第5話 早速出てきた壁
「なければ作ればいいじゃん」
そう、ないなら作ればいい。マギライアがチートスキルを恵んでくれたおかげで一応作れるのは可能だ。作るのには火山が必要だけど、それ以外ので作れる可能性も一応ある。「マギア」の効果は使ってないからわからないけど、温泉づくりに役に立つことを祈ろう。
「ゑ?」
マギライアがサカバンバスピスの顔になって驚く。そりゃあそうだよね。「ないなら作ればいい」って言われたら誰でもおどろ……
「めっちゃ楽しそう!」
マギライアがくるくる回りながら笑顔でいう。
……予想外の回答が返ってきたなぁ。でもマギライアもさっき、サカバンバスピスの顔になってたってことは、「予想外の回答が返ってきた」と思ったからかもしれない。私たち似た者同士かも?
とりあえず目標に「温泉づくり」が決定! がんばるぞー!
「温泉はないけどお風呂はあるよね?」
ちょっと気になったことを一様聞いてみる。さすがにあると思うけど、お風呂。
「ないよ。この世界のみんなお風呂入ってない」
「お風呂入ってない!? どういう事!?」
「『
「ええ? お風呂あったかくて気持ちいのに」
「悲しきかな。『
これはこの世界の人達の頭がいいのか悪いのかちょっと悩みどころだな……。
「だったら私が温泉のすばらしさをみんなに伝えなくては!」
「お?」
目標に「温泉のすばらしさを伝授する」を追加! 温泉の素晴らしさを知らなかったこと、後悔させてやろう(?)
で、問題はどうやって温泉を作るかだ。天然の温泉に入ってみたかったところだけどないなら仕方ない。
いったんマギライアに相談。
「マグマの熱で地下水が温まって噴き出してくるのが本当の温泉のでき方なんだけど、地面にマグマと同じくらいの温度を埋める? でもそれで環境がおかしくなるかも知れないんだけど、どうする?」
「それに関しては大丈夫。地面に埋まってるやつら、大体水に弱くて温泉を止めようとしてくると思うから」
「なるほど」
つまり逆に駆除したほうがいいということですか。大体は大丈夫そう。と考えていると、
「でも問題点が一つあるよ」
とマギライア。え? 問題点って何
「土地を買わないといけない」
……ああー! 忘れてたー!
そもそも土地を自分のものにしないといけないから、買わないといけない。でもそのためにはお金が必要だ。
「お金、どうしよう」
「それに関してはいいところがあるよ」
マギライアがスピードを上げて方向転換する。
「ついてきて。お金を稼ぐのも土地を買うのもできる場所があるの」
しばらく飛んでいると大きな町が見えてきた。
城壁で囲まれている。たくさんの家が密集しているところと、大通りと分けられていて、一番奥には大きな城が見える。上から見ると色んな家の屋根がまるで、タイルアートのようだ。
「ここはベニーシャという町だよ。とっても大きいでしょ。人口が50,000人を超えているところなんだ」
「わあぁ」
とっても大きな町だ。私の故郷に比べたらけっこう少ない方なんだけど、初めて来たところだからとってもワクワクする。
浮遊されているところを見られないように、少し離れたところで着地する。まだちょっと浮遊感はあるが問題はない。
門の近くに行こうとすると、マギライアが止める。
「今の由衣のステータスじゃ怪しまれるから隠滅でステータス偽装しといて」
「了解」
なるほど、このための隠滅だったか。えーと、ステータス隠滅するのはいいんだけど、スキルも隠滅しといたほうがいいよね? あっ、数字の置き換えもできる。えーとMPは15d50だから……。あっパソコンでHP計算しないと!
隠滅した結果。
ステータス
名前
ユイ アマミズ 年齢12
STR 36 CON 25 SIZ 23
DEX 12 HP63 MP 118
スキル ステータス観覧 テイム
スキル欄がスッカスカになったwww
ほかのスキルを加えようか迷ったところ、自分の使えないのを偽装してできないと墓穴掘りそうだから、やめた方がいいと思ったのでやめた。
あとマギライアから隠密の効果を聞いたところ「相手がステータス観覧を持ってたとしても意図して見えなくすることができる」と、いっていた。ステータスを見せることはできるの聞いたら「できる」といっていたので、隠滅したステータス欄を見せたらおなか抱えて笑っていた。スキル欄がスッカスカなことがツボにはまったらしい(?)
ちなみにマギライアの隠滅したステータスを見せてもらったらこうなってた。
ステータス
名前 ライ クローネ
STR18 CON 30 SIZ 25
DEX 35 HP75 MP 433
スキル クリーン ファイヤー ドライアイス ヒール
だった。名前を変えて魔法使いに偽装していた。あとクリーンは「私たち二人のどちらかが持ってないと怪しまれる」という理由で加えているらしい。
改めて門の前へ行く。
その門は、『モンスターを入れさせまい』と、胸を張っているかのように立っている。そして門の扉に二人の武装した兵士がいた。
「そこのお嬢さんたち、止まりなさい。」
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