第14話 日記 (4)
祖父母のなれ初めから始まって日記の話まで優弦さんは時々質問も交えながら、でもしっかり聞いてくれた。
「日記はまだしっかり見ていないんだけど、なんとなく優弦さんと一緒に見たほうが良いと思って。あと、自分でも記録をつけたいと思っているの。わかった事とか今の気持ちとか。絶対残すべきだと思って。それで、記録をするものが欲しくて優弦さんについてきてもらおうかと思ったんだ」
「そういう事なら是非お供させてよ。こういうのってインスピレーションだと思うんだよね。たぶん美月さん、普通のノートが欲しい訳じゃないんでしょ?」
「なんでわかったの?祖父の日記も父の日記も年代も違うしまったく違う物なのに、なんとなく祖父の物は祖父の、父の物は父の感じがするんだよね。
日記も読みたいし、早めに欲しいんだけど、改めて予定が無い日はある?」
「ん?明日と明後日は美月さんと勉強する日だよね?美月さんさえ良ければ明日明後日はお休みにしますか??」
いたずらっぽい顔をして優弦が美月を覗き込む。
あ~この人、絶対絶対モテるタイプだ。
「じゃあ、明日明後日は休みで構わないので宜しくお願いします。」
「了解。俺はまだその日記を見ていないからわからないんだけど、美月さん的にはどんな日記帳?記録するものが欲しいの?」
「漠然ばくぜんとしているんだけど、なんとなく満月の様な兎や月が書いてある・・・どちらかと言うと和な雰囲気のものが欲しいと思っているの」
「なんか美月さんぽいね、いいんじゃない?そこまで決まっているなら探しやすいね。取りあえず、ここの駅の書店の文具売り場には無いよね。」
と。いうことは・・・・
『『鎌倉!!』』
私たちの話を聞いていた眷属達が声をそろえて言った。
「鎌倉に縁があるのかもしれないね、とりあえず明日は鎌倉に行ってみよう。」
そうして私たちは再度鎌倉に行くことになった。
あ、スマホにメッセージ。
『明日さぁ』
『デートになるのかなぁ?笑』
はい、爆弾投下されました。
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