第41話 都市伝説ありの歌
注意 今回は微ホラー要素があります。
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私はいそいでドーラさんに会いに行く。こっちに来ていないということは反対側行ってる可能性が高い!
ここでちょっとまずいことに気づく。確か……中ボス倒したら前に進むしか選択が取れないんだっけ? ……まあそんな事知らんがな! コーギー達を探すのが最優先なんだよ!
私は固く閉ざされてしまった扉を
「……どこでも〇ア」
そう、これに似た性能をしたものを
私は想像して似たようなものを作る。小さな光の粒が集まって鍵の形になる。今回
これにMPを流しこむと、宙に鍵穴が現れてそこに差し込むと行きたいところに行けるという仕組み(?)だ。
「ごめん! ちょっとコーギー達忘れて来たっぽいからここで待ってて!」
私は急いで鍵穴に差し込みながらドーラさがいるダンジョン部屋をを想像する。と、鍵穴が小さな光の粒になって風にあおられたシャボン玉のように飛び散る。そして私を鳥かごのような形のもので囲む。そして草原を無邪気に走り回っていそうなとても幼い子供の歌声が聞こえてくる。
『かーごーめーかーごーめ。かーごのなーかのとーりーはー、いーつーいーつでーやーるー。よーあーけーのーばーんーにー、つーるとかーめがすーべったー(かごめかごめ。籠の中の鳥は、いついつ出やる。夜明けの晩に、鶴と亀が滑った)』
これあれか、かごめ。懐かしいなー! ……3回くらいしかやったことないけど、たしかこれの意味って
なんだよね……意外と怖い。……そして、
『
これは姉になるからと厳しくされてつらくなった子供が妊娠中の母親を突き飛ばした。っていう歌なんじゃないか、って言われている感じだ。都市伝説として有名だよね!
そんな歌をぼんやりと聞きながら私は転移する。
キュィィィィーーン……
私はドーラさんの正面に転移していた。成功したみたい! 転移する前に歌が聞こえるという機能が気になるけど……。
「ドーラさん! 私ちょっとコーギー達を冒険者学校に置いてきちゃったみたいで……」
なんかドーラさんの様子がおかしい、体がボロボロだしなんか静かすぎる気が……
「い……いそ……」
と、ドーラさんがしゃべっているといつの間にか後ろにいたモンスターが私に襲い掛かってきた。見た目はフクロウが手紙を送ってくる魔法学校の映画に出ていたような……身長が5mくらいの巨体に赤と白と黒のブチ模様がある蛇だった。
ドーラさんは「ヒィッ」っと声を上げて後ろに下がる。え? もしかして~?
私は周りを見渡すと戦闘不可能になった魔法使いやファイターなどが倒れていた。……これもしかしなくっても大ピンチ? ……いや私は例外だったわ。
そんなことを考えていると、私をにらみながら蛇が私に念話を飛ばしてくる。
『どこから来たが知らぬが、おまえもかみ殺してやる!』
ちょっと!? この蛇自分からフラグ立てに行っているんですけど!? それ返り討ちにあうフラグだからね!?
私はフラグを立てる蛇がいたことにびっくりしながら天叢雲剣を次元袋から取り出す。そして蛇が口を開けていたのでその口っていうか顎から頭まで串刺しに……!
『アアアァァァァァァ……』
私とドーラさんに向かって返り血が蛇を倒したの恨みのように降り注ぐが、それを八尺瓊勾玉が傘のようにバリアを張って拒む。え? ……あ! あれか、血にも毒の成分があったからバリアを展開したパターンか! なるほどなー……ってか返り血に毒が含まれてるって、これこの蛇のモンスター初見の剣士とか絶対毒食らうでしょ……。そういえばこの毒ってどんな効果があるんだろう? ダンジョン的に幻覚作用かな?
「……え?」
私が大きな蛇を倒したのを見てドーラさんがきょとんとする。……もしかしてここって最深部だったりー?
「「「「シャー!!!」」」」
そしてほかにもあの毒蛇の小さい版のようなモンスターも私に襲い掛かってきたので、マギアで片づける。これは広範囲で攻撃したほうが気持ちいだろうな~! そうだ! 重力魔法とかどうだろう?
私は重力魔法を向かってくる蛇がいる所に発動させる。んー……あんまり時間かかるのは無しだから重力魔法のところに氷でできた丈夫なハンマーを出そう! そっちの方が効率いいかもしれない。
重力魔法をかけている上側に巨大なハンマーを造る。最初は普通の重力で落ちていくけど、重力魔法をかけているエリアに入り……
ズドーーーン!!!
小さな蛇達をピーナッツの殻を砕くように潰す。返り血がこっちに来ると思ったけど、重力のおかげで私たちの方には飛んでこなかった。そしてその赤い水たまりはだんだん小さな粒になっていきダンジョンに取り込まれたかのように消えていった。ん? いままでこんな感じで処理されてたっけ? 前はそもそも血すら出てなかった気がするけど……まあいいや。
「……えっと、なんの要件ですか……?」
なぜかあたふたしていないドーラさんに要件を話す。
「実は……私のコーギー達が3匹いないので、冒険者学校に探しに行ってもいいですか?」
「はい……大丈夫です」
ドーラさんがほぼほぼ聞こえない声で言う。そしてずっと返り血(毒)を浴びそうになって腰が抜けたかもしれないなー。
私はしっかりお礼を言って鍵を使う。すると、落ち着いた女性の声がどこからか聞こえてきて歌を歌った。
『しゃーぼんだーまーとーんーだー。やーねーまーでーとーんーだ(シャボン玉飛んだ。屋根まで飛んだ)』
ああ、これも怖い意味があるんじゃない仮説があった歌だ! 私の記憶が正しければ……。
『
『
『
結構内容が重い……。
そんな内容が重い歌を聞きながら私は冒険者学校に転移した。
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