エピローグ

あなたは、アイスバースって知ってますか?

知ってる?珍しいものでも、知ってる人はちゃんといるんだね。


それなら、説明はもう必要ないかな。十分理解しているみたいだからね。


僕?僕はジュースだよ。愛した人を溶かしたジュース。

でも、彼女は最後まで笑顔で幸せだって、そう言っていたんだ。だから、可哀想で哀れなアイスなんかじゃないよ。


それも知ってるって?すごい、あなたはなんでも知ってるんだね。まるで、全て見ていたみたいだよ。


ここまでの記憶は、悲しくても幸せだった僕らの思い出。

今の僕は、彼女のお陰で見つけられた、嘘も偽りもない僕だ。

これからは、彼女の残してくれた、大切な思い出を抱えて生きていく。

他の誰でもない、冴木陽星として。

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雪解けと溶けない想い きりえ @kirie__

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