いばら姫幻想 ~愛しいあなたに捧げる秘密~

浬由有 杳

第1話

<彼>


 全てを終え、に違和感を抱きつつも、彼は塔のてっぺんまで駆け上った。カギのかかった扉の前でいつものように『解除』の呪文を唱えようとして、いのに今更ながら気づき、呆然とした。


 なんとか気を取り直すと、懐を探り、自分が預けた鍵を見つけて安堵する。大きな手の中でその鍵はひどくちっぽけに見えた。なんとかそれを使って開錠し、100年の間に幾度となく訪れた場所へ踏み入る。そう、で。


 高い塔のてっぺんに作られた小さな部屋。


 そこには若い女性が好みそうな上質で洒落た家具が品良く配置されていた。ドレッサー、クローゼット、バタフライテーブル、つい先ごろの流行りの豪奢なイスまでも。


 そのほとんどは、彼が用意したものだ。万が一、彼女が早めに目覚めても困らないように。


 カーテンで仕切られた天蓋付きの豪華な寝台。それだけが城の中の彼女の部屋から持ち込んだものだった。


 長きにわたって閉じられていたとは思えないほど、部屋は清潔に心地よく整えられている。埃一つないくらいに。

 窓際に置かれた花瓶には、香しいバラの花が咲き乱れていた。


 当然だ。出来損ないであるとはいえ、彼は偉大な魔力の使い手『妖精』の端くれ。その彼自らが術を施し、細心の注意を払ってこの部屋を整えてきたのだから。

 ほぼ毎日、花園から香しい季節の花を摘んできているのだから。


 大きく息を吐くと、彼は部屋の奥にある姿見に映る『自分』を観察した。


 襟元のあたりで短く切られた髪は艶やかな黒。やや切れ上がった精悍な瞳も漆黒。すっとした鼻筋に意志を感じさせる引き締まった口元。防御魔法が施された黒いアーマーの下の肉体は無駄なく引き締まった『騎士』のものだ。


 鏡の中にいるのは、その端正な顔立ちと勇猛さで知られる隣国の皇子。

 傲慢で女好きであることも有名だったが、おそらく、人間の目から見れば、誰よりも見目の良い男だ。


 バカげているとは思う。

 これまで生きてきた気の遠くなるほどの年月、外見など大して気にしたことはなかったのに。


 鏡の中の男の口元が皮肉な笑みに歪んだ。

 今や自分のものとなった肉体の記憶からわかる。こんな表情さえ、女たちの好意の的になるのだと。


 目覚めた彼女は、この姿を気にいってくれるだろうか?


 醜く忌まわしい嫌われ者。見るに堪えない、出来損ないの黒い妖精。

 そんな存在にも、笑いかけ、話しかけてくれた彼女は。


 意を決すと、真っ白いレースのカーテンを捲る。現れた寝台には、柔らかな羽根ぶとんに埋まるように眠る彼女の姿。その穏やかな寝顔を、彼はしばし息をするのも忘れて見入っていた。


*  *  *  *  *


 自分がいつ生まれたのか、彼は知らない。

 彼の一族は、大地にあるいは大気に宿る魔力が長い年月をかけて凝り固まり、偶々たまたま意志を宿したことで生まれる。人間たちには「妖精」または「仙女」と呼ばれるが、彼らには、実際のところ、この地で命を育み、受け継いでいく他の生き物のような性別はない。魔力の塊が物質化した彼らの身体は、人間の目には、男性より女性に近く見えたので、女性として扱われるようになっただけだ。


 一族の多くは、人間の傍にいることを好んだ。理解しがたい欲望、興味深い感情に囚われる生き物と暮らすのは、永久に永らえる彼らにとって刺激的で、楽しいことだったから。


 その結果、いつのまにか・・・

 彼らは人間とよく似た『感情』を身につけるようになったのだった。良くも悪くも。

 彼らは人のように喜び、悲しみ、怒り、さげずむことさえ

 他の12人の同族にとって、彼は侮蔑の対象だった。醜い外見、安定しない魔力に伴う貧弱な身体。彼は常に『13番目』つまり『最下位の者』と呼ばれた。仲間内だけでなく、時には人間たちにすら。


 悲しくはあったが、怒りはしなかった。ただ、単に、怒りという感情がまだ獲得できていなかったからかもしれないが。


 けれど、あの日、金の皿が一つ足りないと言う理由で、祝いの宴に呼ばれなかったのには、彼にも多少思うところがあったのだ。


 だから、呪ってやった。11人の祝福ギフトを受けた生まれたばかりの王女を。


「15の齢に、糸車の紡錘つむに指を刺して死ぬだろう」と。


 本気で呪ったわけではなかった。あと一人の同族が何とかするだろう、高貴な王女が紡錘つむに触れる機会はないだろうとわかっていた。ただ理不尽な扱いにちょっとした意趣返しがしたかっただけだ。


 まだ祝福を与えていなかった同胞が「死ぬ」を「100年眠る」と変更したのは、少し意外だった。彼がかけた呪いなど、苦も無く解除できたはず。たぶん、王たちが呪いを解こうとあたふたする様を見たかったのだろう。

 

  彼は、呪った王女のことなど、その後すっかり忘れてれてしまっていた。。

  ある日、偶然、王宮の古い、忘れ去られた温室で出会うまでは。


*  *  *  *  *


 あの日、なぜか、数年に一度しか咲かない特別なバラがその温室に植えられていたのを思い出した。

 たまたま、その日は暇でやることもなく、特に面白そうな悪戯も思いつかなかった。


 彼は花が好きだった。花は彼の姿に顔をしかめはしないし、毒づいたりしない。それなりの美と香りで、愛でる者すべてを平等に慰めてくれる。

 特に好きなのはバラだった。誰をも惹きつける美の中に鋭いとげを隠している矛盾に満ちた花は彼のお気に入りだった。


 そろそろ咲くころだし、行ってみるのも悪くはない。


 思いつくままに空間移動の術を使っ立ち寄ったその温室に、たった一人で『彼女』はいた。


 腰まで届く金色の髪にブルーサファイアの深い蒼の瞳をした小さな『人間』。


 彼には人間の美醜はよくわからない。ただ、似ていると思った。

 まさにその場で咲き誇る、蒼い花心の金色のバラに。


 立ち去ろうとして、思いがけなく、小さな手に引き留められた。反射的に振り返った彼は驚きに目を見張った。

 その人間は、その少女は、皆が疎ましいがる彼「13番目」の姿にひるむことなくほほ笑んだのだ。

「あなたが私に呪いをかけた方なのね?」と呟いて。


 その日から、彼は『彼女』に興味を抱くようになった。いや、もしかすると、あの瞬間から、妖精にはあるまじき「恋情」を抱いていたのかもしれない。


 なぜだか、『彼女』のことが頭から離れなくなった。密かに彼女に付きまとい、周囲に誰もいないときには、彼女に話しかけてみた。たいした話をしたわけではない。彼には人の話術はわからないし、人の好みも関心もわからない。ただ、彼女の注意をひきたかった。少しでいいから、彼の存在を気に留めてほしかった。

 自分たち『妖精』と違って、すぐに消えゆく儚い存在ひとなど、季節ごとに咲く花ほどにしか気にかけたことはなかったのに。


 国王が国中から紡錘つむを消し去ったのは知っていた。だから、昔、彼が気まぐれにかけた呪いが、形を変えて彼女に襲い掛かるなんて思いもしなかった。彼女が100年の眠りに陥ったと知った時、彼は自分の愚かさを嘆き、後悔し、彼女を救う方法を探し奔走し、思い詰めた。


 わかったのは純然たる事実。彼の力では変じた呪いを解くことはできない。他の同胞は、面白がるだけ。助けてくれることはない。


 彼は城中のすべてのものを、彼女と同じように眠らせた。彼女が目覚めた時に寂しくないように、不便を感じないように。

 彼女の部屋を塔に移し、周囲にいばらを巡らせた。彼女が目覚める日まで、彼女を守るために。


 それが、ひどい目に遭わせてしまった、彼なりの償いだった。いや、償いなのだと思い込もうとしていた。


 だけど・・・

 その穏やかな寝顔を独占し、100年見つめているうちに気がついた。自分の中に生まれた人間めいた欲望に。

 眠れる彼女を、他の誰にも渡したくないという、恐ろしいほどの切望に。


 誰からも疎まれる醜い出来損ないの『妖精かれ』は、自分を愛してくれる者がいるとは思えなかった。優しい『彼女』はたぶん、彼を疎みはしないだろう。もしかしたら、そばにいるのを許してくれるかもしれない。でも、彼が彼女をこんな目にあわせた元凶だと知ったら?愛してくれるなんて、ありえない。


 だから、彼は決心した。自分が決して愛されない存在であるなら、愛される存在にならなければならないと。自分のすべてを捨ててでも。


 彼は、見目麗しい隣国の皇太子に「眠れる美女」の話をした。いばらの塔へ安全に向かう方法を教えてやった。

 美女に目がない皇子が乗り気なのを見て取って、援護する約束までして。城の中に隠された宝や魔法具を渡してもらうことを代償に。


 100年が終わる今日、皇子は、彼の助言に従って、供も連れずにお忍びでやってきて、開かれた道を通り、塔の前まで無事辿り着いた。


「お前の話は本当だったんだな。誰も通れぬ『いばらの森』の奥に、城が、塔があったとは。伝説が本当なら、塔の中の『眠れる姫君』はさぞや美しいに違いない。城には見たことがないほどの宝がたくさんあるに違いない」


 皇子はにやりと笑うと素早く剣を抜き、妖精の存在の根源である『魔核』を見事に突き刺した。


 予想通りに。


 魔核が消滅するまでの一瞬。彼は持てる限りの魔力を使って術を唱えた。

 魂を入れ替える、一族にとってさえ禁断の術を。


 『皇子』の肉体は強靭で疲れることを知らないようだった。

 彼は自分のものとなった男の手で、『彼』であった干からびた醜い塊を、塔の傍のバラ園の片隅に埋めた。


 誰もが賛美するこの姿なら、彼女の傍らにいてもいいだろうか?

 彼女は、彼を愛しく思ってくれるだろうか?


 深く眠り続けていてもなおバラ色の彼女の唇に、彼は想いを込めて口づけた。



<彼女>


 生まれながらに美を、知恵を、富を、愛情を、この世で人がうらやむ11もの美徳を贈られた「幸せな姫君」。すべての人に無条件に愛される国一番の「輝ける宝」。


 物心ついてからずっと、彼女は自分のことをそのように理解していた。

 国民からはまるで天使のようだと崇められ、国を治める両親からは、珠玉の珠として大事に大事に育てられた。


 彼女に向けられるのは、常に好意そのもの。


 誰もが憧れる美貌を、才能を、彼女は労せずに手にしていた。


 そのすべてを幸運だと、恵まれているのだと、信じきれればどんなによかっただろう?


 皮肉なことに妖精の一人が贈ってくれた「英知」は、彼女をいつも不安にした。

 11の美徳はすべて妖精から贈られたもの。自分が生まれ持ったものでも、努力して手にしたものでもない。


 他の存在から与えられたに過ぎないものが、はたして本当に自分のものだと言えるのだろうか?贈られた祝福ギフトがなくても、国民は、両親は『私自身』を今のように愛してくれたのだろうか?


 「誰にでも愛される」こととは、「が、特別に誰かに愛されることはない」と同意義ではないのか?


 「幸せな姫君」と呼ばれる少女の内面は、どうしようもなく疑心暗鬼に溢れていた。


 そもそも、本当の『自分』とは?妖精の贈り物を授かる前の生まれたばかりの『私』なのだろうか?あの日、妖精たちに祝福を受けなかったとしたら、私はどんな少女だったのだろう?


 実にバカバカしい悩みだ。考えても仕方がないことだとは、聡い彼女には十分わかっていた。それでも・・・


 人々に取り囲まれ、皆に愛されながらも、彼女は誰よりも孤独だった。

 人ならざる者が与えてくれた祝福は、ただの人の身には呪いだった。自分の中の『良きもの』すべてが、自分自身が信じられなかった。


 なのに、彼女は誰よりも『幸せな姫君』でなければならなかった。そうあるべきだと思われていた。


 だから、『彼』との偶然の出会いは、少女にとっては救いだった。


*  *  *  *  *


 誰もいないはずのバラ園で、彼女は偶然見つけた珍しいバラの花に夢中になっていた。


 奇妙な。見たことのないバラ。真っ青な花心を包む、幾重にも重なりあった金色の花弁。バラと言うよりもかんきつ類にも似た爽やかな芳香。


 あり余る好意に耐え切れず、侍女の協力で何とか手にした稀な自由時間。


 孤独を、誰もいない自由を楽しんでいた彼女は、突如、目の前の空中から現れた人影に、びっくりして尻もちをついた。


 あまり驚いたので、俗に言うところの、腰が抜けたのだ。


 地べたにへたりこんであんぐりと口を開けた彼女に気づくと、その黒マントをすっぽり纏った男はふんと鼻をならした。それから、無言のまま手を差し伸べ、少女を立ち上がらせてくれた。


「ありがとう」


 礼を述べて、男を見つめる。


 いったい、誰だろう?王家につかえる黒魔術師だろうか?


 そのままスタスタと歩きだした男のそっけない態度に、その黒マントの裾を思わず掴んだ。


 びっくりしたように男が振り向いた。同時に手が振り払われる。怪訝そうな視線とともに、男が口を開いた。


「何か用か?」


 それは、低くかすれた、男とも女ともつかぬ声だった。


 その顔は鼻から下をも黒い布で覆われていた。彼女の目に見えたのは、ひときわ大きな真っ黒い瞳だけ。


 まるで大きな黒真珠みたい。


 遅ればせながら気づく。

 虹彩のないあまりにも黒すぎる双眸。白目がほとんどないまん丸い瞳は明らかに人外のものだった。


「ようやくわかったか、娘。私は人間ではない」


 冷たく言い放つと男は傍らのバラに手をやった。そっと優しいともいえる仕草で一凛折り取ると香りを楽しむ。


 呆然と傍らに立つ少女、「誰からも愛される姫君」を完全に無視して。


 魔の力を持つ、忌まわしき黒の妖精。


 侍女たちがそう噂するのを聞いたことがあった。


 たぶん、彼こそが、妖精たちに与えられた祝福の影響を受けない存在。彼女が心のどこかで無意識に求めていた存在。


「あなたが私に呪いをかけた方なのね?」


 彼女は笑った。

 戸惑い気味に見返した『彼』は、妙に人間臭く見えた。

 

 実際、彼はうわさほど冷酷でも、残酷でもなかった。言葉を持たぬ動物や植物にはむしろ人よりも優しく思えた。時には、人間にひどい悪さをしたり、とんでもない悪戯をしかけることもあったけど。他の妖精のように、好意からであれ、悪意からであれ、人の運命をもてあそぶことはなかった。


 ほんの時おり現れる『彼』の会話は楽しかった。

 自ら『13番目』と名のった彼は、他の妖精より魔力は低いのかもしれないが、誰よりも物知りで、気が向けば、辛辣にもなれたし、彼女を笑わせる道化にもなれた。


 彼女は、さりげなくではあるが、できる限り、一人の時間を作ろうとした。周囲に他の人間がいるときには、彼は決して姿を現さなかったから。


 多くの祝福ギフトを授かった『すべての人に愛される姫君」と「醜く嫌われ者の『13番目できそこない』の妖精」。

 対極に位置しているにも関わらず、二人は、誰にも理解されない孤独を抱えている点で、ある意味、とてもよく似ていた。


 彼女は、『彼』に密かに思いを寄せるようになった。


 自分を『13番目』<できそこない>と卑下するのに慣れ切った黒い妖精。彼は自分に向けられる好意には驚くほど鈍感で、臆病だった。


 それに賢い彼女は知っていた。

 たぐいまれない美貌と才能を持っていても、この身は所詮、人間。悠久の時を永らえる「妖精」にとって、ほんのつかの間の存在にすぎない。たとえ、想ってくれたとしても、自分は一時の愛贋物に過ぎない。自分がここからいなくなれば、きっとすぐに忘れ去られてしまう。


 だから、彼女は、誰にも、『彼』にも、知られぬように探し求めた。

 国王が滅したはずの彼女の『呪い』の起動となる品。糸車の『紡錘つむ』を。


 かつて彼がかけたすでに意味を失った『呪い』。自分がその犠牲になれば、彼は『私』を忘れない。きっと、私のそばにいてくれる。100年の間は、『私』を思い続け、自責の念に苦しんでくれるだろう。


 どうせ15の誕生日が無事に過ぎれば、大国のどれかに嫁ぐことになるのは自明の理。誰もかれもが、そうすることが、彼女にとっても、国にとっても一番の幸せだと信じているから。だから、別れが来る前に・・・


 15歳の誕生日に、彼女は密かに塔に上った。塔に住む孤独な老婆が糸車を持っていることを知っていたから。

 彼女は、その日、その場所で、糸車の紡錘つむをわざと自分の指に突き刺した。。


*  *  *  *  *

 

 呪いが発動し、深い眠りに陥った時、彼が駆け付ける気配がした。


「なんてことだ!なぜ、今更、呪いが!」


 慌てふためいて彼が叫んだ。彼の両腕が、強く優しく彼女の身体を抱きしめていた。


 何度も彼女を呼びながら、立ち尽くす彼の姿を、彼女は密かに見つめていた。

 なぜか、呪いは彼女の意識を、魂を、彼女の身体から解き放っていたのだ。


 100年もの間、彼女は意識だけになり、彼の傍に居続けた。彼のやるせない後悔、どうしようもない悲しみ、切ない希望。彼女に向けられる感情すべてが、「幸せな姫君」には持ちえなかった昏い喜びで彼女を満たした。


 『100年の眠り』が終わらなければいい、と願った。

 このまま、ずっと、『彼の特別』でいられるならば、と。


 100年目のその日、彼がしたことを、彼女は見ていた。

 彼女への彼の想いを。バラの下に隠された彼の秘密を。彼が『自分』を捨ててまで彼女のために犯した罪を。


 肉体に急激に引き戻されるのを感じながら、彼女は誓った。


「愛する『13番目』だった人。あなたが望むなら、私はあなたの罪から、真実からあえて目を背けましょう」と。


「だから、あなたも許してほしい。あなたを獲るための拙い企て。私の真実こいのすべてを秘密にすることを」


*  *  *  *  *


 柔らかなぬくもりを唇に感じて、いばらの塔の『眠れる姫君』は、ゆっくりと目を開けた。


「お待ち申しておりました。私だけの王子様」


 彼女は愛する人に微笑みかけた。

 不安げに自分を見つめる漆黒の双眸を、ただ愛おしげに見つめながら。


                     The End

   

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