それは、たゆまぬ行進の。


つぶさには見えないものに直面するたびに、

自分の見ているものが、信じられなくなることがある。

それは、不安と着地するにはあまりにもおぼつかず、

吐いてしまいそうになる言葉をこらえて

ようやっと、携えられるような。


体は、たゆまぬ行進だ。

意に反することが出会いの過半数を占めるのに、

狂わずにいられるのは

安易な意味と、抱きとめるような諦念を

覚えてしまったからなのか。


潰えてしまいたい夜には

ラーメンでも食べにゆこう。

すこしはおなかもあったまって、

眠くなるかもしれないから。


満たされると途端に、空虚になる。

あの現象にもちゃんと名前があるのかも知れない。

30くらいで死んでもいいと言った、あの人のことを思い出す。

愛おしいという気持ちが鱗になって、

わたしは人魚にでもなってしまいたいと思った。

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