第21話 桜の木の下で…………。
「つまり……契約を結ばなくても、信頼という絆で繋がれた関係っていうことだよね」
「こん。そういうことよ、だから……なぜ私達が生まれたのか知りたいの。
口にした蘇りとは、もしかしたら
「事情を知りたいのは分かるけど、先代は扱い方を知らないんでしょ」
「こん。そうなんだけど…………」
「じゃあ、残念だけど仕方ないよ」
「こん。でもね、あの表情は何かを隠しているの」
先代の傍でずっと一緒だった姉妹達。
「隠している?」
「こん。そうよ、哀しそうな顔で呟いているのを聞いた事があるの」
それは
「それって、
「こん。確かなことは言えないけどね。多分、そうだと思うわ」
「その話、もし
「こん。ええ、大丈夫よ」
『愛する人と共に生きたいと願う。けれど……寄り添い合えば、儚い命と光を奪ってしまう。ではどうすれば、私達は幸せになれると言うのだ。この力、この光。本来ならば、君のものだというのに…………』
桜の木の下で、
「なんか深い事情がありそうだね」
「こん。そうなの、その後に真意を問いかけてみたけど、何度聞いても教えてはくれなかったわ」
当時のことを思い返す
「ということは、
「こん。分からないけど、あの言葉がなんなのか読み解ければ、
「気配って、先代は亡くなったんじゃないの?」
「こん。そう、亡くなったはず……じゃないと今の主と契約は出来ないわ」
「だったら何故?」
「こん。私に聞かれても……けど懐かしい温もりを感じるの。
「ということは……どこかで生きてるってこと?」
「こん。さっきも言った通り、二重の契約はできないわ。だから残念だけど、生きている可能性は低いと思う」
こうした事情を聞かされていた
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