第12話 現世ネット最高!
まず、温泉の泉質を調べよう。最近の学校の勉強に、役に立ちそうな知識があった。
リトマス紙……。これで、性質がわかる。まずガラス棒と、リトマス紙(しっかり赤青両方)を用意します。次にガラス棒で温泉の水をちょぴっと取り、赤と青のリトマス紙に一滴ずつつけます。するとどうでしょう。色が変わっていきます。赤い紙が変わらずに、青い紙が変わっていると、酸性。その逆はアルカリ性。そしてどっちも変わっていない場合は、中性です。……でも中には、酸性だけど、アトピーの人におすすめの泉質とかあるからどうすれば見分けられるんだっけ? ……
えーと、温泉には九種類の泉質があって、それが大まかに三種類に分けられてる感じ……ん?
私が温泉をチラ見すると、茶色く濁っている温泉があった。男湯の方も確認すると同じようなのが、もう一つあった。これって、含鉄泉じゃない!? いやーまさかこんなに一瞬でわかるとは思わなかったわー。あとは、「炭酸水素塩泉 見分け方」
……これ一回入らないとわからないパターンじゃん。ってかこれって何性だ? ……酸性か。
「えーと、これは……酸性。もしかしたら、
「え? 今入っていいの!?」
「うんライしか入れないから……」
「やったー! 初温泉だー」
30分後マギライアがお肌てゅるてゅるの状態で戻ってきた。
今は、
「なんかねー、はいったらすぐさっぱりしたー」
「あ、じゃああれは炭酸水素塩泉で確定だ」
「よくわかるねー」
「今調べているからねー」
あとは、泥温泉と、なぜか普通の単純温泉だった。ちょっと種類が少ないなー。……この際入浴剤使ってもいいかな?
現世ネットで「入浴剤」と、検索……ちょっと待ったー何だこの数はー!
検索に引っかかったのは、450種類。こんなにあったっけ?
その中でも気になったのは、「放射能入浴剤」だった。10ptで買える。試しに入れてみると、
シュワァー……
これは、神アイテムの予感。きらきら光って消えてしまった。……あれ? 泉質が変わってない……? 手を突っ込んでみる。滑らかな肌触りと温かい感覚が、私の手を包む。
「ライ、なんか『鑑定』とか、そんな感じのスキル持ってない?」
「もってるよー。もしかして、これを鑑定すればいいの?」
「そそ、鑑定よろ」
「えーと、『単純性放射能泉』
『とある入浴剤を単純温泉に入れるとできる温泉。温泉アレルギーの人にも安心。しっかり放射能泉の効果もあるので、関節痛などを鎮静化する。お年寄りにおすすめ。入浴剤を少し入れただけでもずっと効果がある』だって!」
「ゑゑゑゑゑ」
ふつうこんなことはないよ!? ……ってことは、ほかの単純温泉にほかの種類の入浴剤をいれたら……
「えーと、『単純硫酸塩泉』
『とある入浴剤を入れてできる温泉。温泉アレルギーの人にも安心。しっかり硫酸塩泉の効果がるので、動脈硬化予防や、ニキビなどにも効果がある。お年寄りの女性におすすめ。入浴ざ』……以下省略」
急に、鑑定結果の文章を読むのが雑になったな。
さて、残りの温泉は一つだけど、もう二種類作りたいから、まず、マギアで、拡張。そして拡張した場所に、単純温泉を創造。もちろん男湯にも拡張して創造している。そして、
「『単純酸性泉』
『とある入浴剤を……』以下省略して、『慢性皮膚炎や、アトピーなどにも効果があり、また、美容効果が高い』さらに以下省略」
「なるほど」
最強の銭湯が出来ていないか? ちなみに、男湯にもしっかりこの入浴剤を入れている。
……「付与、治癒再生」をかける。全部の温泉に。これで、ダンジョン帰りの人たちによくなるね! (入ったらけがが治る)
「よし、あとはを開くだけー! しっかりギルドに伝えないとね!」
「あれ? ルーちゃんは?」
「ニャーン♪」
「あー! ルーちゃん温泉に入ってるー!」
ルーちゃんは、温泉の中を泳いでいた。泳ぐのうまいね! 水(お湯)に入っても嫌がっている様子はないし。
しばらくしてルーちゃんが温泉から出ると、ほかの生き物みたいになっていた。そりゃあそうだよ。この子長毛なんだし……。
ギルドに戻って、銭湯を開くことを報告する。受付の人は首をかしげていたけど、そうやって首をかしげていられるのは今のうちだぞ(?)
報告すると、ちょうどそこにイアさんが来た。なので、イアさんにも伝える。
「セントウ? へぇ、そんなお店あるんですね。今度寄ってみます」
「ありがとうございます!」
準備は整った。さぁ、ぶちかますぞー!
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