第20話 入学と温泉の常連さん
あの後しっかりパーティを結成した。名前は「クノロアス」理由は「私はCONの関係で、ずっと長い時を過ごす。そしてライが、神様だからずっとこの世界を見る。時間の神様の名前は『クノロス』という」ってところからだ。ネーミングセンスに関しては触れないで……。
うーむ……
私は今、目の前に広がっているお人形モードになったコーギー達の名前を考えている。
……ライムギ・コメコ・オモチ・クリーム・あんこ・ショー・ヤキソバ・チョコ・チャチャ・シラタマ・コクトウ・イチゴ・ハム・ポテト・ビー・エール・ティー……もうこれでいっか!
コーギー達に名前を付ける。創造でネームプレートを首輪につける。
よし、試しに読んでみよう!
「チョコ」
「ワン!」「ワン!」「ワン!」「ワン!」
「ワン!」「ワン!」「ワン!」
「ワン!」「ワン!」
「ワン!」「ワン!」「ワン!」「ワン!」「ワン!」
「ワン!」「ワン!」「ワン!」
一斉にコーギーの波が来る。ダメダメじゃねーか!
……もう一度!
「チャチャ!」
「ワン!」「ワン!」「ワン!」「ワン!」
「ワン!」「ワン!」「ワン!」
「ワン!」「ワン!」
「ワン!」「ワン!」「ワン!」「ワン!」「ワン!」
「ワン!」「ワン!」「ワン!」
……まあ、この自分だと思い込んでいる件に関してはいったん置いといて、ゴールデンレトリバーの名前を付けないと……。
……モンブランでいいや
「モンブラン」
「ワン!」「ワン!」「ワン!」
「ワン!」「ワン!」
「ワン!」「ワン!」「ワン!」「ワン!」
「ワン!」「ワン!」「ワン!」「ワン!」
「ワン!」「ワン!」「ワン!」「ワン!」「ワン!」
ちょっとちょっと! コーギー軍団は呼んでない!
「ダイジョーブー?」
マギライアが銭湯のスタッフをしているときに着ている水色のベースに色んな色の花……菊かな?菊っぽいのとかが咲き乱れている浴衣姿で、訪ねてくる。
「状況が終わってる。マジでヤバイ」
しっかりマギライアにダメダメなことを伝える。お馬鹿さんあるある。自分の名前とほかの子の名前を間違える。
「あー……うんそうだね」
マギライアが周りに落っこちているコーギー達を見て苦笑いしながら帰ってきた返答にちょっと困惑気味の言葉をさらに返す。……これに関しては、もう時間に任せるしかない!
「キュルル?」
私の足元で、ゲーニウォックが首をかしげる。ああ、そうだった。この子の名前も決めてあげないと……
ところが私の頭は合計18匹の名前を考えたばっかり。頭が回るのが停止るの感じる……何も思いつかない☆
「あ、私が決めていい?」
マギライアが、「待ってました!」と、言うような顔で聞いてくる。
「あ、いいよー。ちょうど何も思いつかなかったから……」
やったー! っと飛び跳ねた後にもう思いついている様子ですぐに言う。
「じゃあいうよ! 『ウォーギー』!」
「クルキャ!」
「ウォーギー」かぁ。
「名前の由来ってある?」
「しっかりあるよ! 由来は、『水が好きなゲーニウォック』だから!」
「なるほど」
とっても簡単な理由だった。でも結構いい感じの名前!
シャラリン、シャラリン
「こんにちは。二人とも冒険者学校に通うんですか?」
人が来たことを告げる鈴の音と同時にイアさんが、扉から顔をのぞかせる。
「イアさん! こんにちは!」
イアさんは、あの温泉デビューの日から、銭湯の常連さんになっている。
入るたびに「なぜこんなに素敵なものが知られてないのかしら」などと言っている。それに関しては同意だ!
「そろそろたくさんの人が、ダンジョンから帰ってくると思うから、準備をしていた方がいいと思うわよ」
「あ、そうだった! 教えてくれてありがとうございます! 今浴衣を持ってきますね!」
近くのダンジョンは、「アニクローダンジョン」と、言う名前になって知られるようになった。そろそろ、そこに行って帰ってくる人がこちらに流れる時間帯だ。
「あまり急がないで下さね」
「はーい」
カウンターの裏にある浴衣保管庫から浴衣を素早く取り出し、イアさんに渡す。
「学校に行っている間はここを閉めるの?」
イアさんが、少し不安そうな顔で訪ねてくる。
「営業時間外にして、帰ってきたら開く感じですね」
「そんなかんじなのね……」
あ、イアさんは常連だから温泉は入れる時間が削れちゃうのか……。
「学校に行けるのは今のうちだけなので、しっかり楽しんできてください」
え? 今のうちだけ? 知らなかった! ……イアさんはもう行けないから……?
「分かりましたー!」
今はもう夜。もうすぐ冒険者が汗だくになって銭湯に来るかな?
「すみませーん。オンセンに入れませんか?」
「あ、大丈夫ですよー! ごゆっくりなされてください!」
お客が少ないが来店する。
「すみませんちょっとこれから忙しくなりそうです」
「あ、すみません。それでは私も温泉楽しんできます」
「ウォーギー! アウフグース係お願いねー」
「クルキャン!」
そしてその後は、名前を知らない4人に石鹸の泡立て方やサウナの仕方。温泉の効果などを説明した。みんな最初不思議そうにしていたり、「こいつオタクだあ」というような顔をしていたりしたが、温泉から出てきたら、みんな温泉の沼にはまった。もちろんヨ〇ボーにも
二日目もしっかり来客が来た。今回は8人。倍になってる!
31日までなぜか合計30人しか来なかったが、全員常連さんになった。
それからグルメ―コーナーを創造しておにぎりを置いておくことにした。
そんな感じで経営していると、
「キャー!!!」
「どうされましたー!?」
女性の叫び声が聞こえる。
「も、モンスターが……倒れているわ!!!」
そう言って女性はその方向を指す。……これは……
そこにはコーギーがバタバタと倒れていた。……この倒れ方はわざとだな。
「あー、あれはただ寝っ転がっているだけですね」
「……え? あのままで大丈夫なの?」
「あー大丈夫です。そのうち何事もなかったかのように動きますから」
「……」
いや、本当に心配を掛けさせてすみません……
そろそろ4月1日になるので、1日と2日は、休業することを、常連さんに伝えて、
しっかり閉める。
4月1日
「お布団さいこーう!」
営業で疲れた体を布団の中でぬくぬくしながら休ませる。そのまま一日終わっちゃった。恐るべしお布団!
4月2日。
「明日学校だー!」
そういえば今日四月二日だったよー! やばいよやばいよ
「やっと明日だー!」
マギライアが隣で両手を上げて歓喜の声を出す。
「ワン!」
学校にはペットも全匹つれてくるようギルド長に言われたのでしっかり連れて行かないとなー……20匹も大丈夫なのかな?
そしてしっかり温泉で体を整えて、
「マギライアにはこの髪型が合うと思う!」
「じゃあ由衣にはこんな髪型かな?」
入り終わったら明日してく髪型を決めている。
「うーん……マギライアのカールは普通におろしていた方がいいと思うんだけど、なんかそんな髪型でいいのかと考えたらどうだろうってなるんだよなー……そうだ!」
私はマギライアの髪型を二つの髪ゴムで結う。
……よし、できた!
「鏡見てみて! 絶対気に入ると思う!」
「どれどれ……おー!!!」
マギライアの髪型は、後ろ髪を残したツインテールって感じだ。とっても簡単だけど、マギライアのふんわりとした髪がこの髪型にとても合う!
「じゃあ次私の番ね!」
マギライアが手に小さい黄色の花の飾りがついた
「うん! いいよー!」
「よし! 頑張るぞー」
……簪使うのってお団子だよね?
「よしーできたー」
「どれどれ……おっと、これは発想の転換だー!」
ふつうお団子は短い髪がやりやすいんだけど、私の髪が長いからどうするか気になっていたら、女性にしか通じない言葉の中に、くるりんぱってあるんだけど、それは髪型の名前で、それをお団子に利用すると、使え切っていない髪の毛が、したに下りている感じだ。
「すんごくき気に入った! これ明日していく!」
「じゃあこの髪型で決定だね」
翌日……
ダンジョン回ってステータスアップの本を集めていたから、それをすべて使ったら、それぞれのステータス(SIZを抜く)に+25されました。……より一層化け物になったなー。ちなみに私たちが集めた本は、みんな「中」で、使うとステータスが5上がる感じだった。
今の由衣のステータス
STR 961 CON 620 SIZ 23
DEX 807 HP 1550 MP 1594
「17、18、19、20! よし! しっかり全匹いる!」
しっかりコーギー達が全匹いるのを確認したので、ライに伝えた。
「オッケー! じゃあ転移まで後……」
3
2
1
キュイーン
マギライアが転移キーに魔力を流し込み、転移キーを作動させる。
キーが光り始めた。まぶしい!
しばらくして光が収まっていくのを感じ、ゆっくり目を開けるとそこには、
エメラルドグリーンの屋根。壁はレンガ造りで、建物の大きさは冒険者ギルドの2倍くらい大きかった。しっかりとても大きな校庭がある(多分1130400㎡)。遠目にモンスターを入れる小屋だろうか? そんな感じのものが見える。そして、赤い校門が私たちの前を開けている。
ここが、冒険者学校……ここで今後色んなダンジョンに行ったり、モンスター同士試合したりして過ごす場所!!!
私たちは今後ここで無双祭りになることをまだ、誰も予想出来なかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます