episode5 初登校

翌日、俺はいつもより早く起きた。なんか体があまり眠りにつけなかったようだ。それなのに寝起きが凄く良かった。とても気分がいい。

そう言えば朝食作らないとな。

小鳥遊家のルールとして早く起きた方が朝食を作るというルールがある。ほとんど凛と料理していたし、たまには1人で凝ったものを作るのも有りだな。そうして俺は料理を始めた。


今日の学校の過ごし方をどうしよう…絶対、伊藤 カイトの集団からボコられるよな。最悪…殺される。学校をさぼうと思ったが、能力値Fが休みなんて許されないからな。


そんなことを考えながらも手際よく料理を進め、結構豪華な朝食ができた。

白米に味噌汁、おかずには卵焼きと小松菜の和え物、飲み物は牛乳かココア、デザートにカットして食べやすくしたリンゴだ。これほど豪華な食事を作ったのは久々だな。後、和食も作ったの久しぶりだな。

そして料理を終え、タイミング凛が下りてきた。


「おはよ~って、え!これ全部お姉ちゃんが作ったの?!」


「ああ、そうだ。久しぶりに早く目覚めたからな。」


「お姉ちゃんにしては珍しい!時間もないし食べよ!」


「にしてはって、何だよ。ま、いっか。それより食べようか。せーの」


「いただきます!」 「いただきます。」


そして2人で朝食をとる。味付け、焼き加減、量、我ながらすべてが完璧だ…!うまい。ってか俺こんなに料理上手かったっけ?気づかぬうちに手がとても進んでおり、気づいたには朝食を完食した。


「むん~おいし~!やばい口の中とろけそう!」


「それはよかった。後もうすぐ登校時間だぞ。俺は先に行くぞ。」


「お姉ちゃんはやっ!いってらっしゃーい!」


「あぁ、行ってくる。」


そういいながら俺は家を出る。よく思ったら女の子になっては初登校だな。どっちみちボコられることに変わりないけどな…


通学路を歩いていると、なんだか視線がいつもより多い気がする。それもそうか…知らない人が通学路に、しかも同じ道を歩いているんだもんな…。申し訳ない。と一人反省会をしながら学校に行くのであった。

それにしてもこちらに向けてくる視線は嫌悪感で見る視線じゃない。

これだけで涙があふれそうなぐらい感謝の気持ちでいっぱいになった。俺に嫌悪感なしで視線を送る人なんて凛と……海原 渚さん、だっけ。ぐらいしかいなかったしな……


そうして何もなく学校まで着き、校門前に立っていた

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