なためすぐに俺の席に座った。
「ねぇ。何故、昨日死んだはずのクソザコ陰キャの席に座ってるんだ?」
そう聞いてきたのは例にもれず伊藤 カイトだった。死んだ?監視されてたのじゃないのか?そう疑問を抱いたが、まず質問を返さないといけないので、
「え、俺が小鳥遊 ルイだけど…。」
「はぁ~?!」 「嘘だろおい」 「え、あんな陰キャがなんで女性になってんだ?」
などと教室がざわざわっとなる中、伊藤 カイトは能力が監視の人に怒鳴りつけて聞いた。
「おい、なんで嘘をついたんだ?ぶち殺すぞ。」
「カイトさん違います…!しっかり薬を飲んで倒れたのを確認したので監視を終了しやしたっ!」
「どうなってんだ…これ。」
なるほど、俺が倒れているのを最後に見たのか。ならその後を知らなくて当然だな。伊藤 カイトは困惑していた。教室もざわついた中、先生が来た。ざわついていた生徒は静まり、席に着く。そしてホームルームを始めようとしたときに、先生が俺に聞いてきた。
「ん?その席は小鳥遊の席だぞ?それにおまえは誰だ?」
やっぱりか。そう思いながら伊藤 カイトに聞かれた時と同じ返し方とをする。
「俺は小鳥遊 ルイ。いろいろあって女の子になりました。」
これには先生も困惑したらしい。いや、誰でも困惑するか。
「小鳥遊、あとで職員室に来い。」
「わかりました…。」
めんどくさい。そう思いながら。そしてホームルームが終わり、職員室に向かった。
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