第5話 - 神、オリバーに黄金カードを預ける
数日後。
オリバーに会いに再び地上に降りてきた神。
大学生のオリバーは講義を終えてアルバイトに行く途中だった。
茶色のパーカーにカーキ色のズボンをはいた神が通りの角に寄りかかって立っていた。
「オリバー!」
「ここにはまたどうしたの?」
「私があまり嬉しくないようだ。」
「当然だよ。突然現れて分別のない弟と婚約して両親まで余計な期待感に陥れたからお前は頼りない性格に見える。婚約がいつまで続くかわからない。」
神の顔が赤く青くなった。
「頼りない性格だなんて!無礼だね!でもルナのお兄ちゃんだから今度だけは大目に見てやる。 そして私があなたに任務を任せることもあるし。」
オリバーの眉がつり上がった。
オリバーが怒っている証拠だ。
「そんなに怒ることはないだろう。まず、私の話を聞いてみて。」
神がポケットから黄金のカードを取り出した。
「どう?すごいでしょ?この黄金カードを君にあげる。私たちは家族になったから、あなたも使えるよ。これは神々の行動が良い方に傾いたのか悪い方に傾いたのかを評価する行動カードなのに...。」
オリバーは神の言葉を横取りして尋ねた。
「お前はどっち?」
「それが実はルナのことでお父さんと喧嘩して腹立ちまくりにバッドマシンに引っ掻いていたら行動等級が削られたんだ。もし神界で知っていたら、私は神の座から追い出されてしまう。しかし誤解しないで。私は神の資格がある。だからお父さんの後を継いだんだ。その時、腹立ちまぎれに犯したことだから、二度とそんなことはないだろう。」
「うわぁ!怒れ!こんな神がいるんだ!どうやって君を信じてルナを任せるんだ?そして今私に君の後始末をしろということじゃない!私はしない!ルナと私の家族を利用するんじゃないか。」
「いや、それは絶対に違う。ルナを愛する心は本気だよ。そして、あなたの家族を利用するのはもっと違う。私の家族にしてまで利用するつもり?」
オリバーの怒りは収まった。
「そうだね。私に任せる任務は何だろう?」
神がうれしくてほほえんだ。
「神々の黄金カードは神と関連がある者の中でも信用が良く正義の心を持った者がグッドマシンにカードを引っ掻いて善良なことをたくさんしなければならない。そうすると、カードを貸してくれた神の行動等級がまた良くなる。また、カードを掻くと君に超能力ができてどんなこともできる。善行と悪行は君次第だが、君を信じてカードを預けることだから善行をたくさんすると信じている。」
「私に得になるものは何だろう?」
「もちろんあるよ。将来天国に行ける。」
「 何~?」
「何だって?カードを使っていいこともたくさんできて友達もできるよ。どれだけいいんだ!こんな機会は空の星取りだよ。オリバー。黄金カードを使っていて難しいことがあったら私が手伝ってあげる。」
オリバーは不平を言いながらもルナのために後片付けをすることにした。
オリバーはベッドに横になり,黄金のカードを蛍光灯に照らした。
きらめくのがとても素敵だった。
カードには神の言葉で何かが刻まれていた。
「たぶんあいつの名前だろう。」
と思った。
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