閑話 設定収集・四

【引用している和歌の現代語訳】

三十五 うつくしき夢に生くるは儚し

さびしさに 堪たへたる人の またもあれな 庵ならべむ 冬の山里(513)[新古627]

…寂しさに耐えている人が私のほかにもいればよいな。庵を並べて住もう――「寂しさ増さる」と言われる冬の山里で。


四十

山里に うき世いとはむ 友もがな 悔しく過ぎし 昔かたらむ(新古1659)

…この山里に、現世の生活を捨てた友がいたなら。虚しく過ぎた、悔やまれる昔の日々を語り合おう。


参考…

・https://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/sutoku.html

・https://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/saigyo.html#WT



【各話の題のふりがな(四十まで)】

※公開時のタイトルから一部変更されているものがあります。X(Twitter)の告知と表記が異なるものがありますが、こちらが最新版ですので、ご了承ください。


三十一 真水まみずごとせい岐路きろに立ちて

三十二 浮世うきよ夢幻むげんの青に沈みき

三十三 春花はるはなは甘し、秋花あきはなの蜜は苦し

三十四 浮き海松みるの流れ着きし先は

三十五 うつくしき夢にくるははかな

三十六 さだめは蜘蛛糸くもいとごと

三十七 うつくしきにすたれたるははじの色

三十八 雪に隠れしまことせまる音

三十九 年のに玉のながきを願う

四十  なみだみて朝日あさひいろを喜ぶ

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