第23話 約束の誓い
永遠の歳月を重ねようとも、生まれ変わることのない
地に落ちた
この悪しき魂を滅する力と弱き魂を救う浄化の力。
憎しみの念では寄り添うことも出来ず、優しさだけでは癒してやることすら叶わない。こうした二つの
そんな話を聞いた
これによって、ある程度の事情を理解すると、互いに見つめ合いゆっくり口を開く……。
「そっかぁ……あの不思議な輝きって、僕の心から溢れ出たものだったとはね……」
「こん。多分、そう考えれば道理に合うわ」
「こん。どうしたの
「ううん。そうじゃない、そうじゃないんだよ」
「じつはね、あの時の小狐を思い出しちゃてね」
「こん。
「
「こん。ほんとに……?」
申し訳なさそうに表情を窺う
「うん。思い出せば、少しは悲しいけどね。でも、あの時の出会いがあったからこそ、こうして二つの力を手にすることが出来たんじゃないかな。じゃなきゃ、今でも
「こん。二つの力を……手にした? ということは……もしかして、どちらの力も備わっていなかったってこと?」
「そうだよ。僕が初めて神気の力を授かったのはね、小狐を天へと帰した日」
「こん。じゃあ、今までどうしてたの?」
「今まではね、霊のような存在が見えていただけに過ぎないかな。二つの力が扱えるようになったのは、さっき言った通りだよ。そこからはね、沢山の修行をして始まりの
「こん。私はてっきり、元々備わっていた力だと思っていたわ。
話を最後まで聞いていた
従って、光華の力について知ることは出来たものの、まだまだ知らないことが多く謎に包まれていた。
「まあ、色々と大変だったけど、小狐と誓った約束だからね。僕に出来ることは、
「こん。その思いやりの心、ほんとに素晴らしいわ」
熱い想いに心を打たれた
それは、『君のことは絶対に忘れない、一つでも多くの魂を救って見せる』このような気持ちである。こうした心の形があったからこそ、どんな困難であろうとも前を向いてこれたに違いない…………。
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