みずみずしい理論


水にほどなくちかい肌が雨を弾くこと、

不思議とおもえなくなったら死んだほうがましだ、って君は言った。


ひとり一つの身体は持て余すから、包み込む。

ケーキのいちごは大切だ、君のために取っておく。


集約されない感情ばかりで共有したい、輪郭は邪魔だ。

わたしを好きに使ってもいいから、君の中まで領地がほしい。


この目が見えなくなったとしても、誰かが見ていて、それでよかった。

えーえん君のゆるしてくれた、ぼくらの手足は、すこし花冷え。


世間ってやつは君じゃないか、透明な箱じゃないかって、死んだら墓に刻みつけたい。君が持つノミは銀でできている。


見えない意図が街をめぐって、文脈が絡みあってカラフル。

もうすこしだけ手遅れでいよう? このまま終点まで乗ろう。


違えることばかり身に纏って、それで不思議って言えてしまう。

だから、これからも生きていけるし、肌そのために機能している。


水に還りたい輪郭は邪魔だ、60%は同じ成分。

ちいさな違いが大きく感じて、どんどん眠いしとりとめもない。


今までいくつを忘れたっけ、って君が夕暮れにかぞえている。

雨なのにどこか渇くから、それで十分ゆるされている。

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