第4話仇討ち
「さあ、こいつの血を飲むんだ。そうすればお前はもっと強くなる」
黒き魔女はそう言った。
僕は強くなれるのならばと思い、剣士ゴードンの喉に口をつける。
いまだに溢れる血液が僕の喉元に流れ込む。
鉄の味が口に広がるが不思議とそれがうまいと感じていた。
もう僕は完全に化け物になってしまったのだろう。
人間であることなど、どうでもよくなっていた。弱いもの、醜いものなら何をしてもいいというのが、人間だというのなら、僕は怪物の方がいい。
ごくりごくりとゴードンの血を飲み込む。
ふーと一息つく。
視界に文字が並ぶ。
魔女が血を飲めと言ったわけがわかった。
血を飲む事によって僕はその相手の
次に僕たちは魔女ミネルバの住む星の塔に向かった。
本来ならこの街から馬車で北に三日ほどの距離があるのだが、魔女の転移魔法で一瞬で到着した。
星の塔を守る
石人形を倒したのでレベルは60に上がっていた。力と体力がめきめきとあがる。
「ふむ、なかなかの成長率だね」
嬉しそうに魔女は微笑む。
星の塔の一番上にある部屋は魔法により、閉ざされていた。本来なら解除用のアイテムが必要のようだが、魔女が扉に手をかざすだけで扉は開いた。
窓際で夜空を見上げていた魔女ミネルバがこちらに振り向く。
奴は僕が住んでいた村に火を放った張本人だ。絶対に殺してやる。そうしないと村長をはじめとした皆がうかばれないような気がするからだ。
魔女ジャック・オー・ランタンの姿を見て、ミネルバはあからさまに驚愕の表情をし、遂には許しを乞うために土下座までした。
「だめだ。お前は許さない。そうやって許しをこうた村のゴブリンをお前は焼き殺したではないか。どうして自分だけは殺されないと思えるのだ」
僕は剣を抜く。この鋼の剣はゴードンが使っていたものだ。
ミネルバは呪文を唱えて、抵抗しようとするがその口からは音声が発せられない。
どうやら黒き魔女が沈黙させたのだろう。
魔法の使えない魔女などただの力の弱い人間だ。
僕はミネルバの胸に剣を突き立てる。
心臓を貫き、どくどくと血がながれる。
ミネルバは恨めしそうな顔で絶命した。
もう人を殺すことに罪悪感など感じなくなっていた。
むしろ、その血を飲む事によってどのような
視界にうかぶスキル欄をクリックする。
実際には意識するだけでメニュー画面が開いていく。
レベルは90にまで上がった。
体力の上昇はそこそこだったが、魔力数値が面白いほど上がっていく。
さすがは流星の魔女の二つ名をもつミネルバの血だ。
そして体の節々が痛み出した。
これは種族進化の兆候だ。
かなりの痛みが全身を駆け巡る。
どれ程の時間が過ぎたのだろうか。
僕には見当がつかない。
痛みが過ぎると体に力が漲るのがわかった。
種族は
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