第5話   湿地エリアでリザードマンを討伐!

 前回の配信で大バズりしたあーし。


 今日のターゲットは湿地エリアに生息するリザードマンだ。


 こいつらはゴブリンやオークとは違い、知性が高く、集団戦術を駆使する危険な相手だという噂だ。


 でも、あーしにはそんなの関係ない。


 最強の空手技でぶっ倒してやる!


 ドローンをセットし、配信スタート。


 画面にはあーしの笑顔が映し出され、リスナーたちの期待が高まる。


「みんな、今日も見てくれてありがと! 今回は湿地エリアでリザードマンたちを狩っちゃうよ!」


『花緒ちゃん、今日も頑張って!』


『リザードマンって強そうだけど、大丈夫?』


『花緒ちゃんの勇姿を楽しみにしてる!』


「大丈夫! リザードマンなんか、あーしの空手でぶちのめすから!」


 湿地エリアに足を踏み入れると、早速とばかりにリザードマンたちを探した。


 リザードマンたちはその環境に適応しており、湿地の中を自在に動き回っているという。


 さあ、どこにいるの?


 出てきなさい、トカゲ人間ちゃんたち。


 あーしは警戒を怠らず進む。


 しばらく進むと、遠くにリザードマンたちの姿が見えた。


 ヤッバ、マジでトカゲ人間じゃん!


 彼らは鋭い爪と尾を持ち、光る目でこちらを睨んでいる。


「よし、ぶちのめしてやる!」


 あーしの殺気に気づいたのか、リザードマンたちは一斉にあーしに向かって突進してきた。


 彼らの動きは素早く、連携も取れている。


 しかし、あーしはその攻撃を見事にかわし、反撃の態勢に入る。


「ふん、そんなノロい攻撃なんて当たらないよ!」


 リザードマンの一体が鋭い爪で斬りかかってくるが、あーしはその攻撃をかわし、カウンターの拳を叩き込む。


「せいやっ!」


 拳がリザードマンの顔面に命中し、そのまま後ろに吹っ飛んだ。


 続けて、もう一体のリザードマンが尾で攻撃してくるが、あーしはそれを飛び上がって避け、そのまま空中で回し蹴りを放つ。


「とう!」


 回し蹴りがリザードマンの首に命中し、その場にドズンと倒れた。


 どんなもんだい!


 あーしの動きは迅速で無駄がなく、リスナーたちはその華麗な戦闘技術に見とれただろう。


『すごい!』


『花ちゃん、マジでカッコイイ!』


『リザードマンをこんなに簡単に倒すなんて!』


「どうだ!」


 あーしがえっへんと胸を張ると、残りのリザードマンたちは怒りを感じたのか一斉にあーしに襲いかかってくる。


 彼らの攻撃は連携が取れており、まるで一つの生物のように動いていた。


 だけど、あーしはその攻撃を冷静に見極め、すべて受け流す。


「その程度じゃあ、あーしには通じないよ!」


 リザードマンの一体が尾を振り回して攻撃してくるが、あーしはその動きを読み、逆にその尾を掴んで引き倒した。


 そのまま地面に叩きつけ、動きを封じる。


「これで終わり!」


 最後のリザードマンに向かって、あーしは全力で突進し、渾身の一撃を放つ。


 ドオオオオオオオオオオオオンッ!


 その一撃はリザードマンの胸を貫き、彼の巨体を倒す。


「どうだ、あーしの実力!」


 リスナーたちはその勇ましい姿に感動し、コメント欄は大盛り上がり。応援のメッセージが次々と流れてくる。


『花ちゃん、最高!』


『すげえええええええええええ!』


『マジか……』


『やっぱり花緒ちゃんは最強のダンジョン配信者だ!』


『あれ? この強さって軽くAランクじゃね?』


 あーしはそのコメントに微笑みながら、画面に向かって手を振った。


「みんな、ありがとう! これからもあーしの配信、よろしくね!」


 配信が終わると、その映像はすぐにSNSや有名動画投稿サイトで拡散され、またもや大バズりすることとなった。


 あーしの名声はさらに高まっていくだろう。


「でも、これで天狗ちゃんになっちゃダメ。もっともっとダンジョン配信がんばろ。そんでもって、お小遣い稼ぎを頑張るんだ」


 あーしはひとり意気込むと、さらに別のエリアへと向かった。



〈ギャル空手家・花ちゃんch〉


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