焦らされる

ふと読み始めたときは○ード・◯ブ・ザ・リングのようだと思った。

主人公はどうやら強いわけではないらしい。
どうやら優しい主人公ではある。
どうやら周りのみんなが凄いらしい。
逃げてはぐらかす主人公。
私は余り好きになれない物語だった。

章の終わりに近付くに従って、全く考えを改めさせられた。
強かった。
大きな背中だった。
気が付いたらちょっと泣いてた。

カタルシスを得るまで、まるで焦らされるように進む物語は、もしかしたらまどろっこしさを感じるかもしれない。
だが、一度主人公の勇者足るに相応しい姿を目にしたら、この作品を推さざるを得なくなっていた。

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