第7話 派閥と内乱の始まり
弟や妹の4人での話し合いから2年が経った。
今のエレンジア王国の貴族では、5つの派閥に分かれている。
王党派、オストマン派、ランスルフーロ派、マリアロ派、中立派の5つの派閥は王党派が1番力を持っている。地盤は中央と南の一部になっている。王太子ライリーを推している派閥だ。
周辺国全て、同じ友好性を保ちながら商業によって国を発展させていくという派閥だ。
オストマン派は、第二王子レオを推しており、地盤は東側が中心となっている派閥だ。
オストマン帝国の属国になることにより、エレンジア王国を発展させていくという派閥になっている。
ランスルフーロ派は、第三王子のヴェルナーを推しており、地盤は西側が中心となっている。ランスルフーロ王国と同盟を結び、強い関係を構築し、エレンジア王国を発展させていくという派閥になる。
マリアロ派は、第二王女イザベラを推しており、地盤は北側が中心となっている。マリアロ神聖国の庇護化に入る事により、マリアロ神聖国が信仰しているリスト教のリスト様の加護を得て、エレンジア王国を発展させていくという派閥だ。
中立派は、王太子となったライリーを推しているが、地盤は南の一部と後は、各地にバラバラに点在している。派閥争いに参加したくない貴族が中心となっており、次の国王は、現国王が推しているライリーをとりあえず推しているという状況だ。
この5つの派閥は、この2年間で更に激化し始めてきていた。更に、現国王リチャードの年齢が397歳とエルフの平均年齢に近づいてきており、最近は病で執務をお休みする事が増えていっていた。
その状況の中、派閥争いが激化していき、中立派の取り込みや敵対派閥の貴族を潰したり、引き抜いたりしており、内乱は避けられない状況になっていた。
ライリーもその煽りを受け、暗殺者をこの2年間で二桁以上送られてきており、中には裏の世界では名が通っている者もしばしば居た。
そして先日、ついに重大な事件が起きた。第二王子レオがエレンジア王国の東で反乱を起こしたのだ。
しかも、バックにはオストマン帝国がついており、オストマン帝国はレオがエレンジア王国の継承者というのを認めた。
ライリーはオストマン帝国がレオを支援していたのは知っていたが、ライリーが幾度もレオを説得していたが、それが実る事はなく、反乱が起きてしまった。
「私の努力は無駄だったのか……、兄弟で争うなんて馬鹿げてる……」
「殿下!今はどうすべきか考えましょう!陛下は、現在、病に倒れており殿下の指示がなければ軍は動きません。」
マーチェスは殿下が、兄弟の事を愛している事を知っているが、こうなった以上、第二王子レオを討伐するしかないと思っていた。
「レオを討伐せよというのか……私にそんな事ができるか!」
ライリーは激しく動揺していた。
「殿下が、レオ様を討伐しなければ、殿下やイリス様は処刑され、王都は破壊されるのですぞ!殿下はそれでもよろしいのですか!」
マーチェスは厳しく、そして声を張り上げて言った言葉により、ライリーの気持ちが冷静になった。
「………わかった。レオを討伐せよ。ルーカス大将に軍を率いらせよ。レオの戦力は?」
マーチェスはようやく、普段の殿下が戻って来たと思った。
内乱はまだ始まったばかりだ。エレンジア王国はこれからますます混乱していく。
………………………………………………………
エレンジア王国の軍
エレンジア王国の国軍は、人口の約0.2割の10万となっている。しかし、貴族は独自に軍を持っていたりするので、後5〜7万は増えるとされている。
だがこの割合は他の国と比べて少なくなっている。他の国では約1割のところも多く、エレンジア王国は戦争をあまりしていないので軍は縮小している事により、規模が小さい。
エレンジア王国はこの大陸では、人口が多い方なので、軍量は中堅国の中では中の中ぐらいの人数となっている。エレンジア王国は、商業が発展していき、人々が豊かになるにつれて、人口が爆発的に増えていっているのである。
今回の反乱では、レオの軍勢は
貴族軍 約1万1000
反乱を起こした国軍 約9000
オストマン帝国軍 約1万
合計 約3万となっている
対して、東側に配置されていたエレンジア王国の国軍や反乱を起こさなかった貴族の軍は、
貴族軍 約4000
国軍 約1万1000
合計 約1万5000となっている
エレンジア王国では、東西南北と中央で2万ずつで分けており、総指揮官として、北、西、南には大将、中央と東には元帥が置かれている。
エレンジア王国の軍は質の面で言えば、武器や防具は揃っているが、経験が圧倒的に足りないと言われており、対人戦となる戦争でどれぐらい強いかと言われると弱いとしか言いようがないだろう。
………………………………………………………
周辺国の地図やエレンジア王国内の地図を近況ノートで画像を送ります。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます