第8話 反乱は連鎖する


 レオの反乱から1日が経ち、王都に一万の兵を残し、ルーカス大将率いる一万の兵が東部に向かった。


 レオは、反乱に参加しなかった貴族を潰して周っているようで、東部の地盤を揺るぎないものにしようとしていた。


 「なに!イザベラが居ないだと!まさか北部に戻ったんじゃないだろうな。暴風は何をしている!」


ライリーは焦っていた。ヴェルナーが今朝反乱を西部で起こしたと報告があり、昨日までイザベラを監視させていた暴風から、たった今、イザベラが消えたとの報告を受けたからだ。


「申し訳ございません。部下が全てやられてました」


 暴風のリーダーが自ら釈明に来ていたのである。


「そうか……中央部の貴族に動きはあるか?」


 ライリーの地盤である中央部で不審な動きがないかが気になったのである。


「不審な動きをする者は、クラウゼ伯爵がレオ王子の方に加担しているようです。他にもベール子爵、アンレント子爵、ブラント伯爵が不審な動きをしております。」


(予想よりは少ないな。しかし、不審な動きをしている貴族は全て北部方面か。神はこちらに味方しているな)


「わかった。引き続きレオ、イザベラ、ヴェルナーの諜報をよろしく頼む」


暴風のリーダーはこの言葉を聞きすぐに消えていった。


「相変わらず素早いな。マーチェス、貴族の軍を王都に集めろ。反乱軍に近い領地の貴族は軍を自領地に集めとけ。」


ライリーは東部を先に討伐しようと考えていた。


「南部からも集めますか?その場合20日ほどはかかると思いますが。」


ライリーは少し考え、


「南部からは集めなくてもいい。その代わり10日以内に王都に集めろ。ゴンドリー公爵がいつまで耐えれるかわからん。」


「かしこまりました。すぐに連絡いたします」


 マーチェスは急いで部屋を出ていった。


「イリス、君は無事なのかい?すぐにでも会いにいくからな」


イリスは結婚のため、一旦ゴンドリー公爵の領地へと戻っていたのである。ライリーはイリスの事が心配だった。


(それにしても、あの3国だけは絶対に許さん。いつか、報いを受けさせてやる)


ライリーは[暴風]の報告から弟、妹が3国から唆されている事を知っていた。その事でライリーは激しく激怒していたのであった。


………………………………………………………


 西部 ヴェルナー反乱軍


国軍  約6000

貴族軍 約4000

ランスルフーロ王国軍 約1万5000


合計  約2万5000


 北部  イザベラ反乱軍


国軍    約4500

貴族軍   約1万4000

マリアロ神聖国軍 約2万3000


合計  約4万1500



 西部 エレンジア王国軍


国軍  約1万4000

貴族軍 約9000


合計 約2万3000


 北部 エレンジア王国軍


国軍  約1万5000

貴族軍 王党派がいない


合計 約1万5000



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