第4話   打倒オークの群れ、花緒の大バズりの一歩!

 あーしは前回の配信でちょっとしたバズりを体験した。


 でも、それよりも配信を頑張る。


 リスナーも増えてるし、期待に応えないとね!


「今日はオークの群れを倒すよ!」


 あーしは自信満々にドローンをセットし、配信スタートボタンを押した。


 画面の向こうから聞こえるリスナーたちの声援が、あーしの心を熱くする。


『花緒ちゃん、今日も楽しみにしてるよ!』


『オークの群れって大丈夫?』


『花緒ちゃんの勇姿を見せて!』


「みんな、応援ありがと! 絶対にカッコイイとこ見せるから!」


 ダンジョンの暗い通路を進んでいくと、奥から不気味な唸り声が聞こえてきた。


 それはオークたちの声だ。


 彼らは獰猛な目つきで、あーしに向かって突進してくる。


 その数、ざっと十匹以上。


「よし、来なさい!」


 オークのリーダー格が大きな斧を振りかざしながら突進してくる。


 あーしはその一撃を冷静に避け、素早く懐に飛び込む。


 拳を固め、一気にオークの腹部に突きを放った。


「せいやっ!」


 ドンッ!


 オークの体が大きく揺れ、苦しげに呻く。


 続けて、あーしはその顎に跳び上がって蹴りを入れる。


 バキッ!


「どうだ!」


 オークのリーダーが地面に倒れ込むと、他のオークたちが一斉に襲いかかってくる。


 あーしはその攻撃を冷静にかわしながら、次々とオークたちに攻撃を繰り出していく。


 1匹目のオークに回し蹴りを食らわせ、2匹目には肘打ちを入れる。


 3匹目には膝蹴りを食らわせ、その巨体を地面に叩きつける。


 オークたちは次々と倒れていき、その度に配信画面に興奮のコメントが流れる。


『すごい!』


『花ちゃん、マジで強い!』


『オークの群れを一瞬で倒しちゃった!』


「まだまだこれからだよ!」


 オークたちの数が減っていく中で、最後の数匹があーしに向かってくる。


 あーしはその攻撃をすべて受け流し、最後の一撃を放つために力を溜める。


「これで終わり!」


 最後のオークに向かって、あーしは全力で飛び上がり、渾身の突きを放つ。


 その一撃はオークの胸を貫き、その巨体を倒した。


「どうだ、あーしの実力!」


 リスナーたちはその勇ましい姿に感動し、コメント欄は大盛り上がり。


 応援のメッセージが次々と流れてくる。


『花緒ちゃん、最高!』


『マジでオークの群れを一瞬で倒しちゃうなんて!』


『やっぱり花ちゃんは最強のダンジョン配信者だ!』


 あーしはそのコメントに微笑みながら、画面に向かって手を振った。


「みんな、ありがとう!これからもあーしの配信、よろしくね!」


 この配信映像はすぐにSNSや有名動画投稿サイトで拡散され、大バズりすることとなった。


 あーしの名声はさらに高まり、多くの人々が彼女の勇姿に心を打たれたのである。


「弱い者を助けるのは、空手家として当然のことだから」


 リスナーたちはその言葉に感動し、さらに応援のコメントを送ってきた。


 あーしの勇ましさと正義感が、多くの人々の心を打ったのだ。


 こうして、あーしの名声はますます高まり、次の配信も大いに期待されることとなった。


 しかし、あーしは決して驕ることなく、自分の信念を貫き続ける決意を新たにした。


 さあ、まだまだ行くよ!


 お小遣いのために!



〈ギャル空手家・花ちゃんch〉


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